WALKER’S 

歩く男の日日

春遍路 民宿岡田(続き)

2024-05-31 | 日記

すねどらさんが宿に到着したのは17時半ごろだった、平山で別れたのが13時半ころだったからそれくらいかかるのがまあ普通かとも思う。確かにぼくのように歩くことだけに必死になってるのも味わいがなくてどうかと思われるのは当然。でもこれだけ回数を重ねると道や風景は見なくてもわかっていて、宿に早くついて早く休みたいというそれだけで前へ進んでいる。味わいはなくてもセロトニンはバンバン出ているはずだから幸せいっぱいで歩けているはず。足の調子も最高だしね。
 夕食が始まって、先ず伊藤さんからのビールをありがたくいただく。伊藤さんは今朝池田駅から11番に向かったというので東の方に手を合わせて感謝、今日はよく歩けたから最高にうまい。明さんからまず言われたのは七宝屋のこと、ご主人がここにきてぼくがこの頃全然来てくれないと明さんにぼやいていかれた。七宝屋には19年秋が最初で21年秋、22年春、22年秋と4回泊っているけれど1年半空いている。今回も頭の中にはあったけれど、電車でさらに安くて快適な宿を選ぶことになった。七宝屋はドミトリーでシャワーのみだし宿泊棟では何も食べることができないのはきつい。朝早く食べて早く出るのが自由にならない。それで3500円。琴平の宿は一組一棟貸しで3000円だから電車賃を使っても比較にならない。
 同宿の人はすねどらさんと女性二人、一人は4巡目で逆打ちの区切り。もう一人は1巡目の区切りでここまで来るのに10年くらいかかっている。確かに仕事をしていて長い休みが大型連休だけだとそれくらいかかるのも珍しくはない。仕事をしている人とリタイアした人のお遍路は全く別のものだと考えるようになった。仕事を持っているとどうしても四国に来るのは余暇、趣味、レジャーのようなものになりがち。本来の大きなメインの生活があってのことだから普通そうなる。仕事のないぼくの場合は全く違って四国にいることがメインの生活(LIFE、生き甲斐と言い換えることもできる)で地元ではその生活をより快適なものにするための準備の時間と考えている。四国にいなくても四国とつながった生活を意識しているからいわゆる「お四国病」にはなりようがない。毎日イオンの中を歩いていても四国のみちとつながっていると思いながら歩くことができる。ここで時速6.9kmで歩けば筋力や体力が充実して四国では足を痛めることなくらくちんで1日40km歩けると思えばここも四国ではないか。仕事をしているとそういう準備がままならなくて足を痛めながら歩く人が多い。せっかくの楽しみが楽しみ切れないというのは誠に残念なこと。ぼくが普通の人に比べて速く歩くのは、体力自慢をしたいわけでもお大師さんが速足だったからでもない。より多くの筋肉をバランスよく強化して長い距離を歩いても足を痛めないようにするために他ならない。足を痛めるとほんとに楽しめないことは過去の挫折で思い知っているし、歩きたいけど歩けなくなった人も数多く見てきているから。

この記事についてブログを書く
« 春遍路 愛媛と香川の間の宿 | トップ | 春遍路 民宿岡田(さらに) »