(写真はいずれもZasport Facebookより)
国としての参加資格がないロシアが、
東京オリンピックの公式ユニフォームを発表!
出場する気満々⁉
ロシアはドーピング問題により、世界反ドーピング機関とスポーツ仲裁裁判所の決定を受けて、国際スポーツ大会に選手団を送り出すことが認められていませんが、潔白が証明された選手は、東京オリンピックに個人参加可能。
ということは、あくまで個人としての参加のはずなのに、着々と公式ユニフォームが準備されていたのですね。しかも、ファッションショーばりの派手なプレゼンテーション。
見よ、このハッタリのきいた会場!ここはモスクワの全ロシア博覧センターの宇宙パビリオン。ソ連時代から「ヴェーデンハー」の名称で親しまれている超巨大展示場の一角。もともとは宇宙開発の偉業を展示していたスペースが、いまは一大イベント会場に。
ランウェイが設けられ、プロのモデルさんと選手が入り混じって登場。動画も見てみましたが、みんなスタイルがいいので、モデルなんだか選手なんだか、歩き出すまでわかりません。それにしても、会場に集った人々は、誰もマスクをしていない。いまだモスクワだけでも1日2500人以上、国内全体で8000人以上もコロナ感染者が出ているのに!
制裁により、ユニフォームに国旗や紋章をあしらうことは禁止されていますが、ロシア国旗の赤、白、青を使い、「ロシア」の文字を入れるのはOKなんだとか。例えば、このように。
結局、国旗をあしらってるのと同じではないのか??
ユニフォームを手掛けたのは、女性社長アナスタシア・ザドリナさん率いるザスポルト社。「ロシア・ビヨンド」によれば、デザインはロシアと日本のモチーフを融合させたものだそう。例えば、上の水着女性が手にもつタオルの文字は、竹をモチーフにしたデザイン。その全体像がこちら。
ロシアの寿司レストランでよく見かける書体ですね(笑)。日本人からすると、むしろ中国っぽくも見えますが。
こちらのTシャツは、葛飾北斎の浮世絵、波の向こうに富士を望むかの有名な「神奈川沖浪裏」にインスピレーションを得たものだそう。言われてみれば確かに、ぐるぐるしたラインが波で、TOKYOの文字は飛沫を表しているのでしょうか。ロシア・アバンギャルドのテイストもあり。
こちらも「2020」をロシア・アバンギャルド風にデザイン。下半身はモンペと雪駄履きのイメージ??だとしてもスタイルがいいのでサマになります。これはプロのモデルさんでしょうか。
これは普通にカッコいい。ロシアブルーもきれいです。
これも可愛い。TOKYOの下は、競技を表しているのかな。
新体操の選手(たぶん)は、演技を披露。
こういう余興(?)が入るところがロシアっぽいですが、何の選手??
このユニフォームは開会式用?国としては出られないのに??
女性がウエストに巻いているのは、柔道の帯がモチーフでしょうか。男性はオーソドックスすぎて意味がわかりません(笑)。
このようなコレクション全60点が、出場選手全員に配布されるのだそう。
これらは、Zasport公式サイトで販売中。選手のユニフォームのほか、クマのイラストをあしらった可愛いTシャツもあり、見るだけでも楽しめます。
ところで、ロシア選手が優勝しても、表彰式では国歌が禁じられ、代わりにチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番が流されることになったようですが、この「東京2020コレクション」ファッションショーの最後には、ロシア国歌が流され、ユニフォームを着た選手たちが神妙な面持ちで歌詞を口ずさんでいました。本番ではできない幻の国歌斉唱を、今のうちにやっちゃえ!ってとこでしょうか。