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ソ連アニメ『カピトシュカ』

2008-06-06 | ロシアコラム
ヴォロネジの子供音楽スタジオ「ヴァルシェブ二キ・ドヴァラ」
のために勝手に書いた日本語訳詞のひとつ『カピトシュカ』が、
このたび現地コンサートでお披露目された。
これがまた可愛いのなんのって!
『カピトシュカ~雫のしずくん』動画リンクはこちら。
(c)Vitaly&Natalia Ososhnik,N.Toyoda

『カピトシュカ』は1980年、ソ連時代の短編アニメ。
空から落ちてきた「雫のしずくん」が、狼らしき動物の子と出会い、
仲良くなってひとしきり遊んだあと、ひとり雲に帰ってく。
それを見送る動物の子が寂しげな背中を見せて
「かぴとしゅか~」と発する切ないラスト。
物理的に言えば雫が蒸発しただけの話だが、子供にしてみれば
さっきまで遊んでた友達がどうして!?と唐突に悲しくなるお話だ。
他愛ないけど、子供心をキュンキュン突くのがロシアアニメ。
そして大人になっても、その痛い思いを忘れないと見え
当時、子供だった作詞家のナタリアさんは、
『カピトシュカ』を歌にするにあたってちゃんと救いを用意した。
「雨のあとには、新しいカピトシュカにまた会えるんだよ」と。

実はアニメにも「帰ってきたカピトシュカ」という続編がある。
それも本編から9年もたってから作られているところを見ると、
大評判につき!というわけではなく、密かなファンが長年、
この作品を愛し、続編を望んできたということなんだろう。
実際、何人かのロシアの人に聞いても「カピトシュカ」を知らず、
意味すらわからなくて、訳すに訳せず困ったもの。
語源は「カプリャ(雫、水滴)」でありました。

チェブラーシカほど有名ではないけれど、
ロシアの子供たちの心を耕してきたアニメは数知れず。
その膨大な数のロシア・アニメのデータベースはこちら!