北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

高齢者の宝を活かせるか

2014-10-21 23:28:38 | Weblog

 先日、山野草に造詣が深い知人のAさんと話しをしていた時の事。

 Aさんは飲み屋でかなり年配の男性と山野草や野草の写真撮影の話題で大いに意気投合して話し込んだのだそうですが、最後にその男性から数ギガバイトのUSBメモリーを渡されたのだそう。

 その男性曰く、「あなただからお願いするんだけど、この写真データをもらってくれませんか。どうしてくれてもいいけれど、私が持っているより良いと思うので」

 メモリーの中にはその男性が撮影した野草の写真データが何百枚もありました。どれも山歩きをした際に撮った思い出の写真のはずですが、どうやらその男性は、写真をどう使って良いのかが分からないようだったと言います。

「データをもらっちゃったんですけど、僕もどうしようかと思って…」
「しかしデジタルの良いカメラを持っているお年寄りはたくさんいますけど、そういう話を聞くと皆さんデータをどう使って楽しんでいるのでしょうね。そもそも撮るのは楽しいけれど、それをどう使うかということにイメージがないのかもしれませんね」

「僕は最近、山野草を採ったら一応それを植物図鑑で同定して、それからスキャナーで撮影することでちょっとした芸術作品になるようなスタイルを楽しんでいるんです」
「はい、私も時々見させてもらっていますが、あれだと芸術作品に近いですし、プリントアウトして飾っても良いですよね」

 
       ◆  


 写真に限らず、高齢社会になってお金だけではなく、お年寄りが持っている様々な財産はどう生かされるのかが問題になってくるような気がします。

 うまくお年寄りのニーズを引っ張り出せれば、それを本にするとか写真集にするなどしてまとめることで一つの形にするようなサービスが流行らないでしょうか。

 「本にしませんか」などというと、詐欺まがいの怪しげな人たちもいそうですが、仕事の品質を保証するような団体やNPOなどがお年寄りの夢をかなえてあげるというビジネスがありそうです。

 お話を聞いて物語を作る、なんてのもありでしょうか。小説家の卵たちとお年寄りをマッチングさせて小説を書いてもらうなんてのはいかがでしょう。

 お金の使い道が「モノからコトへ」と向かう先にあるのは、楽しみや望みを実現してくれるサービスビジネスのような気がします。

 次の世代を豊かにするサービスって何なんでしょうね。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本化するともっと豊かにな... | トップ | 匂いの向こうにある遠い思い出 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事