今日は、某技術系学部を持つ大学を訪問。
お世話になっている教授を訪ねて、いろいろと舗装技術について質疑応答や意見交換をしてきました。
四方山話の中で、近頃の大学の事情について伺ってみたところ、「最近うちは偏差値が上がったと話題になっていましたよ」とのこと。
そのわけを訊くと、「ちょっと大学の名前を変えたことで新味が出たことが一つ。それと、以前は経営の観点から学生を多めにとっていたんです。それが国から『もっと学生の合格者数を絞るように』という指導を受けて、以前なら合格にしていた学生も落とすようにしました。すると、『あの大学は、この学力水準じゃ受からない』ということが話題になって、学生の質が高くなったみたいです」とのこと。
18歳人口が少なくなっていく中で、生き残りをかける大学には様々な経営戦略があることでしょう。
収入を増やすために成績が良くなくても合格者数を増やして学生を多くとるのが一つで、もう一方は、学生を成績の良いものに絞って学力の高い学生を育成し、就職などでも良い成績を得て、評判を高めるという方法。
経営のことを考えると学生数を増やして授業料を多く獲得したいところですが、その半面で成績の芳しくない学生を多く抱えてしまう負の側面があります。
「実際、学生さんの成績もよいのですか?」
「はい、少しずつ上がっていると感じます。駄目だった時期は本当に、学生を多く入れた時ですね。やっぱりそういう学生には学習態度とか、目的を達成する力とか、そういうものが欠けているんです。いくら口を酸っぱくして『勉強しないとダメだよ』と言っても、それが心を打たないんだなあ。そういう子はやっぱり就職でも軒並み断られちゃいましたね」
勇気のいる革新的な改革をしないまま、今まで通りの前例を繰り返すのか。そこには、殻を破る発展のチャンスはないようです。
学生の数が減るという逆風な環境でも、前に進む手立てはあるようです。
戦略と果断なる実践。なんでもそうだなあ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます