駒子の備忘録

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『ロー・ファーム』~韓流侃々諤々リターンズ26

2021年05月02日 | 日記
 2001年SBS、全16話。

 ジソプ出演作だからボックスを買って、見て、保管していたんだな…再度見る出来ではなかった、しょぼん。
 主人公はソン・スンホン演じるチョ・ヨンウン。性犯罪者の弁護をする羽目になって、それを嫌がり、せっかく務めた大手弁護士事務所を飛び出して独立しちゃうような熱血漢。ヒロインはキム・ジホ演じるパク・ジョンア、公選弁護人みたいな仕事をしている下町の人情派で、スポーティーなタイプの女性。もうひとりがソン・ジホ演じるユン・ジンで、こちらは父親が大手弁護士事務所の代表で、お金持ちのお嬢様タイプ。他に、ヨンウンが誘う口下手で不器用な先輩弁護士ハン・トンニョン(ビョン・ウミン)と、儲け第一主義でクールでスマートな後輩チェ・ジャングン(ソ・ジソプ)、ジンの父親の事務所で働くエリート弁護士でジンの婚約者同然のイ・ジュンソク(イ・ジョンウォン)…というのが主なキャラクターです。
 何せ脚本がヌルい、甘い、ザツ。そもそも法廷ものをやるアイディアが全然足りていません。犯罪者の弁護をするのが嫌で、正しいことをしたくて飛び出すような主人公が、独立して最初にやることがなんで外国企業のM&Aなんですよ? その後扱う事件もどれも中途半端すぎ、法廷バトルも解決法もまるでザルでした。
 そしてラブストーリーとしてもとても雑。ジンもジョンアもヨンウンへの好意をはっきり示すのに、ヨンウンは以前2年つきあった年上の女性にフラれていてそれをまだ乗り越えられていないということになっていて、でも変にふたりともに優しくて、要するにただフラフラしているだけの優柔不断な男にしか見えません。ジャングンがちょっとジョンアを気にするようになったターンだけはおもしろかったんだけれど、すぐ決着がついちゃうし…ならせめて最後、ミラがジャングンに懐くとか、彼にもなんかフォローしてやってくれよー。
 そもそも私はヨンウンみたいな、熱血漢の正義漢で情熱はあるけど知恵はなく空回りしがち、でも愛嬌とラッキーと周りの人の情けでなんとかしちゃう…みたいな主人公像が好みじゃなくて、キム・ジホがあまり美人じゃないのも萌えないのですよ…あくまで好みの問題なので、それはドラマの評価とは別だとは考えてはいますが、しかし、ね…
 トンニョンが事務長とめでたくまとまったり、ジンがちゃんとジュンソクの想いに応えるようになるのはよかったので、せめてメインの四角関係にはもっと気をつかって丁寧に作ってほしかったですし、とにかく弁護士ものとしてのエピソードの作り方が雑すぎるのが、耐えられませんでした…最終回の荒っぽさも耐えがたい。でも、日本の連ドラもそうですが、これくらいがフツーのレベルだったりするんですよね韓ドラも…
 なので残念ながら、そっと中古DVD屋さんにでも売りに出そうかと思います。
 あ、ヨンウンの母が今をときめくユン・ヨジュンでした。ホント、アボジオモニーズどこにでも出てるよね…(笑)でも、受賞おめでとうございました。もちろん名優です。そして名前を正しく発音してもらえないとか、失礼な質問されるとか、ホント問題だと思っています。
 ところでジャングンはそれはそれはいいキャラでした。切れ者の辣腕弁護士で会計士の資格も持っていて、企業絡みの大きな訴訟をバンバン手がけてバンバン稼ぐタイプで、クールでドライで、派手な色のシャツを着こなすスーツ姿も凜々しく、ジムやプールに通っちゃうスポーツマンで、異性に対してはがっついていないのはもちろんほとんど無関心なくらいなんだけれど、必要とあればおべんちゃらも言える器用さがあって、ちょっとだけグラリとしたジョンアに対してはとっても紳士で、とっても優しい。ジソプもまだ若い頃なのか頬とかツルペカで丸くて、歳下キャラがハマっていました。好き!
 印象的な主題歌や挿入歌がなかったのも残念でしたが、それはもしかしたら輸入・日本放送時にカットになっていたのかもしれません。1話の尺が韓ドラにしては短い気がしたので…
 ま、でも、たまにはこういうこともありますよね。ジソプ出演作は『バリ出来』『ごめ愛』と再見してきてまだ『千年の愛』とか『おいしいプロポーズ』とか『ガラスの靴』とかを持っているのです。こりずに期待して、予定のない週末にまた再生していきたいです!


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