駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

『海をゆく者』

2023年12月16日 | 観劇記/タイトルあ行
 PARCO劇場、2023年12月13日18時。

 アイルランド、ダブリン北部の郊外にある海沿いの町、バルドイル。一軒の家に、若くはない兄弟がふたりで暮らしていた。陽気で開放的な兄リチャード(高橋克実)は大酒飲みで、最近目が不自由になった。その世話のために戻ってきた弟のシャーキー(平田満)は、酒癖の悪さで多くのものを失い、今は禁酒中。近所の友人アイヴァン(浅野和之)は昨夜遅くまで飲んだくれて、泊まったらしい。クリスマス・イヴに友人のニッキー(大谷亮介)が、最近知り合ったという裕福そうな紳士ロックハート(小日向文世)とともに挨拶にやってきて…
 作/コナー・マクファーソン、訳/小田島恒志、演出/栗山民也。2006年ロンドン初演、日本では09年初演、14年再演。リチャードが吉田鋼太郎から替わっての三演、全2幕。

 好きな役者さんばかりの舞台ですが、初演も再演もセンサーに引っかからなかった記憶…今回はおっさん5人がクリスマスに飲んだくれてポーカーをする話、と聞いてチケットを取りました(笑)。まんまでしたね、まあポーカーが出てくるのは2幕からですが。
 飲んだくれのおっさんたちがまあまあどったんばったん暴れるので、わりと鼻白んだというような感想ツイートも見かけていたのですが、私はわりに大丈夫でした。要するにおっさんたちの『クリスマス・キャロル』だな、と思いました。まあスクルージもおっさんだけどさ…
 というわけでクリスマスの小さな奇跡というか、いいお話ではあるんだろうけれど、でもものすごくおもしろかったかと言われると、どうだろう…という気はちょっとしました。ぶっちゃけ、アイルランドにも中年男性にもアル中にもクリスマスにもそこまでの思い入れが私にはないので、こういう舞台をアイルランド人やイギリス人が観るようには観られていないんだろうなー、とは思ってしまったのです。ホモソーシャルの話、とまでは思わないけれど、女性は全然出てこないし、多少言及されるにしてもアレだしね…
 でも浅野和之のメガネにはなりたかったです(笑)。彼と段田安則、ホント好きなんだよなー。ところでみんな70歳前後で兄貴をやっている高橋克実だけが60代ってのもなかなかすごい舞台ですね…
 照明(照明/小笠原純、木下尚己)がちょっと饒舌すぎるかな、と珍しく感じました。幕が上がって下りる舞台なのはよかったです。意外とないので…
 プログラムがコンパクトでお安めで写真が素敵で読みでがあったのもよかったです。












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2 コメント

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Unknown (Sumiegt)
2023-12-25 17:39:57
おお!大丈夫でしたか?!笑
私は一幕でなんか気分悪くなり帰ってしまいました、、
あの、痰を吐く場面とか、ずーっと怒鳴り合ってる
幕開きとか、、
タバコの匂いもダメでした😅自分の精神力の弱さが
恨めしい、、。


キャストは流石な演技でしたよね!
お話が動くのは (Sumiegtさんへ)
2023-12-26 21:18:19
二幕から、みたいな作品だったかな、とは思います。
まあでもすごーくおもしろかったか、と言われると…ややおじさんたちの自己満足舞台だったかも、とも思わなくもありません。
アイルランドの酔いどれ男どもの話とか、別にどーでもいいっちゃいいですもんね…(^^;)
でも浅野和之が好きなんですよー!
またいい舞台を観たいです(^^)。

●駒子●

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