駒子の備忘録

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極美日記~星博多座『ミーマイ』初日雑感、だってジャッキーがめっかわだったんだもん!編~

2023年10月11日 | 日記
 星組博多座公演『ME AND MY GIRL』初日を日帰りで観てきました。マイティのビル、ありちゃんジョン卿回です。
 私は初演と、博多座のきりやんしずく版以外は生で観ているかと思います。直近のみりかの版についてはこちら
 直近といっても七年前ではあり、個人的には「またやるの!?」とか「もう一生分観たよー」とかちょっと思ってしまったものの観たことがないという最近のファンも増えていることでしょうから、まあ企画としてはアリなのかねえ…などと考えていました。コロナ禍の影響はまだまだ続いていて、新作がそうそう用意できない、みたいな事情もあるんだろうしな、などとも案じられましたしね。
 こっちゃんはお休みで、ひっとんはもちろんサリー。発表時は3番手格でしたがその後せおっちが専科に組替えしたので今は2番手スターということになるありちゃんと、先に専科に組替えしていたマイティーのビル/ジョン卿役替わり主演公演という、まあなかなかいろいろな事情というか忖度というか…を感じさせる主演発表ではありました。
 なんせ役がない演目でもあり、私はバウホールで若手スター主演でやるくらいがもはやちょうどいい演目なのではと考えているのですが、裏が天飛くんのバウということになったので、上級生スターはほぼこちらに回ることになり、つまりはぴーかりんでジャッキー/ジェラルドの役替わりかな?と予想していました。過去にもあった例ですし、それくらいしないと集客が苦しいのでは?などとも心配していたのです。が、その後の発表がなかなかがないままにチケットの一般発売も終わり、意外や完売…そしてかりんジャッキー、ぴージェラルドのシングルキャストの配役発表、となったのでした。
 またまた個人的には、ふたりのビルを一度ずつ、しかチケットが押さえられていなかったので、ここにもうひとつ役替わりが加わるとその組み合わせも観ておきたい、となって手配がタイヘンだったはずなので、そこは助かった!と思いました。それに、バウ主演をぴーちゃんより先にかりんさんにさせたり、前回の『1789』での扱いなんかからしても、劇団はかりんさんの方を路線スターとして4番手格(そして次の本公演からは3番手格)に上げていくことにしたんだな、ということははっきりしていたので(そもそも万博アンバサダーですしね…)、ジェラルドよりジャッキーの方が大ナンバーもある大きなお役だし、まあ納得の形かな、と思います。
(…のわりには、今回の階段降りの順序とラインナップ位置はなんなんだ、とは言いたいですけどね。プログラムのスチールをあの位置に置いておいて、アレはないでしょう。ここで学年順に忖度してどーするよ…)
 本当は女性キャラクター役は娘役さんにやってもらいたい派の私ではありますが、なんせ役がない演目だし、これは仕方ないでしょう…と甘い私。しかしそれで言うとマリア公爵夫人も本当に大きな、そしていいお役だなと改めて思いましたし、娘役さんにはやり甲斐のある役どころでしょう。今回の小桜ちゃんはMVPでは、という仕上がりだったかと思います。都優奈ちゃんとかもできそうではありますが、まあこういうのは順番かな、と…私がいつも観ている水乃ちゃんや美蘭ちゃん、るりなたんやひよりんは貴族の淑女やメイド、ランベスの女や幻想などなど、どうしてもアンサンブル止まりでそれは残念でしたけれどね。バウに回ったうたちやルリハナ、乙華菜乃ちゃんなんかはどんな感じなのかな、素敵なお役を書いてもらえているといいな…宝塚歌劇ではどうしても娘役が割を食いがちなので、そこは改善していってほしいなと私は考えています。トップスターが男役なのはいいのよ、トップ娘役の扱いを完全に対等にしろとも言えないとも考えています(主に集客力という点で。ホントはいくらでもトップ娘役を人気者に仕立てることはできると思っていますが、宝塚歌劇でくらい男を持ち上げて異性愛マンセー主義を貫かないと、マジで誰も男になんか恋しなくなるし少子化が加速し国が滅ぶとまで私は考えているので)。でも娘役はモブじゃないの、単なる飾りや数合わせじゃないのよ、ちゃんと役と芝居を当てて書いてくれ脚本家!とは常に念じているのです私は。
 …が、ジャッキーは、ほら、ね…まあいわゆる悪役令嬢なので娘役さんにやらせるのはかわいそう、とか、ヒロインのサリーに対抗する役なのである程度パワフルでないと、みたいな配慮?や忖度??から、初演から基本的にはずっと男役さんがやっているお役ですよね。まあ初演のカナメさんがいわゆるフェアリータイプの男役さんで似合いだったから、というのもあるだろうけれど…(声も低いし、暗かったり男臭い役も上手いスターさんでしたが、背や体格や持ち味が中性的というか、変幻自在な人ではありました。さすが「昔妖精、今妖怪」…)
 うだうだ言い訳がましいですが、要するにめっちゃ楽しみにしていましたかりんジャッキー! あのピンクのワンピで「♪いーから見ててーごらーん、トップーにのぼーるわー!」とか歌い踊っちゃうんでしょはーときめく!!とかワクテカして行きましたホントすみません!!! 福岡空港に着いたらちょうどスチールが出ていて、1幕ラストだろう金と黒のドレスのお衣装のガチ美女がそこにいて、「優勝!」と小躍りしながら地下鉄で中洲川端駅にるんるんで進みましたホントすみません。
 ちなみにまたまた脱線しますが、どこからどうかりんさんが気になるようになったのか、これまた記憶がありません…大空さんもあっきーもそうだった。珠城さんは『HAMLET!!』のとき、「これが『ラスプレ』新公でいきなり2番手をやらされた、劇団が押せ押せの珠城りょうか」と思って観た記憶があるのですが…(そしてとてもよかった)『白夜』はまあまあの回数を観たし、組回りながら主人公の子役をやっていたまどかのことはもちろんよく覚えていて、あとりんきらでしたっけ?休演があって、そこに代役で入ってあわあわしていたようだったのも観ているはずで、うっすら記憶があるような…ないような……『ベルリン』新公はもう観たくて観に行った記憶なのですが。ここの記録によれば『鈴蘭』ではもう把握していたようですが、好きだの気になるだのは特に語っていないんですよね。お茶会に連れていっていただいたのも、いつが最初だったかな…? なんでこう私はいろいろと覚えていないのでしょう…それとも恋とは気づかぬうちに始まっているものなのよ、みたいなことなのか!?!?
 でも、これまでは、たとえばらいととかぱるとかナニーロとか(雪にいないんですよねー…)と同じ程度の、気になる若手! 好み! 愛でる対象! ってだけの存在で、贔屓だとか会に入って応援するとかそういうのはもういいのよ、とかずっと、否定してきました。いやーなんせ澄輝会活動が本当に楽しかったし、コロナ前で卒業まで楽しく完走できたというのも大きくて、それ以上の楽しさってそうそうないだろうな、とかつい身構えちゃうんですよね。それにあのときはトップのメがない人の会に入るなんて…とか悩んだのに、今は、まず間違いなく将来トップになるだろう人の会に今さら入って応援するだなんて…という謎のためらいもあります(大空さんのときはトップになったからこそ入会した…めんどくさいな私)。それに今はまだ、入り出待ちもお稽古待ちも全然かつてのようにはやれていないんですよね? 会員になる醍醐味ってあのコミュニケーションの機会、時間だと思うので、それがないとなるとなあ…とかつい贅沢なことを考えてしまうのです。本当は、会からチケットを買うだけで十分な貢献になるはずですし、なんなら入会して会員数を増やすだけでも立派な貢献なんですけれどね。
 …というようなことを改めてじっくり考え出しちゃうくらい、今、私、グラグラしています。それくらいかりんさんのジャッキーが可愛かったのよーーーー!
 いやジャッキーのことを嫌いな人なんていないと思うんですけど(と主語をデカくする)、そして別に誰がやっても十分チャーミングになるキャラクターなんだと思うんですけれど、もしかしたら男役をバリッとやられてもまだヘンにテレちゃう私にとって(いやロベピとかホント格好良かったしフィナーレの確変ぶりには奮えたんですけれど)、娘役をやってくれていた方が存分にデレデレできてよかったのかもしれません。本人がまたあまり嫌がる節もなく(イヤ本当のところはわかりませんが…ホントは男役をバリッとやたかったよ!と思っているのかもしれませんが、それこそ前贔屓の女役への拒否反応っぷりがいっそおもしろすぎた記憶がまだ鮮やかなので、それに比べると超素直に思える)、またテレもせず実に楽しそーにやってるなー、ってだけでもうニマニマで全力で愛でれちゃうのでした。だってナウオンとかいつものお茶会の顔になっちゃってたじゃん! まあもともと表情を作るとかスカした顔をするとかができない人ではありますが(もうまあまあ上級生なのにいいのかそれで、という問題はまた別)、目尻が下がりきった笑顔ではーカワイイ…
 というようなことを、のちにさらにねちねち語りたいと思います(ここまで前振りです、長いですネー)。

 ところであの街灯やビッグベンが描かれた幕とか、冒頭の自動車とか、ヘアフォード邸のセットとか、毎回いちいち作ってるんですかね? それともまた再演するだろうから、って綺麗にしまっておいたのをまた引っ張り出してくるのかなあ? お衣装は、サイズの問題もあるのかもしれませんが同じようなデザインでも新調が多かったようですね。少なくともジャッキーのピンクのジャケットとワンピのコンビは、前回れいちゃんとちなつが着ていたものとは生地が違っていたのではないかと思いました。ガウンとかは同じかなあ? 金と黒のドレス、オレンジのドレスなんかも同じかも。ちなつも着たなら丈は足りているだろうし…
 脚本、というか上演台本も細かく練り上げられたようで、ちょいちょい台詞が足されて丁寧な展開になっていましたし、歌詞も一部語尾だけが変更されていたりしました。ギャグについてはなくなったものもそのままのものもあり、ウケていたものもウケなかったものもあるようでした。そもそも清水俊二の翻訳はもうかなり古めかしいものなのではあるまいか…「心を動かされがちになるのです」という謎日本語は残存していました。うーむ…
 てか、日本にはイギリスほどの階級差とかそれによる話し言葉の違いみたいなものがそこまであるわけではないので、この作品が本当は持っている社会批判の視線とか皮肉とかウィットみたいなものは全然伝わっていなくて、ただの身分違いのラブコメお伽話、みたいに日本では消費されている気がするんだけれど、それでいいのかねえ…というのは観るたびに私は感じています。まあ文化が違うから全部は伝わらないし翻訳しきれるものでもないよ、というのもわかるんですけれど、あまりに表層的な部分しかすくっていない気がするので…
 ジャッキーは悪役令嬢というよりは、いわゆるザッツ・ブロンド、ゴールディロックスといった(この髪色への欧米人のこだわりも日本人には全然わからない部分じゃないですか)、お金持ちだけどアタマの良くない女性の役で、だからこそお尻ペンペンでコロッと調教される…というような役どころなんだと思うのですが、宝塚歌劇では彼女をそんなふうには貶めていないのでそれはいいんですけれど、でもこのスパンキング・ジョーク(?)は残っているわけです。これは上手袖から聞こえる喘ぎ声にニヤニヤしていればいい、ってだけのことではない気がするので、私はここは萌えとかとは別にお尻がちょっとモゾモゾするのでした。まあ可愛かったんですけれどもね! 「あぁん」「おおぅ…」「あ~ん、ジェラルドぉ…」みたいな感じだったかな(笑)。
 まあでも、ひっとんサリーが絶品だったこともあり、星組の団体芸のまとまりもあって、間延びしたり退屈したりしない、ハートウォーミングな良き作品に仕上がっていたと思いました。とはいえ初日序盤はみんなだいぶ緊張していたようで、客の紳士淑女のコーラスもそれはそれは弱々しくて、ああぁ終盤お稽古が不足したかな!?とヒヤヒヤしたんですけれどね…そういえば開演前に理事長が緞帳に出てきて、ひとことご挨拶していきました。花組東京公演再開時での挨拶といい、ちゃんと出向いて誠実に挨拶しているのはとても良き、と思いました。このときも、亡くなった生徒に哀悼の意を表明し、他の組の公演の中止、中断を詫び、安全が確認できたものから再開していくこと、この公演はこのあと予定どおり開幕し上演していくことを宣言してくれました。出演者の舞台にかける熱い想いを受け止めていただきたい、みたいなことも言っていたかも…記憶があいまいですみませんが。一部報道を批判しつつ、会見については報道任せで公式サイトでは記事にもしていないのはいかがなものかとは思ってはいますが、とりあえず組織のトップがちゃんと現場に顔を見せて真摯に対応しているのには好感が持てました。いろいろな改善も期待しています。
 でもお稽古の中断はあったろうし、生徒もいろいろ不安な中で博多入りして幕を開けたのかもしれないな、と思うと胸がキュッとなりましたが、演目はそれこそあっかるいハッピー・ミュージカルなので、それは本当によかったな、と思いました。主役に専科からのゲストを迎える、というのももちろんハードルがあったでしょうが、後半はみんなのびのびできていたと思いますし、マイティーの優しさあふれるビルとありちゃんのスタイル良すぎのダンディなジョン卿はいいコンビだったと思いました。この役替わりや主役カップルについて、作品全体については、ありビル&マイティージョン卿回を観てからまたいろいろ考えてみたいと思います。

 …で、お待たせいたしました、かりんジャッキーですよ! てか出たらなかなか引っ込めない役なんだな、タイヘンだな! でもホント前回から汗止めの魔法を覚えたか、滝汗のブロンド美人なんてものにはなっていなくてホントよかったです。てかホント綺麗だったキュートだったワンダフルでマーベラスでビューリホーだったー!!
 まずは客の紳士淑女を迎えるところから。てかでっかい!(笑)だがカワイイ!! ヒールは特に低めにしている感じではなかったように思います、いいぞいいぞ。ぴーのジェラルドも、気のいいボンボンというよりはイケメンだけどちょっと一癖ありそうな、いかにも貴族らしい嫌みったらしさもありそうな「チャラルド」な役作りをしているように見えて、またペタンコの靴履いてて、その小男っぷりがむしろハマっていて正解、って感じだったんですよね。なのでジャッキーの方もヒールも低くせず膝も折らず、すっきり長身のまま、天真爛漫なワガママっぷりを発揮していけて、とてもいい感じでした。
「♪どんな人かとても興味あるわ」の高音にはそりゃ手に汗握りましたが、そのあと上着を脱いでの「自分の事だけ考えて」はめっちゃよかったー! てかこのVネックのワンピ、そこはかとなく野暮ったいところまでが込みのデザインなんですかね…? 肩は立派、胸はない、胴は薄っぺらくてほっそい腰にベルトでウェストマーク、ダーツも入って変な皺が上体にできる、実に不思議なお衣装ですよね…でも背中もVに開いているのがいいよね、もうガン見でしたよ! もちろん仲買人たちよりでっかかったけど、彼らがまたキリッと無表情に踊るのがいいんですよねー。はー萌えた、はーカワイイ。ジャッキーが乗っかるテーブルのテーブルクロスになりたいよ…(おバカ)
 てか話が飛びましたが、ビル登場のくだりの居方もよかったんですよね。まずランベスって地名を知らなくて、ぽかんとしているんですよ。そこが下町で犯罪も多発しているようなとんでもない地区だ、という知識もないの。それくらいかけ離れたところで生きているお嬢なんだな、ってのがすごくよく出ていてよかったのです。
 あとジョン卿に椅子を譲ったビルがもうひとつの椅子に座ろうとしてジャッキーの膝に座っちゃうくだりね! かーわいかったーあぁ! そのあと一緒に半分ずつ座るようズレるんだけど、なんかちょっとしか譲らなかったんですよね、それもイイ(笑)。てか基本的にマイティービルとものすごく距離が近かった…ありちゃんビルになるとテレてかえって遠くなる、とかあるんでしょうか? それとももーっと近くなる??
 そのあとはもう応接間でエチケットのレッスンか。いやーいい脚でしたごちそうさまでした。段取りも多いしやる方はホント大変な場面だと思うんだけれど、ちゃんとやれていましたよ偉い、偉い。色気はあんまりなくて、清潔でさっぱりした感じでしたが、それでもでっかいのがガンガン攻めてくるんだからそらビルはタイヘンやろ、という…(笑)
 マイティーの塩梅もよかったけど、でも私はやっぱり勃起をクッションで隠す仕草が気に障るんだよねえぇ…(><)
 てかそのあとのひっとんサリーの丁寧語の喧嘩売りが、鼻息荒くて歴代サイコーに激しくてよかった(笑)。ひっとんもまあまあタッパあるはずなのに、すれ違いざまの身長差がすごかったな…でもオトナとコドモ、って感じじゃなくてふたりとも同レベルなんだな、って感じもとてもよかったです(笑)。
 次はもう「邪魔よ、パーティーよ」か、イイですよねえこのぞんざいさ(笑)。ふたりって従兄妹同士で幼馴染みで…なんだろうけれど、名字が違うからマリアの姉たちの子供たちなのでしょう。となるとヘアフォード邸には一族が集まるシーズン行事みたいなもので訪れていたのかな、そのとき会うだけだったのかな? それともそれぞれの父親も似た界隈に暮らしていて、日々親交があったのか…それなりの恋はしたのかなあ、それとも女子の方がおませだから他にいろいろ恋をして、でもトータルで考えると身内とくっつく方が楽なんだろうし周りも喜ぶし財産ももらえそうだし…と計算して、ジェラルドと婚約することにしたのかなあ? ジェラルドだってその条件からしてもモテないわけではないんでしょうが、こちらはずっとジャッキー一筋だったんでしょうか? でも、なんで?とは思うよね(^^;)、ジャッキーはジェラルドに全然何も隠していないので、こーいうある種しょーもない女じゃんってのはわかるはずなのにねえ…顔かな、それは仕方ないですね(笑)。
 ランベスっ子たちに囲まれて玄関ポーチに上がって、プンスコしてるのがめっかわでした。なのにだんだん「ランベス・ウォーク」に盛り上がっちゃって、ラストの決めポーズはジョン卿と組んで、高々と脚上げ。キマってましたねー!
 二幕はシャッポから。今回少し振付が変わったそうですね。センターでジェラルドと組んで踊るジャッキーですが、何か振りを間違えでもしたのか、お見合いして止まって笑っちゃうような一瞬が初日はあった気がしました。でもナウオンでぴーが、男役だし大きいのに回しやすい、みたいなことを言ってかりんちゃんが喜んでいるのが可愛かったです。ホールド、そりゃとまどうよね…(笑)
 そのあとサリーについて云々するくだりで、どうもナチュラルに台詞を間違えたようでしたが、そのまま「うん?」と首を傾げて仕切り直して言い直してつなげたの、めっかわだったしジャッキーならさもありなんって感じでホントあざといぞジャッキーーーー!と絶叫しそうでした私(笑)。そのあとの空振りはわざとか? ミスか? そういう振りなのか?? はーカワイイ。
 あとは実はもうラストまで出番がないんですよね。でも図書室でマリアに「あの子はあなたを愛してはいませんが、あなたの爵位と財産を愛しています」とか言われちゃうのがめっちゃ好き。ジャッキーはホントそーいうのを隠していないし、貴族には愛とかなんとかより大事なものがあると考えている(マリアとはまた違った考えではあるにせよ)、ちゃっかりかもしれないけれどしっかりしている、そして正直な女性なのです。自分の望みがわかっているし、それを手に入れるためにちゃんと動く。恥ずかしがって望んでいない振りをしたり、周りが持ってきてくれるよう仕向けて自分では何もしない、みたいなこともしない。そういう意味で清々しく気持ちがいい人間なんですよね。私は最近とみに、「正直さ」に価値を感じるようになりました…誘惑の仕方に芸がないのはご愛敬、です。
 てかここのオレンジのドレスがホント絶品でした! 金と黒のドレスといい、こういうお衣装だとちゃんと胸がある(何か詰めているのかもしれないけれど…)。でも腕も脇もスッキリしている、そこはさすが男役さんです。脇乳までしっかりあるような娘役さんも好きですが、ほっそいのに胸や腿はちゃんとある、という体型もホント素敵です。私は自分が巨乳な方なので乳にはうるさいんですよホントすみません…
 ビルとマリアが真面目な話をしているとき、上手端でいちゃいちゃしているふたりですが、ジェラルドが再度指輪を取り出したときに、床を指差して跪くように指示している女王さまっぷり、そして尻尾振らんばかりにそれにさっと従って片膝ついて指輪を差し出すジェラルドのワンコっぷりがもう、たまりませんでした。てかお稽古で指輪もらったんですかね、そーいうネタ、プリーズ…!!
 白いドレスで現れたサリーに大口開けて驚いて、でもやがてニッコリして…ってのも可愛かったです。そうか要するに『鴛鴦』のおとみちゃんなんだな…(笑)

 フィナーレ、「歌劇」でジョン卿役者とタンゴ、という予習はできていたのですが、お衣装はなんと男装のディートリッヒふう白シルクハットに白燕尾、裾が広がってスリットが入ったパンツにハイヒール、袖はなくて長手袋、金髪ショートボブ鬘と、もうキャーーー!な案件でした。まあダンスはまだ必死でカウント取っているように見えましたが、これは場数でしょう。袖に投げた帽子は上手く入らず、残念。でもいいのキレイだから!!!
 そしてウェディングドレス姿ー! ブーケはサリーが薔薇、マリアは百合でジャッキーはマーガレットみたいな感じだったのも素敵でした。あとデコルテがジャッキーだけ覆われていて、それもお嬢っぽくてとてもよかった。カテコのお辞儀がギクシャクしていたのもたまりませんでした、ああいうマーメイドラインのスカートの中で膝を折って屈むのは技が要るのでしょう…何度目かのカテコでネタが尽きたマイティーにコメントを振られて、ニッコリ「大丈夫よ」とジャッキーで返した度胸には感心しました。はー可愛かったよおおぉーーー!

 …と、ことほどさようにニヤけていたら終わったのでした…
 今日、ちょっと買い物に出る用事があり、お店でイニシャルグッズを目にしたときに、ないアルファベットもあったんですけれど、Jがあったらうっかり買っちゃってたかもしれないな…と思ったくらいにはアタマがまだジャッキー一色なのでした。
 はーあと一回しか観られないなんてつらいわー…ありちゃんビルも楽しみなんだけどジャッキーしか観られなかったらホントごめんね…
 まさか自分がこんなに沸くとは思っていませんでした。ああ、博多に住みたい…てか後半どこかねじ込めないのかな…早く舞台写真ください…
 どうぞ事故なく、ご安全に、みんな元気で、美味しいものもちょこちょこ食べて、ハッピーで公演してください。つらくなったら周りに頼って、止まっても休んでもいいから、自分を大事にして、楽しく立てそうなら舞台に立ってください。ファンは変わらず想いを寄せ続けるでしょう、それを重荷に思わないでいてくれると嬉しいです。『ミーマイ』のキャッチフレーズは歴代いろいろありましたが、ハッピーってのが基本線だと思うんですよね。大事なことです。
 次の観劇を楽しみに、私も仕事をがんばります…
 お手紙を書くたびに入会案内書をいただいてきましたが(笑)、さてどこにあったかな…?








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