映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

OK牧場の決斗(1956年)

2023-09-17 | 【お】

作品情報⇒https://moviewalker.jp/mv1222/


以下、スターチャンネルの紹介ページよりあらすじのコピペです(青字は筆者加筆)。

=====ここから。
 
 悪党のクラントン一家を追い、フォート・グリフィンにやって来た保安官ワイアット・アープ(バート・ランカスター)。彼は、酒浸りの賭博師ドク・ホリデイ(カーク・ダグラス)の危機を救ったことから、ドクとの友情を育む。

 一方、ワイアットの故郷では、クラントン一家が保安官たちを倒す機会を窺っていた。

 やがて、運命的に出会ったローラとの結婚を決意したワイアットが保安官を辞めてカリフォルニアへの旅に出ようとしていた矢先、故郷の町から救援の報が届けられる…。

=====ここまで。


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 ちょっと前に、平日昼間のドラマ再放送枠で、天海祐希主演の「離婚弁護士」「離婚弁護士Ⅱ〜ハンサムウーマン〜」を放映していまして、私、このドラマが大好きでして、、、。どっちもDVD持っているんですが、つい、録画して再見してしまいました。再見して初めて知ったんですが、再放送では、本放送をかなりカットしているんですね、、、。CMの関係らしいけど、結構、大事なシーンもカットされていてちょっとショック、、、。

 で、このドラマの中で、天海祐希演ずる弁護士・間宮貴子が、親不知が生えて来て歯科医院で治療を受けるシーンがあるのですよ。そこで歯科医(今は亡き志賀廣太郎さん。ドラマ「きのう何食べた?」でシロさんのお父さんを演じていて途中降板されたのは記憶に新しい)が貴子に「もっと口大きく開けて!」と言うと、貴子が「あーーん」と口開けるんですが、それを見て、その歯科医「そうそう、OK、OK、OK牧場!」と言うわけです。言われた瞬間の貴子の表情が何とも、、、、。

 もう何度も見ているシーンなんだけど、今回は、「そういえば、私『OK牧場の決斗』見てないな、、、」とふと思いましたら、何とタイミングよく、BSで放映される予定があるではないですか! ちょうどええわ、、、と思い、録画して見てみた、という次第です。


◆西部劇って、、、

 西部劇はあんまし見ないのだが、理由は、面白いと思えないからである。俳優イーストウッドが好きなので、マカロニ・ウエスタンを見てみたけど、うぅむ、、、という感じだったし、ユル・ブリンナーもまあまあ好きなので『荒野の七人』も見てみたけど、めっちゃ退屈だったし、ウチの人が好きだと言って見せられた『続・荒野の用心棒』もあんましピンと来なかったし、、、で、どうも西部劇は合わないな、と思っていた。

 今回、本作を見て、やっぱりその感覚は変わらなかった。お好きな方には申し訳ないけど、まったくもって“面白くない!”んである。

 西部劇って、他のは知らんけど、私が見たのは、終盤にドンパチ決戦があって、そこまではダラダラそうなるまでのいきさつを描く、、、ってのがパターン。いきさつを描くのは良いのだが、もう少し何とかならんのか?というようなダラダラ感で、内容的にも、何だかなぁなことを延々、、、。

 そのパターンは本作も例外でなく、終盤で、タイトルにある“決斗”があって、そうなるまでの説明がダラダラと1時間半くらいあるのだった。……長い。正直申し上げて、何度も睡魔に襲われました、ハイ。その度に巻き戻して見直しましたが、また寝ました。ほとんど修行だったよ、エンドマークまで見終えるの。

 しかも、肝心の決斗シーンも割と地味で(そういう意味では、まだ『続・荒野の用心棒』のドンパチは迫力があって面白かったなぁ)、なんというか、ふーん、、、という感じで終わってしまった。

 これって一応名作なんですかね? 日本ではガッツ石松のせいで名が知られているのかもだけど、外国では(というか、アメリカでは)どーなんでしょうか? wikiの西部劇の説明では、一応、ジョン・スタージェス監督作の代表作に挙げられているけれど、、、。

 今回ネットで検索して初めて知ったのだが、これ実際にあった銃撃戦が元ネタなんですね? ワイアット・アープが実在するのは知っていたけど、どういう人かもゼンゼン知らなかったし。しかも、「牧場」っていうと馬とか牛とかいっぱい放牧されているイメージだったんだけど、ゼンゼン違っていた(“Corral”とは単なる“囲い”という意味らしい)。

 ……と書いていて思い出したのだが、前に午前十時の映画祭で見た『シェーン』は、西部劇で珍しく“良いなぁ”と感じたのだった、そういえば。『シェーン』も西部劇映画の王道を行く作りだったと思うが、本作より短めだったのが良かったのか、、、? シェーンが、カッコ良かったよなぁ。ワイアット・アープやドク・ホリディよりもカッコイイ。見た目がじゃなくて、ガンマンとして。


◆男のロマン

 今回、本作を見て強く感じたのは、めっちゃ“男の映画”やな、、、ってこと。昨今はこんなことを書くと怒られそうだけどね。でもまぁ、ハッキリ言ってマッチョ全開で、中盤以降は何というかウンザリしながら見ていた気がする。

 別に殺し合いなんかする必要ゼンゼンないのに、男同士のメンツを保つだけのためにイキがって、挙句の果てに命を懸けることになるのだから、こう言っては失礼だが「バカじゃないの、おぢさんたち」である。

 みんシネでも、本作の感想文の中で見かけるのが「男のロマン」という言葉。「男のロマン」ねぇ。何スか、男のロマンて??

 と、不思議に思ったので、検索してみました。Weblio国語辞典では「女性には理解できないような、男性の多くが空想したことのある憧れのこと」とある。さらに、とあるHPにこんな文言が、、、。

「男のロマン、今でも追い求めてますか(中略)女は現実的な生き物ですから、「夢やロマン」の前にまず「今夜の夕食の心配」になります。でも、男は本来、ばかげた夢や、笑われるようなロマンにどっぷりつかることができる、愛すべき生き物なはずです。(中略)こんな状況で、本当に幸せなんでしょうか。あなたが家庭に求めたロマンはなんだったんでしょうか。(中略)あきらめないで、本当に夢とロマンをはぐくめる家庭をもう一度探してみませんか。」

……はぁ? 男のロマンのために、離婚を唆すんですかね? これ、弁護士法人のHPですが、図らずも今回本作を見るきっかけになったドラマの主人公・間宮貴子と同じ、離婚弁護士がたくさんいらっしゃる法人のようです、、、。今時、こんな時代錯誤な宣伝文句を掲載しているなんて、スゴいよなぁ。「今夜の夕食の心配」はねぇ、する男もいるし、しない女もいる。貴子に怒られるぞ。

 ワイアット・アープもドク・ホリディも、男のロマンを追い求めたのかどうかは知らんが、とにかく、もめごとを避けて立ち去れば良いだけの話なのに、義理だ人情だと、わざわざ喧嘩になるような行動ばかりとる。結果的に、彼らに関係のある女たちは、蔑ろにされて終わりだ。まさに、上記の弁護士法人の惹句どおり、自分たちだけ「夢とロマンをはぐく」んでカッコよく決めたつもりでエンドマークである。

 『シェーン』は何が良かったのか、、、と考えると、やっぱり、シェーンは自身の“ロマン”を孤独に追い求め、誰も巻き込まなかったってことかな。彼は、自己完結していた。誰も巻き込まないように行動していたしね。まあ、所詮、映画の話だけどさ。

 ドラマのDVDでも見るか。間宮貴子が“男のロマン”とやらを蹴散らしているのを見て留飲を下げよう。
 

 

 

 

 

 

デニス・ホッパーが若いカワイイ兄ちゃんだった。

 

 

 

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2 コメント

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男のロマン (amore)
2023-09-27 15:11:57
ウェスタン映画(特に真昼の決闘)は亡父がすごく好きなジャンルで、小さい頃一緒に観ていました。が、あの頃も今も、もめごとを回避していけばいいのに、義理だ人情だと、わざわざ決闘を仕掛ける?ようなことばかりして、犠牲になるのは女子ども老人たち。だけど男たちはウルトラCを出して、カッコよく着地したつもりで、めでたしめでたし。って、どこがめでたいの?

アメリカの西部劇に魅惑された?セルジオ・レオーネ監督が開拓した、新ジャンルのマカロニ・ウェスタン。エンニオ・モリコーネのBGMが流れる中、ドンパチ炸裂の派手な決闘シーンを盛り込んだ、映像も音楽も楽しめるエンタメですが、世界的に大ヒットしたのは、やはりヒーローものって男心をくすぐるんでしょうね。
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男のマロン (すねこすり)
2023-09-27 22:48:59
amoreさん、こんばんは☆

西部劇がつまんない理由が、今回ちょっと分かった気がしました。
義理人情もほどほどに、、、って感じですよね。
まあ、ヒーローはカッコ良く描かれているからカッコ良いわけで、、、(^^;
ないものねだりかしら?
女性向け、男性向け、、、っての、やはりあるのは否めませんね。いくらジェンダー平等といっても。
バリバリのリベラルの友人が女児と男児の2人の母親になった頃「悔しいけど、女児は人形好き、男児はミニカー好き。やっぱ、これって性差? 同じように与えてるのに」って言っていたのがなかなか印象的でした。
俳優イーストウッドは好きだけど、マカロニ・ウエスタンはなぁ、、、。
モリコーネの音楽は好きですけど(*^-^*)
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