◆『スノーホワイト 白雪姫の純潔と妖艶の女王』
今回、送られてきたDVDのうち1枚を先日見たのですが、これが、ビックリなことに、ポルノだったのです。TSUTAYA DISCASでレンタルしているので、ポルノは別枠のはずなんですが、、、。
で、何を見たかと言いますと、『スノーホワイト 白雪姫の純潔と妖艶の女王』であります。これ、どうしてリストに入れたのか記憶はないのですが、多分、レアものだったので、きっと隠れた名作か何かだと勝手に思い込んだのだと思われます。ほとんどの場合、借りる作品の情報は、あんまり詳しくチェックしないので。でも、後からジャケ画像見たら、確かに、ちょっとそれっぽい感じではありました。
白雪姫のストーリーを借りてはいますが、ほとんどがHシーンでして。最初は、「むむ?? この後、どんな展開??」と5分くらい見ていたんですが、延々セックスシーンで、ちょっと、ウンザリして来たので早送りしたんですけれども、セリフがあってストーリーが展開(?)するのは、4シーンくらいかなぁ。あとは延々、、、。飽きるよ、これじゃ。
なので、102分の作品ですけど、30分くらいで見終わってしまいました。ハハハ。
白雪姫や魔女の衣装からは、どう見ても、ディズニーアニメ版のそれ。そのイメージを見る者に与えつつ、映像ではセックスシーンを延々映す。このギャップですかね、大人としての楽しみは。
◆映画と、BD「ピノキオ」(ヴィンシュルス著)との共通項
、、、というわけで、映画については、あんまし書くこともないので(大体、早送りの連続じゃぁ見たとは言えないし……)、今回は、ちょっと「白雪姫」について色々と考えてみました。
というのも、本作を見て、ある絵本をまた読みたくなって引っ張り出したんです。その絵本とは、「ピノキオ」(ヴィンシュルス著、原正人翻訳、小学館集英社プロダクション)。絵本というよりマンガ、BDです。
余談ですが、この著者のヴィンシュルス、本名はヴァンサン・パロノー。あの『ペルセポリス』や『チキンとプラム』をマルジャン・サトラピと監督・脚本した映像作家です。『チキンとプラム』はイマイチでしたが、『ペルセポリス』はなかなか良かったし、まあ、マルジャン・サトラピの原作が好きだというのもありますが、このパロノー氏も注目人物だな、と思っていたところへ、この絵本が発売になり、迷わず入手しました。
本の詳細は、リンク先をご覧いただけば良いのですが、まあ、とにかく、このヴィンシュルスは、天才です。こんなブラックな世界を、ここまで究めて描けるなんて、ホント、信じられません。もちろん、子どもに見せられる絵本じゃありませんし、好き嫌いがハッキリ分かれると思いますが、ハマる人にはどツボな作品だと思います。
余談はさておき、なぜ、白雪姫なのにピノキオか、というと、リンク先をご覧いただけば分かると思いますが、白雪姫が出てくるんです、このマンガの中に。それも、もう、とんでもないオハナシになって、、、。まあ、ピノキオ自体がとんでもないことになっていますし、このBD自体がもう、、、ぶっ飛んでいるんですけど。
映画を見て、“セックスの対象としてしか描かれていない白雪姫”という共通項で、このBDを思い出したのです。ご興味のある方は是非。図書館でも借りられます(というか、少なくとも私の居住する自治体の図書館には開架で置かれています。置いていない所もあるとは思います。内容が内容なので、、、)。
◆「白雪姫」がモチーフの作品群
思えば、白雪姫をモチーフにした映画ってたくさんありますよねぇ。私はその多くを見てはいませんが、見たのは、1997年の『スノーホワイト』(シガニー・ウィーバー主演、マイケル・コーン監督)と、2012年の『ブランカニエベス』(スペイン映画)の2本くらい。
97年版は、劇場で見たのに内容を全くと言っていいほど覚えていない。ただ、ものすごくダークな世界観で、ひたすらシガニー・ウィーバーが怖かったのだけは覚えています。
『ブランカニエベス』は、白雪姫をベースにしていますが、救いのない悲劇です。大人のダークファンタジーですかね。モノクロで映像がとても美しく、音楽も良くて、これも劇場に見に行ったんですが、わざわざ劇場に行った甲斐があったと思いました。
その他にも、最近では、シャーリーズ・セロンが出演している、『スノーホワイト』シリーズとかもありますよねぇ。評判はイマイチですけれど。ポスター画像の印象からだと、明るい戦闘系のようで、あまりダークな世界観ではなさそうな、、、。ちょっと食指が動かないですねぇ、、、。
◆白雪姫=ダークな世界
元ネタの白雪姫のお話ですが、まあ、一般的にはディズニーアニメが下敷きにしたグリム童話が普及版といったところでしょうか。グリム童話はそもそもが民話をグリム兄弟が再話したものですから、実は、白雪姫と似た話は民話レベルには数多あるようです。こちらの素晴らしいサイトに色々な白雪姫の源流であるお話が掲載されています。
大昔、「グリム「初版」を読む」(吉原高志・素子著、白水社)という本を読んだのですが、白雪姫のお話については、私はほぼ初版の内容と同じものを子どもの頃に英語教材で聞いていましたので、驚きはありませんでした。この本が上梓されて以降、“怖い童話ブーム”が巻き起こったわけですが、グリムに限らず、童話は結構エグいことは、確か高校の授業でも習いましたし、なぜ今さらブーム? と思ったものでした。
初版を読んでみると、そもそも白雪姫はダークな世界観です。魔女は白雪姫の実母ですし、そもそも、白雪姫が生まれたいきさつも、実母が雪の降る日に、黒檀の窓辺で裁縫をしていてうっかり針で指を突いたら、雪に赤い血が3滴落ち、それを見た実母が「雪のように(肌が)白く、黒檀のように(髪が)黒く、血のように赤い(頬と唇の)女の子が欲しい」と思い願った、、、、というもの。このセリフが鮮烈ではありませんか。
それに、このエピソードに王様の存在などまるでありません。子ども心に“処女懐胎か?”と思ったものです。
白雪姫の方が美しいと鏡に宣告された後、猟師に白雪姫を森に連れて行き殺し、心臓を持って帰って来い、と命じる実母ですが、この森のイメージがとんでもなく暗くて怖いです。そして、たどり着くのが7人の小人の家。ディズニーアニメでは可愛い小人の絵でしたが、私が英語教材を聞いて連想した小人のイメージは、『ブランカニエベス』に出てきたそれに近い。だから、怖い。
ラストの魔女の最期は、熱く灼かれた鉄の靴を履かされて、炎に包まれて踊り狂って死ぬ、、、のです。想像すると恐ろしい光景じゃないですか? しかも、白雪姫の婚礼の場で、ですよ? えげつない&グロいことこの上ない。
英語教材でこの話を聞いたのは、小学生の頃でしたが、結構ショッキングでしたね。それまでは、改訂された白雪姫を聞かされていたわけですから。
そういう意味では、シガニー・ウィーバー版の映画は、結構、私のイメージする白雪姫のダークさに近いものがありました。なのに、内容を覚えていないとは、、、。今度DVDで再見してみようと思います。
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今回、送られてきたDVDのうち1枚を先日見たのですが、これが、ビックリなことに、ポルノだったのです。TSUTAYA DISCASでレンタルしているので、ポルノは別枠のはずなんですが、、、。
で、何を見たかと言いますと、『スノーホワイト 白雪姫の純潔と妖艶の女王』であります。これ、どうしてリストに入れたのか記憶はないのですが、多分、レアものだったので、きっと隠れた名作か何かだと勝手に思い込んだのだと思われます。ほとんどの場合、借りる作品の情報は、あんまり詳しくチェックしないので。でも、後からジャケ画像見たら、確かに、ちょっとそれっぽい感じではありました。
白雪姫のストーリーを借りてはいますが、ほとんどがHシーンでして。最初は、「むむ?? この後、どんな展開??」と5分くらい見ていたんですが、延々セックスシーンで、ちょっと、ウンザリして来たので早送りしたんですけれども、セリフがあってストーリーが展開(?)するのは、4シーンくらいかなぁ。あとは延々、、、。飽きるよ、これじゃ。
なので、102分の作品ですけど、30分くらいで見終わってしまいました。ハハハ。
白雪姫や魔女の衣装からは、どう見ても、ディズニーアニメ版のそれ。そのイメージを見る者に与えつつ、映像ではセックスシーンを延々映す。このギャップですかね、大人としての楽しみは。
◆映画と、BD「ピノキオ」(ヴィンシュルス著)との共通項
、、、というわけで、映画については、あんまし書くこともないので(大体、早送りの連続じゃぁ見たとは言えないし……)、今回は、ちょっと「白雪姫」について色々と考えてみました。
というのも、本作を見て、ある絵本をまた読みたくなって引っ張り出したんです。その絵本とは、「ピノキオ」(ヴィンシュルス著、原正人翻訳、小学館集英社プロダクション)。絵本というよりマンガ、BDです。
余談ですが、この著者のヴィンシュルス、本名はヴァンサン・パロノー。あの『ペルセポリス』や『チキンとプラム』をマルジャン・サトラピと監督・脚本した映像作家です。『チキンとプラム』はイマイチでしたが、『ペルセポリス』はなかなか良かったし、まあ、マルジャン・サトラピの原作が好きだというのもありますが、このパロノー氏も注目人物だな、と思っていたところへ、この絵本が発売になり、迷わず入手しました。
本の詳細は、リンク先をご覧いただけば良いのですが、まあ、とにかく、このヴィンシュルスは、天才です。こんなブラックな世界を、ここまで究めて描けるなんて、ホント、信じられません。もちろん、子どもに見せられる絵本じゃありませんし、好き嫌いがハッキリ分かれると思いますが、ハマる人にはどツボな作品だと思います。
余談はさておき、なぜ、白雪姫なのにピノキオか、というと、リンク先をご覧いただけば分かると思いますが、白雪姫が出てくるんです、このマンガの中に。それも、もう、とんでもないオハナシになって、、、。まあ、ピノキオ自体がとんでもないことになっていますし、このBD自体がもう、、、ぶっ飛んでいるんですけど。
映画を見て、“セックスの対象としてしか描かれていない白雪姫”という共通項で、このBDを思い出したのです。ご興味のある方は是非。図書館でも借りられます(というか、少なくとも私の居住する自治体の図書館には開架で置かれています。置いていない所もあるとは思います。内容が内容なので、、、)。
◆「白雪姫」がモチーフの作品群
思えば、白雪姫をモチーフにした映画ってたくさんありますよねぇ。私はその多くを見てはいませんが、見たのは、1997年の『スノーホワイト』(シガニー・ウィーバー主演、マイケル・コーン監督)と、2012年の『ブランカニエベス』(スペイン映画)の2本くらい。
97年版は、劇場で見たのに内容を全くと言っていいほど覚えていない。ただ、ものすごくダークな世界観で、ひたすらシガニー・ウィーバーが怖かったのだけは覚えています。
『ブランカニエベス』は、白雪姫をベースにしていますが、救いのない悲劇です。大人のダークファンタジーですかね。モノクロで映像がとても美しく、音楽も良くて、これも劇場に見に行ったんですが、わざわざ劇場に行った甲斐があったと思いました。
その他にも、最近では、シャーリーズ・セロンが出演している、『スノーホワイト』シリーズとかもありますよねぇ。評判はイマイチですけれど。ポスター画像の印象からだと、明るい戦闘系のようで、あまりダークな世界観ではなさそうな、、、。ちょっと食指が動かないですねぇ、、、。
◆白雪姫=ダークな世界
元ネタの白雪姫のお話ですが、まあ、一般的にはディズニーアニメが下敷きにしたグリム童話が普及版といったところでしょうか。グリム童話はそもそもが民話をグリム兄弟が再話したものですから、実は、白雪姫と似た話は民話レベルには数多あるようです。こちらの素晴らしいサイトに色々な白雪姫の源流であるお話が掲載されています。
大昔、「グリム「初版」を読む」(吉原高志・素子著、白水社)という本を読んだのですが、白雪姫のお話については、私はほぼ初版の内容と同じものを子どもの頃に英語教材で聞いていましたので、驚きはありませんでした。この本が上梓されて以降、“怖い童話ブーム”が巻き起こったわけですが、グリムに限らず、童話は結構エグいことは、確か高校の授業でも習いましたし、なぜ今さらブーム? と思ったものでした。
初版を読んでみると、そもそも白雪姫はダークな世界観です。魔女は白雪姫の実母ですし、そもそも、白雪姫が生まれたいきさつも、実母が雪の降る日に、黒檀の窓辺で裁縫をしていてうっかり針で指を突いたら、雪に赤い血が3滴落ち、それを見た実母が「雪のように(肌が)白く、黒檀のように(髪が)黒く、血のように赤い(頬と唇の)女の子が欲しい」と思い願った、、、、というもの。このセリフが鮮烈ではありませんか。
それに、このエピソードに王様の存在などまるでありません。子ども心に“処女懐胎か?”と思ったものです。
白雪姫の方が美しいと鏡に宣告された後、猟師に白雪姫を森に連れて行き殺し、心臓を持って帰って来い、と命じる実母ですが、この森のイメージがとんでもなく暗くて怖いです。そして、たどり着くのが7人の小人の家。ディズニーアニメでは可愛い小人の絵でしたが、私が英語教材を聞いて連想した小人のイメージは、『ブランカニエベス』に出てきたそれに近い。だから、怖い。
ラストの魔女の最期は、熱く灼かれた鉄の靴を履かされて、炎に包まれて踊り狂って死ぬ、、、のです。想像すると恐ろしい光景じゃないですか? しかも、白雪姫の婚礼の場で、ですよ? えげつない&グロいことこの上ない。
英語教材でこの話を聞いたのは、小学生の頃でしたが、結構ショッキングでしたね。それまでは、改訂された白雪姫を聞かされていたわけですから。
そういう意味では、シガニー・ウィーバー版の映画は、結構、私のイメージする白雪姫のダークさに近いものがありました。なのに、内容を覚えていないとは、、、。今度DVDで再見してみようと思います。
(その②につづく)
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