





イタリア系マフィア・プリッツィ家のドンに可愛がられている秘蔵っ子、チャーリー(ジャック・ニコルソン)は、ある日、ドンの孫娘の結婚式で美女アイリーン(キャスリーン・ターナー)に一目惚れ。2人は意気投合し、恋に落ちるが、アイリーンは、プリッツィ家の大事な金を持ち逃げした男の妻だった……! が、テキトーな言い訳をするアイリーンを信じたチャーリーの彼女への思いは変わることなく、プロポーズしてしまう。
でも、実は、アイリーンは、プロで一匹狼の殺し屋だったのである。プリッツィ家の金を横領したのも、夫ではなくアイリーン自身だったのだ! そうとは知らないチャーリーは、アイリーンと結婚してしまう。
チャーリーには、実は過去に結婚を約束した女性がいた。ドンの孫娘メイローズ(アンジェリカ・ヒューストン)。メイローズはチャーリーとの婚約破談後にヘンな男と駆け落ちしたことを咎められ、一族から勘当されていたが、4年ぶりに勘当が解かれ戻って来ていた。チャーリーにまだ未練がある様子のメイローズは、彼がアイリーンと結婚したことが面白くない。そこで、、、、。
邦題からだと、“名誉”は、チャーリーとアイリーンの名誉のことかと思うけど、見終わって、さらに原題を見て、それが間違いであったことを思い知る、、、、ごーん。
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◆名誉とは?
3年前くらいにBSでオンエアしていたのをHDDに保存したままで、いい加減どうにかしなくては、、、と、やっとこさ見た次第。
割と評判良いので長々とHDDに保存したまま消去しなかったのですが、まあ、見て損したというほどではないけれど、世間の評判ほど良いとも思えなかった、、、というのが正直なところです。ストーリー的には飽きずに見れましたけど。
マフィアの幹部と、フリーの殺し屋が恋に落ちて結婚する。これで、何も起きない方がオカシイわけで、、、。チャーリーとアイリーンが結婚に至るまではかなり強引な展開だし、結婚後は、キツネとタヌキの化かし合いみたいな感じ。
詰まる所、メイローズが裏で引いていた糸により、チャーリーとアイリーンは互いに殺し合うことになり、間一髪で難を免れたチャーリーとメイローズがイイ感じで電話しているところでジ・エンドとなる訳だけど、、、、。
本作を見てグッと来なかった理由の一つは、多分、プリッツィ家が結局のところ「地獄の沙汰もカネ次第」を地で行くマフィアだったからかも。
とにかく、何でもすぐに金金金! まあ、ヘンにヒューマンドラマを気取らないだけ良いのかな、という気もしますけれど。コルレオーネだってぶっちゃけそうだもんね。あっちの方が格調高い印象は定着しているけど、根っこは同じ。
そうそう、本作の原題は、“プリッツィ家の名誉”なので、当然、チャーリーとアイリーンの名誉ではありません。強いて言えば、メイローズの名誉でしょうかね。あるいは、プリッツィ家の一番大事なものは金なわけですから、プリッツィ家の名誉=金、とも言えましょう。いずれにしても、プリッツィ家にとってアイリーンは目の上のたんこぶだったのでありました、、、ごーん。
◆ヤな女 VS イイ女
正直、メイローズという女性が、私は同じ女としてキライです。だから、ラストでもカタルシスなど全然感じられなかった。何この女、ヤな奴! としか思えない。グッと来なかったもう一つの理由がそれ。
チャーリーとの結婚が破談になって、当てつけみたいに駆け落ちしたり、チャーリーが結婚したらぶち壊そうと画策したり、、、。チャーリーを愛しているから自分のものにしたいから、、、ってことだろうけど、こういう“地球は自分中心で回ってる女”は、身近にいるともの凄くメイワクですよねぇ。自己完結してくれていればいいけど、そうはいかないんだよね、こういう人は。必ず回りを巻き込む。だって、自分の思い通りにならないと暴れるんだから。
メイローズを演じたアンジェリカ・ヒューストンが、正直、怖い。顔もだし、人物造形も、、、かな。目の下にクマをわざわざ描いているシーンとか、怖すぎ。顔自体もインパクトあるから、余計にね、、、。
一方のアイリーンは、愛すべきキャラじゃないですかねぇ。マフィア一家を笠に着ているメイローズと違って、自分の腕だけで生きて行くフリーの殺し屋ってのもカッコイイ。ホレた男と損得勘定せずに感情だけで結婚しちゃうところとかもgoo。そうはいっても、やはり、根は殺し屋。愛する男でも、自分を守るためなら殺すことも容赦しない、っていうドライさとかも痺れます。
キャスリーン・ターナーって、やっぱりイイ女優さんだと思う。外見の変化が激しかったけれど、この頃は確かに美しいし、でも、どこか庶民的で、反面謎めいていて、、、と、とても多面体で、いろんな役をやるごとに違う顔を見せてくれる役者さんです。
◆その他モロモロ
ジャック・ニコルソンとアンジェリカ・ヒューストン、私生活でも一時期パートナーだったとか。何か意外、、、。
ジャック・ニコルソンが、本作ではあんまりイッちゃってませんでしたね、そういえば。なんか、フツーのおじさんっぽかったのが、むしろ特筆事項かも知れません。
しかし、このあと、プリッツィ家はどーなるんでしょうか。あのボスも先は短そうだし、チャーリーはドンの器があるのでしょうか、、、。私にはあまりそのようには思えなかったんですけれど。
アンジェリカ・ヒューストンは、監督ジョン・ヒューストンの娘さん。似てるかなぁ? ジョン・ヒューストン作品、実は、『アフリカの女王』くらいしか見ていないんですが、イーストウッド監督の『ホワイトハンター ブラックハート』は大昔に見て、うう~ん、って感じだったのはよく覚えています。もう一度見て見てみよっかな、、、。
ジョン・ヒューストンは、私的には、『チャイナタウン』でのノア・クロスの印象が強いですね。彼の監督作品をもっと見れば印象も変わるんでしょうけれど。
、、、グダグダな感想文ですみません。
金のためなら親でも子でも妻でも殺すのさ~

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