平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
桜島の噴火が始まった
(早朝の桜島-鹿児島のホテルにて)
先週一週間は、鹿児島 → 静岡 → 福岡と出張で終わった。書溜め分のアップで繋いできたが、息切れして二日ばかり休んでしまった。新しい週になって、気分も新たに書き込みを再開する。
先週の出張は鹿児島から始まった。鹿児島では桜島が噴火を始めたことがもっぱらの話題になっていた。数年大きな爆発もなく、爆発頻度も間遠になっていて、嵐の前の静けさで不気味に思い始めたころであった。
鹿児島に着いた12日の夜のニュースで、火山情報のレベルが「やや活発」の「レベル2」から、「小規模噴火」の「レベル3」に引き上げられたと報道していた。今後、噴石や泥流に注意を要すると共に、火砕流の発生の恐れもあるという。新しい噴火口は、今まで噴火していた南岳山頂火口から東へ約600mの斜面で、「昭和火口」付近だという。(「昭和火口」が噴火したのは1946年以来60年ぶりだという。自分が生まれた歳だ。)
火口が斜面のため、溶岩ドームが出来て、それが火砕流を引き起こす可能性があるというのである。火砕流といえば雲仙普賢岳を思い出す。最も危険な火山活動で、溶岩ドームが崩れ落ちると、火山岩塊、火山灰などが高温の火山ガスとともに山を駆け下りて来る。その速さは時に時速100kmを越えることもあるという。
14日の明け方、ホテルから見る桜島は噴煙も見えず静かに見えた。ちょうど太陽が桜島の上に昇っていた。写真はホテルから早朝の5時51分に撮影したものである。しかし、その何時間かのち、大隅に向かう途中、錦江湾岸を車で走っていて、桜島山頂付近に、付いた雲を突き抜けて、高く上がる噴煙を見た。
噴煙の上がった高さが1000mとか1500mと報道されるが、その計測方法について面白い話を聞いた。噴煙の高さは、火山観測所のガラス戸に1000m、1500mと目盛が付けてあって、ガラス戸越しに見ている監視員が、上がった噴煙の最高点がその目盛のどの位置まで来るかで高さを決めているという。もっと複雑な計測機器を使っているのかと思っていた。しかし、考えてみればそんな複雑な装置は要らないわけである。
10数年前には鹿児島の市内に灰が毎日のように降り、このままでは灰に埋まってしまうではないかと心配するほどであった。自分の経験でも、さらさらと火山灰が降り注ぐのにも遭遇したし、夜に噴火時の空振(空気振動)で旅館のガラス戸が激しく振動したのも経験している。あの時は不思議と火山の爆発音は聞こえなかった。
「空振」についてネットで調べてみた。「空振」とは火山の爆発的噴火で発生した衝撃波である。火口で発生し、周囲の空気中を伝わっていくうちに減衰して、最後には音波に変化するという。ガラス戸が振動したとき、火山の爆発音が聞こえなかったのは火山から離れているためかと思っていたが、近くで衝撃波が強い場合も音にはならないようだ。
鹿児島では今後しばらくは桜島から目が離せない時期が続くのであろう。
先週一週間は、鹿児島 → 静岡 → 福岡と出張で終わった。書溜め分のアップで繋いできたが、息切れして二日ばかり休んでしまった。新しい週になって、気分も新たに書き込みを再開する。
先週の出張は鹿児島から始まった。鹿児島では桜島が噴火を始めたことがもっぱらの話題になっていた。数年大きな爆発もなく、爆発頻度も間遠になっていて、嵐の前の静けさで不気味に思い始めたころであった。
鹿児島に着いた12日の夜のニュースで、火山情報のレベルが「やや活発」の「レベル2」から、「小規模噴火」の「レベル3」に引き上げられたと報道していた。今後、噴石や泥流に注意を要すると共に、火砕流の発生の恐れもあるという。新しい噴火口は、今まで噴火していた南岳山頂火口から東へ約600mの斜面で、「昭和火口」付近だという。(「昭和火口」が噴火したのは1946年以来60年ぶりだという。自分が生まれた歳だ。)
火口が斜面のため、溶岩ドームが出来て、それが火砕流を引き起こす可能性があるというのである。火砕流といえば雲仙普賢岳を思い出す。最も危険な火山活動で、溶岩ドームが崩れ落ちると、火山岩塊、火山灰などが高温の火山ガスとともに山を駆け下りて来る。その速さは時に時速100kmを越えることもあるという。
14日の明け方、ホテルから見る桜島は噴煙も見えず静かに見えた。ちょうど太陽が桜島の上に昇っていた。写真はホテルから早朝の5時51分に撮影したものである。しかし、その何時間かのち、大隅に向かう途中、錦江湾岸を車で走っていて、桜島山頂付近に、付いた雲を突き抜けて、高く上がる噴煙を見た。
噴煙の上がった高さが1000mとか1500mと報道されるが、その計測方法について面白い話を聞いた。噴煙の高さは、火山観測所のガラス戸に1000m、1500mと目盛が付けてあって、ガラス戸越しに見ている監視員が、上がった噴煙の最高点がその目盛のどの位置まで来るかで高さを決めているという。もっと複雑な計測機器を使っているのかと思っていた。しかし、考えてみればそんな複雑な装置は要らないわけである。
10数年前には鹿児島の市内に灰が毎日のように降り、このままでは灰に埋まってしまうではないかと心配するほどであった。自分の経験でも、さらさらと火山灰が降り注ぐのにも遭遇したし、夜に噴火時の空振(空気振動)で旅館のガラス戸が激しく振動したのも経験している。あの時は不思議と火山の爆発音は聞こえなかった。
「空振」についてネットで調べてみた。「空振」とは火山の爆発的噴火で発生した衝撃波である。火口で発生し、周囲の空気中を伝わっていくうちに減衰して、最後には音波に変化するという。ガラス戸が振動したとき、火山の爆発音が聞こえなかったのは火山から離れているためかと思っていたが、近くで衝撃波が強い場合も音にはならないようだ。
鹿児島では今後しばらくは桜島から目が離せない時期が続くのであろう。
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