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「孝子松女傳」を読む 11

散歩道の弥蔵小僧 (やぞうこぞう)
マキの木に生る実で遠州辺りの方言という
赤黒くなったら食べられ、昔は子供のおやつだった。
一つ頂いて食べてみた。
食感から味まで洋ナシのように甘かった

午後、はりはら塾の講座へ行く。教材に椎の実の話が出てきて、昔は拾って炒って食べた話に盛り上がる。椎の実を食べた話が通じるのはここだけだと、高齢の受講者の顔々を見回した。

夕方、はりはら塾の講座を欠席されたKさんから電話で、奥さんが亡くなられ、49日が済むまでお休みすると話された。お悔やみを言って電話を切る。

********************

「孝子松女傳」の解読を続ける。

奉公を私なく勤め、我が
もらひたる銭などをば、少しも
我身の用に遣わず、祖父杣蔵が
未進、借金の方、済まして、今は過半、
(あがな)に。また、寒暑風雨などの異なる
※ 贖い(あがない)➜ 埋め合わせ。つぐない。(主家からの前金のことか)
日には、殊に祖父や母の事を思い、やがて
今日の如何様に、くらし給うらん。
※ 如何様に(いかさまに)➜ どのように。どんなに。
母は何方におわするにがなと、一人言(ひとりごと)にも
言い、或いは、思い余りては、片時、半日の
(いとま)を乞いて、安否を問いて帰る事も
しば/\なり。弥右衛門も、家内のものも、
これを感じて、殊更に憐(あわれ)みをかけ、時々は
何となく、杣蔵、満津をも見付けけり。
されば今、藤吉が告げるを聞きて、いよ/\感 
心浅からず。
(つづく)

読書:「浮世小路の姉妹」 佐伯泰英 著
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