ざっくばらんなさんぽみち

お茶農家としての生活、プライベート、趣味(?)のバイクやカメラをおりまぜた、とってもざっくばらんなブログであります。

@発酵茶ラボにて

2013年07月05日 08時32分06秒 | 紅茶作り
こんにちは。
先日、農業青年クラブの活動の一環で、静岡県立茶業試験業場にあります“発酵茶ラボ”にて紅茶づくりをしてきました。スリランカなどの本場の機械を導入し、使用でき、紅茶製造を指導する先生がついて教えてくれます。紅茶だけでなく中国や台湾系の発酵茶も作れるようです。

普段は、自分の茶工場で作るばかりです。こういうことでもないと、発酵茶ラボにはこられません。本場の機械がどんなものなのか気になる今日この頃でした。

参加したメンバーは、三浦氏、清水氏、秋元康になりたいという加藤さんと、あまちゃん見てる自分があまちゃんこと僕です。あまちゃんは若者向けなのか見てると疲れます(苦笑)


↑まずは茶葉の持ちこみです。使用するのはカネトウ三浦園さんの紅茶用品種のベニフウキ生葉です。あらかじめ、2日以上萎凋したものを使用します。僕が紅茶づくりするときは最大1日程の萎凋時間です。
ベニフウキは、緑茶に加工すると苦渋味強いものの成分が花粉症アレルギーを抑えるとされ、一時期植えられましたが、今では需要が減り、使い道がないというのが現状です。紅茶づくりには最高な品種なんですが。


↑これが本場の紅茶用揉捻機か?!下の揉板の盛り上がりがはんぱないです。まさに茶葉をいじめるためのものです。緑茶用のものは茶葉を転がし揉む感じですが、紅茶用は細胞をイジメきる感じです。
ときより、揉圧を緩めては玉を解き、熱を逃します。
ステンレス部分がが円状に磨かれているのも気になります。


↑揉捻を終えた茶葉を篩いにかけます。網の上の大きな部分は同機械に付いたチョッパーという機械で刻んで、形状を揃えます。



↑続いて、26度で96%以上の発酵室にて、2時間半発酵をさせます。ムワッとして気持ち悪いほどの湿度です。時期的に常温で発酵することもありますが、やはりこういった施設で安定的発酵させられると春や秋なども安定的な発酵が出来るんでしょうね。
僕は、自工場では鉄の角材で作った枠に、ハウスのビニールを張ったものを発酵室としていますが、春や秋は夕方になると温度が保てません。悩みどこです。


↑お昼休みを挟んで、乾燥の工程。思いのほかゆっくり作業する乾燥機に入れていきます。


↑薄く均一な量で乾燥機に入っていきます。
紅茶の場合、香りや味を乾燥工程で発酵を止めて固定することが必要なんです。瞬時に温風が当ることで、発酵が止まるようにと考えられた機械なんですね。
自工場では、タンスのような引き出しに茶葉を入れて乾燥させる棚式乾燥機を用いていますが、発酵止めが思うようにできません。


↑大量の温風を作りだし乾燥させる乾燥機。デカイっ!


↑各機械にはプレートが立ち、作業の内容や使用注意点が書かれています。

乾燥機を終え、完成しましたが・・・すでに僕はぐったり。人んちや知らないところにいるとグッタリしちゃうんです(苦笑)写真がなくてすみません。完成品はクラブ活動を通して、フリマなどで販売予定です。



↑ブラブラ覗き見・・・さすが試験場。試験揉みに使うのでしょうか?2kgの揉捻機。
自工場のが35kgの揉捻機ですし。一般茶工場的には90kg以上ですから、ものすごい小さい。


↑秋元康になりたいという加藤氏が通った試験場に併設された農林大学校の資料館にて。
茶の歴史が見られます。茶刈り機の進化もこのように。

【感想】
みんなで紅茶楽しかったです。
本場の機械を目にして、とても高価だし、輸送費がかかりますね。手荷物では機内には持ち込めないですから(笑)しかし、本場の機械のように改良するとか、各工程で本場の紅茶づくりを意識することが、できることとして大切だと思いました。
緑茶づくりの片手間や茶業不振の打開策じゃなくて、二刀流として日本の紅茶づくりが根付くといいなあと思います。
クラブのみんな、お疲れさまでした。指導にあたってくれた先生ありがとうございました。


そういえば・・・
最近、芸能人たっぷりのバラエティー番組を敬遠しがちなカタブツな僕。深夜などBSがテレビショッピング番組ばかりなのも、うんざりなんですが。電動ノコギリもあと5回くらい見たら買っちゃうかもしれません(笑)
たまたま、チャンネルをかえると、お茶関係の番組がやっています。
コロンブスの台所という番組。欧州でのお茶の歴史です。400年ほど前、お茶のなかった欧州で初めてお茶を持ち帰ったのがオランダ、しかも日本の緑茶。もっと昔に、シルクロードかなんかで、中国のお茶がいってるものだと思い込んでいました。紅茶ベースに花や緑茶をブレンドというのもびっくりしました。
それから、紅茶の国イギリスなどでも紅茶が飲まれるようになったと。
お茶のない国で愛される・・・お茶ってすごいなあって改めて思いました。コーヒーもそうですけど。欧米は世界を行き来して貿易してたんですね。スパイスやコーヒー、茶。勉強になりました。次回のコロンブスの台所は、紅茶のシャンパン ダージリンらしいです。






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