8月1日から「武悪(ぶあく)」を作り始めた。これは2日の状態で、大まかな削りが終わったところである。
ところで、武悪を作ったのは初めてではない。なんと2003年7月に一つ目を作り始めているので、5年ぶりの作品である。このときは一ヶ月ほどで完成しており、結構早い作業だったようだ。ただ、当時は彩色までやっておらず、実際の彩色が始まったのは何と今年の2月である。
この彩色については2月のブログに載っているが、やはり彩色のない能面は「素彫り」であり、完成品ではない。従って、この「武悪」は完成まで都合、4年半もかかってしまったという事になる。
これは2月に彩色をした「武悪」である。一応これを目標に作業を進めていく事になるが、別に急いでもいないので、1ヶ月で完成する事はない・・・と思う。
乙の彩色もまだ残っているし、般若も作業途中だ。これらの彩色を進めながら「武悪」も彫っていく事になるので、あえて毎日作業をするとは思えない。もっとも、教室の生徒の進捗状況を考えると、彩色作業はまだ先になるだろうから、それらの事もあわせて、彫る作業時間は充分にある。
上の武悪の彩色は、失敗している。本当はもっとどす黒い赤なのだが、なかなかその色が出せずにいて、結局凄味のない色になってしまった。これだけ見ていればこんなものかと思うかも知れないが、自分も含めて仲間は他の作例を見ているから、「ちょっと違うな」という感想を持っているのだ。
今回の作品には、なんとか「どす黒い赤」を作って、それで彩色をしてみたいと思う。が、前回も失敗しているから今回も失敗するような気もするけどね・・・・ちゃんちゃん・・・と。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます