わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

別当3 その1

2019年04月07日 | 能面

今日は、新しいお面を作り始めた紹介から始めます。

3月中に彫っていた「敦盛」も、月末には素彫りが出来上がった事から、数日間の休養期間も過ぎた頃、4月に入って、次なるお面の作成準備に入っていた。

今、手元にある材料を最大限に活用するには、若干の工夫が必要。当初の予定では「恵比須」にしようと考えて、必要な型紙や参考となる写真も準備していたのだが、手持ちの材料が長さ22cmある。だが、恵比須の長さは20cmを切っており、材料が若干余り、切り捨てることになる、これはもったいない。

で、他を探したとこと、今回の「別当(べっとう)」をちょっと工夫すれば、長さも22cmほどになり、材料を捨てる部分がぐんと少なくなる。これに決定!!

で、「工夫」とは何だ。実は、1個目と2個目の別当を彫ったとき、口の中が狭くて作業が大変だった。この部分を本来の図面よりも若干広くすれば、作業も楽だし、うまくいくはず・・・と考えたという具合だ。で、早速その手順で彫ることにした。

見本の写真は下のもの。これは「能面」と言うよりも「飾りのお面」的なものだ。能舞いに使用するものとは違い「郷土面」の部類に入るお面と言っても良いだろう。

実は、これの実物はない。従って写真だけを参考にして彫ることになるが、すでに2個を彫り上げている。その経験を元に3個目に挑戦しようとしているところだ。

上は1個目の「別当」だ。2018年1月に作業開始で2018年2月に完成している。その後は引き続き2個目の「別当」を彫っているから、それから数えておよそ1年後に3個目の「別当」に挑戦したことになる。

上は4月2日の状態だ。作業開始の日だから、これから毎日、これを彫ることになる。ただ、原則は午前中の2時間が作業時間だから、毎日のウオーキングを終えてからの時間帯を、作業時間に充てることになる。

上は3日だ。まだ1日しか経っていないが、せいぜいこんなもの。

上は4日の姿。目の位置も決まったから、ここを基準に全体の形を作って行く。ただ、この手の形のお面は、これまでもたくさん彫っているから、大体の形や彫っていく手順などは、身についている。そのため、余り難しく考えなくても彫り進む順序や加減なども、理解しているつもり。

とはいえ、やはり毎回、写真や図面をしつこく見ながら寸法を決めて、彫っていく状況だ。また、これまで自分が彫った現物は、余り参考にしないで、元になる写真や型紙を忠実に再現する事を目標にしている。そうしなければ単なる物まねになり、これでは具合が悪い。ただ、全体的な形状は参考にした方が良いだろう。

という具合で、新年度、いや4月からは「別当」の3個目に挑戦しているところだ。