わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

黒式尉 その2

2012年02月15日 | 日記・エッセイ・コラム

今回は写真を中心に解説してみよう。

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これは、材料を削りだした初めの姿だ。四角い木のブロックを、顔の表面に合わせて左右を丸鋸で45度に落としたところ。見えている面が正面になり、高い部分は鼻の高さだ。今回の材料は元々違う能面の材料なので、高さが10mmほど低い。

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顔の輪郭に合わせて丸く削り、額の部分や口の部分、更に足りなかった鼻の部分に10mm高の切れっぱしをくっつけているところだ。上の写真の状態からは二日ほど経っている。この継ぎ足した鼻の部分が、うまい具合にいくのかも腕の見せどころで、大切な部分なのだ。他のところは、過去にも多く作業をしている手順なので心配はない。

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目の部分は大変重要な基準になるところだ。従って最初に目の位置を決めて少し彫り、それに従って鼻筋や鼻の大まかな形を彫っていくと、能面の全体像が見えてくる。教則本では部分的ではなく、全体像を見ながら口元を含めて万遍なく形を作っていく事を例としているのだが、私はまだそこまで上手くないから、失敗しないように部分的なところから決めていくようにしている。そうしないと、形が決まらないままついつい彫りすぎたり、目鼻口の部分などで図面や見本の写真と合わないまま彫ってしまうという失敗を、何度も経験しているのだ。

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で、これが今日までの作業結果である。写真の1枚目が2月12日のもので、今日は15日。作業開始日を入れてもまだ4日目だ。それでこの通りだから、かなり順調に作業は進んでいると言えるだろう。いや進みすぎると言っても良いぐらい。

前回の鬼が出来上がってから、まだ一週間ほどしか経っていないし、少し休憩しようとも考えていた。が、結局は時間もあるし、何もしないでぼーっと過ごしていても一日、作業をしても一日であれば、作業をしていた方が気が紛れるので、ついつい作業をすることになった・・・という具合である。

今回の黒式尉は公民館教室の課題でもないし、先生主催の塾の課題でもない。たまたま持っていた材料があったから、それに見合う能面として黒式尉を選んだだけだ。また、公民館教室の新年度講座開始が4月からだし、塾での課題は3月14日に決まる事になっている。その間は暇があるので、その穴埋めとして作業を始めたという説明も出来る。

が、結局は何か目的を持って毎日を過ごさなければ、ぼーっとテレビを見ているだけでは高齢者はすぐにもパッパラパーになってしまうノダ。