難しい事はメダル部分にはあるが、キリの部分は単に細かいだけ・・・・
特に見せ場ってのは無いんだけれど、意外とこう言うのは経験の無い人には受けが良い。
何しろ勘違いってのが多くて、細かいと凄いと思ってしまいがちなのね。
確かに細かく切るって言うのも技術はいる・・・がしかし、切る・・・ここをきちんと
理解されれば、難易度の違いが判って貰えるんだけれどね・・・・。
例えば喰い切りが包丁・・・と置き換えれば、同じ事の繰り返しのパ-ツってのは、
キャベツを同じ幅で切っている様な物になる。つまりある程度の経験値さえあれば、
そこそこ何とかなる。でしょ?勿論、人それぞれだから、ある程度・・・ね。
それが花を作る・・・となると、ラインは人それぞれ。だから個性を出しやすい。
そうねぇ・・・だから、飾り包丁って感じになるのかな?
こんな違いがあると思って貰えると良いのね。つまり個性を売りにしているから、
個性を封印している感じなのね・・・似ているもの作りってのは・・・。
勿論、これも1点モノには違いは無いんだけれど。ただね・・・人のデザイン。
あくまで人のデザインを汚さないように・・・なのね。
最初はあの宮崎監督ですら、ルパンを作っていたのだから、オリジナルで認められるって
道のりはそう簡単じゃない事は重々承知の上なので、それも踏まえてやってはいるが、
出来栄えも悪くない。ただ、構想は単に和風の勲章って言うのなら、こんな仕上がり悪く無かろう・・・・ってくらいの話だから、特に変わった事は見せてはいないし・・・・
ただこれを見て良い・・・って言われるのかぁ・・・って言うのと、オリジナルを
良いって言われるのは、全く違うものでね・・・オリジナルの作り手としては・・・ね。
シンガ-ソングライタ-が人の歌を歌ってヒット・・・それはある程度ヒット曲を
持ってしてならまだしも・・・なんかね・・・。
勿論、それは単に俺の感想であって、評価は観る人のものだから、最低限良いね・・・
は拾いに行くんだけれど・・・・。いずれにせよ考える事は無いので、観たまま切る。
当然進み具合としてはまずまずで、後半に・・・と折り返している感じもする。
オリジナルなら葛藤はこうかな?いやこうかな?と美しさの追究となる。
しかしながら似ている作りは、色は似ていないととなり、ほぼその色に近いものを選ぶ
のみとなる。だから誰が選んでもそうそう変わらない。
となると、見せ所は切る・・となるのだけれど、丁寧に切るだけとなる。
これは何を意味するか?単にタイル職人みたいなもん。
きちんと張る。きちんと切る。その繰り返し。そこを辞めて来たのにね・・・・
そこは誰がやったか判らないのね。しかも名前を言っても判らない・・・
タイル屋って単に職人はいっぱいいるからね。きちんとやるだけならね・・・
それが地味で難しい事なんだけれど、それは判りづらいものでね・・・
余程失敗しない限り、ほぼ通っちゃうものだからね。建築考えれば判るじゃない?
全員がベテランが張っていると思う?違うのね・・・段々上手くなるのね・・・
って事は、へたっぴも張っている・・・練習させているって事でしょ?そうなのね、
俺もやってたんだから。一番良く知っていると思うのね。
ただそこはへたっぴも真剣にやっていれば特に問題は無いのね。だってへたっぴだから。
本当の悪は実力者が手を抜く事。酒を呑んで張っていたのも観たし、雨の中で張った
事もある。絶対に施工には向いていない仕上げ方もした。単に工期の帳尻合わせのみで。
何とも愚かな話だ。それを辞めて始めた事なのに・・・まっ仕方ないか・・・を
辞めたはずなのに・・・と考えると、仕方ないか・・・って気持ちではやりたくない。
ただ本来の趣旨のオリジナルからは大きく外れる。けれど、あの宮崎監督でもこうした
事をやってあそこにたどり着くのなら・・・と考えるとやるべきで、やるのなら、
きちんとやるべきなんだけれど、俺がやらなくても他の人でも変わらないんじゃないか?
俺の生徒でも出来るものを俺の作品と名乗られて良いものだろうか?
何とかそれでも違うって見せられないものだろうか?とこんな葛藤をしていると終わる。
そんなものが似ているって仕事。だから意地だけ。他の作品と区別しているのは
ジャンルを工芸にしている・・・それだけ。
オリジナルで無いと芸術とは言えない。本物の芸術に失礼である。
一応そっちに身を置くものなのであるから・・・。
いつか何を作っても同じように観て貰えるようになったら・・・・思い切りジブリの
キャラを堂々と作りたいものである。