カシメルマンはBARにおるんちゃうか

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「モデルガン趣味」

2021年10月07日 | 昔回想

《序章》
幼稚園に行きだすか行きださないか位の頃から、テレビの西部劇に夢中になっていた。
プラスチック製の安っぽいピストルのオモチャをガンベルトに挿し、麦藁帽子と
チョッキでガンマンに扮装した自分が、ピストルを抜いて家の前で
ポーズをとっている古い写真が何枚かある。殆ど親父がやらせたんだろうけど、
確かに自分もピストルのオモチャは好きだった。
小学生くらいになると金属製のモデルガンもどきみたいなヤツを
2丁程買って貰ったが、いずれも西部劇に出てくるピースメーカータイプだった。
テレビで「ルパン三世」を放映し始めると、友達の間で「ワルサーP38」が流行る。
面白いのが、この時初めて、オートマチックのピストルが撃った瞬間に
スライドが後退して薬莢を排出することを知ったのだ。
だってソレまでのテレビでやってた刑事ものやヤクザもの番組では
オートマチックピストルを使うも全然スライドが動いている描写なんて見た覚えが
無かったんだから(笑)。宍戸ジョーとか梅宮辰夫がバキューンとか撃ってても
銃口から火花が出るだけだったのな。
その辺りからオートマチックピストルに興味が出てくる。

《覚醒》
一般に男の子はなにがしかこう云うモノには興味を持つものなんだろう。
小学校も高学年辺りになると俗に云う“モデルガン”を、
しかも複数持ってる友達が多くなってきてて結構羨ましかった。
ある友達の家に遊びに行った時、殺伐と散らかった机の上に「ワルサーP38」と
「南部十四年式」と「チーフスペシャル」、3丁転がってたのを見た。
当時でも数千円もする玩具なのでプラモのように頻繁に買ってもらう訳にはいかない筈なのに。
だが遂に自分も金属製の「コルトM1911ガバメント(CMC製)」を買って貰う。
この金属モデルのずっしり重たくて冷たい感じがたまらなくイイ、
と小学生なりにもこの“金属塊の魅力”に目覚めていった。
その頃のものは決まって色が金メッキで、触っているうちに段々薄くなって
地の色(鈍い銀色)が出てくる感じだった。
でももっと古い時期のモデルガンを持っている友達がいて、そいつの「ワルサーPP」
は鈍い反射の黒色でまるで本物みたいに見えた。それを見ると金色のものは
いかにもモデルガン、って感じで「なんでこんな色にしちゃったんだろう」と
残念な気分にもなった。
…で、自分のガバメントはブローバック仕様(火薬を撃つと実物のように
スライドが後退する)だったので何度か試してみた。
するとポン!といいつつもスライドは薬莢が飛び出す程後ろへさがらない。
火薬の量が少ないのかと思って薬莢に沢山詰め込むと今度は薬莢が飛び出たものの
薬莢のフランジがへし曲がり、銃本体のエキストラクター(薬莢を引っ掛けて
外にはじき出す爪)が折れてしまった。「なんだこれー」と残念がって
もう火薬を撃つのは止めにした。今考えるとスライドを元の位置に戻す為に
付いているリコイルスプリングが強すぎたのかなと思う。マニアはコレを切って調整するらしい。
それから当時の小中学生なんて手入れも出来ないのに火薬を発砲させまくって
そのまま置いてるもんだからかオートマチックの排莢口周りやリボルバーの
シリンダー前が緑色の錆びだらけになったりしていた。
綺麗なまま持っていたかったらいっそ撃たない方がいいよな。

《暗黒時代》
そんな頃、世間ではモデルガンを悪用した犯罪が横行したのか、
警察から「金属モデルガンは全て“白”又は“黄色”に塗装しなさい」という
とんでもない御触れが出る。
「ええぇーーーーーっ!!」自分はそれを聞いてもの凄くイヤだったね。
リアル趣向の自分は金色でさえなんとなく納得いかなかったのに“白”か“黄色”だよ!
そんなオゾマシイ色に誰が塗れるかい! やったとたんにゴミ同然になる。
モデルガンを悪用するどこかの不届き者のせいで、自分達の趣味がメチャクチャに
されてしまう。…その後白く塗ったモデルガンを持っているヤツを
見たような気もするけどいくら防犯の為とは言え自分はとうとうそんな事は出来ず、
外に持ち出すのを止めて家の中だけで楽しむ事にした。
暫くして、メーカーも金属モデルには未来がないと感じたのかプラスチック、
いやABS樹脂製のモデルガンが幅を利かせてくる。自分もガンショップの店頭で
樹脂製のガバメントを見せてもらう機会があったが、自分の金属ガバメントに比べ凄く軽くて
表面もツルツルで処理も何も無く“やっぱりプラスチック”みたいな蝕感に
「こんなのモデルガンじゃない」と思ったのだった。

《新たな希望》
それから10年、20年くらいはモデルガン趣味から離れていたろうか。
ある時期から某モデルガンショップ店頭のショウケースでやけにリアルに見えるものを
見かけるようになる。同じような樹脂製なんだけど表面がザラついてて、
いわゆる“サテン・フィニッシュ仕上げ”というか、色も真っ黒ではなく
鈍く金属色に光っている。触らせてもらうと金属モデルには及ばないが意外にズッシリ重い。
これは樹脂に金属粉を混ぜて成形した“へヴィーウェイト仕様”だそうだ。
「これなら見栄え的にも最初の時代のモデルガンを味わえる!」と
そこからまたズルズルと何丁か購入する事になるのだった。

近頃はこのテの品は“モデルガン”ではなく“エアガン”が殆どになってしまった。
リアルには出来ているがこれはBB弾を発射して遊ぶ、よりオモチャに近いものだ。
これもよく出来ているしピストルの殆どの種類がもはやこのエアガンしかないので
何丁か入手したが、自分はやはり的を撃って遊ぶよりもダミーカートリッジ(非発火弾丸)を
装填したりスライドを動かして排莢させたりして実感を楽しむ方が性に合っているようである。

(卓上のモデルはマルシン製「ルガーP08」金属モデル、
CMC製「M36チーフ・スペシャル」金属モデル、
MGC製「スィグ・ザウエルP220」ヘビーウェイトモデル、
MGC製「ベレッタM92F」スーパーメタルヘビーウェイトモデル)
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (高木)
2023-07-29 20:22:20
古いモデルガンの買取は、していますか?
返信する
申し訳ない (カシメルマン)
2023-07-31 22:07:31
こんばんは高木さん。
えと、モデルガンの購入も、ここ10年以上
ご無沙汰していまして、ましてや他人との売り買いの
方は全くしていません。あしからず
返信する

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