カシメルマンはBARにおるんちゃうか

≪スケールモデルからアニメキャラクターまで、
幅広い分野の模型製作を詳しく解説!≫
(小さい写真はクリックで拡大)

「ハイドロジェットV《三》」

2021年06月29日 | 製作日記 ハイドロジェットV
↓ちょっと逆光ぎみで写真が見辛いですが、ハル部分の側面です。
ここに横スラスターらしき噴射口がありその部分は周囲よりやや凹んで
いるのでルーターのTスロット型ビットを使って掘り込む。

↓これはハイドロジェットのノズル円筒。
5.0mm径の丸プラ棒をベースにやや流線型に削って、両端に凹みを付けたもの。

↓ノズルは翼状の板の先に付いているのでそれを
2.0mm厚プラボードから削りだす。

↓ノズル円筒側面に4つの穴。
よく見るとなんと穴は四角い。一瞬「わーこんなの加工出来ないや」と思ったけど、
先ずピンバイス穴を開けておいてデザインナイフで4方向に90度の
切れ込みを入れたらなんとなくそんな雰囲気になった。
小さいし、だいたいそんな風に見えるだけで充分なのだ。

↓円筒前部に突き出た突起は1.5mm径の真鍮線で。
船体との接続は0.8mm径の真鍮線を使う。
写真下の2枚は尾翼だ。これは1.5mm厚プラ板から削り出し。

↓以上を船体にねじ込んでみるとこんな。
ノズルの羽根はやや下斜めに、尾翼はやや上斜めにセットする。

↓フロント上面に垂直に立った整流板らしきものも追加(矢印)。

大方形が出来上がってきた。




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「ハイドロジェットV《二》」

2021年06月19日 | 製作日記 ハイドロジェットV
自分にもワクチン接種券が届いた。
風邪ひいた時とかに行く近所の医院でも接種しているらしいので
予約して、夏後半くらいには一回目が受けられるだろう。
でも世間にはこのワクチンに対する知識をかなり勘違いしている人が
多いみたいで、「接種したから安心して外出できる!」とか言ってるのを見かける。
そんな、ロールプレイングゲームで無敵モードになったような、
そこまで気が大きくなってしまったらマズイっすヨf(^^;。
ワクチンはあくまで感染しても重症化したり死亡したりするリスクを下げる
効果があるだけで、感染はするみたいなので。
しかも2回目を受けていないとその効果さえ薄い。
2回目も終わって仮に症状が出なくてもキャリアーには最悪なる可能性がある。
マスク付けなくてもいいとか、密になっても大丈夫とか考えるにはまだ早いって…。

↓船底の皿状部分を工作。
素材は1.0mm厚のプラ板を2枚重ね。

↓次に、コックピット部分の出っ張りを工作。狙い高さは3mm強。
…これがちょっとコツが要る。船体上部は湾曲しているので
それに沿わせるように密着させないといけない。
そこで素材自体を湾曲させると削るテマがだいぶん省けるのだ。
方法としては大まかな形に切った1.5mm厚プラ板を2枚重ねて接着。
接着剤が乾いてゆく過程で手で荷重を加え続けて強制的に曲げるのだ。
双方のプラ板間で接着位置が歪むので固まると反りがキープされるという寸法だ。
これで船体上面の湾曲に沿う形となる。プラ板の弾力と接着剤の硬化を利用。
これは弾力の無い3mm厚のプラボードではとても無理なのだ。

↓側面に角度を付け、後ろの方の上面を更にスロープ状にする。

↓最後に0.5mmプラ板で上と側面を囲い、窓の凹みを成形する(矢印部)。
高さは3.5mmになったワケだ。後ろの方にプラ板の厚み分段差ができるけど
そこはヤスって誤魔化す。

↓コックピット前の三角形の突起(矢印)を付けるとかなりらしくなってくるゾ。
これはもう厚みの変化分を力技で削った。

↓ハル部分と組み合わせるとこんな雰囲気。
漸く“ハイドロジェットV”と判る形になってきたね(^^)。

この後ろに向って流れるように絞れてる形がいいのだ。 …ブガッティーみたい。




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「ハイドロジェットV《一》」

2021年06月14日 | 製作日記 ハイドロジェットV
積みプラに気の進むネタがないのでまたスクラッチビルドをやることにする。
“サブマリン707”や“スティングレーMk.3”等、潜水艇ネタも大好きな
ジャンルである。このジャンルで昔から欲しかったものに「マイティジャック」に
登場の“ハイドロジェットV”がある。
二人乗りの小型潜水艇で、形としては平べっちゃくて左右に幅が広く、
自動車と飛行機の相のコのような形で、そして流線型の素晴らしいデザインである。
マイティ号もいいけど、この番組中では自分はコレが最高傑作なんではないか、
と思うほどだった。当時のプラモはやはり形が不正確で、あの流線型もイマイチ
再現できておらず残念だった。後に海洋堂からガレージキットが発売になっていたが
残念ながら入手出来ていない。これも絶版なので中古品を捜すも見かけないのだ。
「時間があるなら手を動かせ」の精神で挑戦してみようと。

↓当時の撮影プロップモデルの残骸らしき写真を入手できた。
しかもほぼ真上、真横、真下からのショット。これがまた大変嬉しい。
比較的に多い斜め方向からの写真では各部のサイズ比率を割り出すのに
いつも苦労するからである。先ずはこれを適当なサイズでプリントし、
プラボードに写してカットする。

↓船体は形的に言うとザクッと水平面から上と下のセクションに別れている。
上側は全長、最大幅を含む大きな板状。全長10センチ余りのモデルとした場合、
厚みは6mmなので、3mm厚のプラボード2枚重ねで作った。

↓これは下の、云わばハル部分。
厚みは9mmなので、3mm厚のプラボード3枚重ね構成だ。
削る量を少なくする為に一番大きな板から一枚づつ側面を斜めに削りながら
次の板のサイズを鉛筆で新たな板に写し取り順番に3枚重ねた。
写真で言う右側の方は勾配のせいで格段に小さくなっていくからなあ。

↓一番船底に円形の皿みたいな形があるので(写真上の矢印)
その範囲はフラットをキープする(写真下の矢印)。

↓写真向って左が船体上、右が船体下(ハル部分)。
プラボード間の階段の凹が残ってしまった箇所等は
エポキシパテでフォローする(矢印部)。

↓2枚を重ねるとこんな具合。この写真は転覆した状態。

↓これが正味の方向。幅広の“ししゃも”みたいな雰囲気だ(笑)。



作り始めてから判ったんだけど、海洋堂のガレージキットは1/144で、
全長は12メートルの設定なのでだいたい長手が8センチちょっとの大きさらしい。
自分が作ろうとしてるのは9.5センチくらいなので一回り大きく
1/125なんていう中途ハンパなスケールになってしまった(^^A。
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「ノストロモ号 製作工程(後編)」

2021年06月03日 | 製作日記「ノストロモ」
↓船体基本色を塗装していきます。
サフ吹きしておいてから、先ずはクレオス97番“灰色9号”を全体に塗装。
ベタ塗りなのでこれはもうスプレー缶でいっちゃいます。
その後パネルごとの濃い薄いをマスキングしながらエアブラシ塗装。
このおおまかな色強弱は大体プロップモデルのパターンをコピー。
境目がはっきりしてたり、グラデーションになってたりと色々。

↓更に細かい単位の変色部をつけて巨大感を表現。
これはプロップ写真で明確に判る所、見えなくて不明な所があるので
半分以上が自分のセンスである(左写真)。
3つのメインノズルの外周はやや焦げ茶ががった色だった(右写真)。

↓スス汚れ風の処理もかけたらかなり雰囲気が近くなる。
見た感じもう墨流しとか要らないんじゃないかと思うくらい。

↓“180286”の船体番号はHIQPARTSから発売されていた
“MCNデカール”を使用。でもちょうど貼る位置に邪魔なパイプモールドがあったので
削り飛ばした(左写真矢印)。…確かにこのモールド、写真によってあったり無かったりしていて
船体番号が付いた写真には無い。おそらく番号を付ける際に取ったかなにかだと思われる。

↓脱出艇ナルキッソス号を工作。
写真上方に写っているのは食玩のヤツ。
それに倣って同スケールのを2コ作った(矢印)。
黄色矢印のは前半分しかないが、これは格納庫の蓋がしまってる、
つまり後ろ半分が覆われた形の方に付けるためだ。

↓実際に配置するとこんな。
これは脱出直前、ナルキッソス号の後ろ半分を覆っていたカバーが開いた状態。
ノストロモ号を着陸した状態でディスプレイするつもりなのでホントはありえない
シチュエーションだけどな。写真無いけどもう一方(右舷側の方)はカバーが閉じている。

↓次に着陸状態のディスプレイなので惑星“LV-426”の地表面を工作。
3本足の範囲をカバーする不定形なプラ板の上に石粉ねんどで険しい地面を造形、
これも資料写真を参考に似たような雰囲気に。
岩とかはその辺の地道に転がってる小石を利用した。

↓かくしてこういう感じに出来上がった。
木製のデコパージュはいいサイズが見当たらなかったので単なる板材と
額縁の材料を組み合わせて作った。ネームプレートはPC出力である。

↓モデルを置くとやや前後がはみ出るものの、いい感じ。







↓最後にこんな部品を自作して着けた(矢印部)。
これは撮影プロップ写真で見かけたギミック操作用のコードである(笑)。
電飾なのか、ロケット噴射なのかは定かでないが、
“模型のモケイ”感があふれて笑えるだろうと…f(^^。

↓後に改めて映画本編を観たけど、宇宙船のシーンは殆ど真っ暗で
おおよそ細かいディテールなんて判らない。今回こんなに詳細な
形が作れたのはやっぱりあのレストア写真のお陰だったのだ。
ありがたや、ありがたや。

…で、倉庫から久しぶりに出した撮影用プロップモデルはその殆どが木製だった。
その表面にABS樹脂等のプラスチックを貼って細かいモールドが作ってあって、
永い年月でプラスチック部分は変質して変形したりはがれ落ちてしまい、
中の木材があちらこちらに露出していた。
アンテナ等の繊細な部分は勿論欠損していて何も無い。
まぁ本編見てもあんな状態なので映画製作時の写真から復元したらしい。
ご苦労さんである。

ここを覗いてくれた方の中にもし未組立のこのキットを所有している方が居られたら、
機会を作って是非とも組み立ててみてください(^0^)/。 まぁまぁメンドクサイけど。
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