カシメルマンはBARにおるんちゃうか

≪スケールモデルからアニメキャラクターまで、
幅広い分野の模型製作を詳しく解説!≫
(小さい写真はクリックで拡大)

「スティングレーMk.Ⅲ 製作工程(後編)」

2022年11月21日 | 製作日記 スティングレー
↓とにかくサフブキする。

↓窓は透明パーツが付いていたけど、当然窓の形を変えたので使用できず、
セルロイド板を曲げて当てがう(写真右矢印部)。
左の矢印は丸い天窓で、塩ビ板から丸く切り出したものを接着した。
透明パーツは中から嵌め込むので船体上下を接着する前に
この操縦席周りを仕上げる必要がある。
で、窓を汚さないように先に操縦席の外面の色(ネイビーブルー)を塗り、
窓を嵌めてから写真下にある目隠し版にブラックを塗って裏から蓋をする。
以上が終わって初めて船体上下が接着できる。
…あー、こんな段取りキライななー(^^;。

↓窓を含め、ネイビーブルーに塗った部分はマスキング。
貼り合わせ線処理の削りカスで窓が汚れないよう早々にマスキングしておくのが正解。
しかしこの“黒い瞬着”、溝埋めに使えるようなハナシだったのに意外に退けるのな。

↓船体基本色の塗装である。
先ずはシルバーの発色を良くする意味で下地にブラックを吹き(左写真)、
上からシルバーを吹く。次にシルバー部分にマスキング(中写真)、
残りの部分にスカイブルーを吹き付け(このステップの写真はなし)。
更にスカイブルー部分にマスキングして残る操縦席前辺りにイエローを
吹きつけ塗装(右写真)。イエローは透過するので下地の色に影響されなくなるまで
7~8回は吹き付けた。…この場合イエロー部分は先に塗っとくのが正解だったよな。

↓ミサイル発射口兼、ヘッドライト穴は黒に近いネイビーブルーにした。
実際は操縦席周りと同じ色なんだけど、プロップは形状がもっと深くて濃い色に見えるのだ。

↓基本色塗装完了。 …エエんじゃないでしょか。
…塗ってからちょっとスカイブルーの所が明る過ぎたかなあと後悔。
ネット上の色指定では、スカイブルーの所はミディアムブルーの指定なんだけど
まんまミディアムブルーは結構地味な感じになるのでスカイブルーとミディアムブルーの
中間色がベストなのかも知れません。

↓操縦席の窓の下辺りに小さい丸窓が左右計4つある。
ここにはウェーヴのR・リベットの透明なヤツを埋め込んでやった。
そしてその間にはシルバーの細い線が2本通るのだ。
これは車モケイ用の別売りデカール、GSRカラーデカールのシルバー色を使用。
あのねー販売元が“グッドスマイルカンパニー”とあるけど、まだ売ってんのかなコレ。
最近見ない気がしてるけど…。

↓こんな具合になる。手前の“STINGRAY”も市販の文字デカールを使用。
水モノプラモに付いてるのは“シール”だからね。こういうの買っとくと思わぬ所で役に立つ。

↓艦底にも“STINGRAY”。
確か食玩のヤツにはこれは再現されてなかったなー。

↓最後にトップコートのクリアーを吹いて
「スティングレーMk.Ⅲ」完成。
あ、っと、この時点では未だ施してないけど、
薄っすらとグラデーション汚しもやった。
最終形の写真は「APC作品アーカイブ」にてご覧ください。





ITCの特撮監督:デレク・メディングス氏の優美なデザイン。
幼稚園に通う頃から大好きだった潜水艦スティングレー号
(“スティングレイ”ではなく“スティングレー”ね)。
自分はその頃よく組立ブロック(注:レゴではない)で大体の形に組み立てて
遊んだ記憶である。何度もこしらえたのでどんどん迷わずに早く組み立てられる
ようになった程だった。
その後このキットより小さいサイズのゴム動力プラモを買ってもらって遊んだなあ。
水色成形で、当然プラカラーなんて使えないので付属していたチューブの
黄色塗料を操縦席前にグリグリとムラだらけに塗って水色と黄色の2トーン状態で遊んだ。
でも言えるのはそのプラモの方が、小さいのにここで紹介した本キットより
プロップモデルに近い形してたように思うね(笑)。
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「スティングレーMk.Ⅲ 製作工程(前編)」

2022年11月12日 | 製作日記 スティングレー
先日、理由あって病院でCT検査を受ける機会に恵まれました。
胸部とか胃のレントゲン検査なら会社の検診でも受けるけど
CT検査は初めての経験。ガウンを着て、ドーナツのお化けみたいな機械の穴に
ベッドごと通るんだけど、自分は内分泌系の病気が疑われたので
胸から骨盤までの範囲を透視してもらった。
ここで検査の結果がどうあれ「自分の体の断面が見れる」と
なんかワクワクした気持ちになったりするのは自分だけだろうか。
数日後に結果を訊きに行くと、今のとこ大事には至らなかった。
で、そこの病院はCT診断画像をディスクに落としてくれたのだ。
紙で渡されるだけかと思ってたのでちょっと嬉しかった。
家に帰ってPCで一生懸命見たね。
驚いたのはあのCT検査機、輪切りだけかと思ったら水平断面(体の前後方向から視)
も撮ってた。数百枚の断層画像、今では自分の宝物のような気がする。

えーと、ここでまた過去に製作した作品の工作プロセスを紹介します。
展示会中オジサンアイテムでやや受けが良かった(笑)「原子力潜水艦スティングレー」
です。本作の完成は11年前の2011年になります。
サークル内の会誌には製作記事として載せたのですが、
この頃から製作工程を詳しく写真に残すようになっていたので本ブログにも
使おうと思いました。以前紹介の「ノストロモ号」記事の要領です。

キットはミドリ/ユニオン製。
当然絶版品なので中古屋巡りで入手しました。
パーツが幾つかランナーから外れた状態で、価格も思った程高くはなかった記憶です。
“コレクターアイテムとして買う”人に取っては価値が下がりますが
“作る”人にとっては絶好の商品です。

↓船体メインの上下パーツを合わせて横から見る。
…うーん。まァ、当時もののプラモはこんな感じだ。
テレビに出てくるスティングレー号の形と比較して大きな乖離要素を検出してみる。
①船体が上下に分厚い。
②窓が大きく、窓の間のピラー(柱)が垂直に立っている(本当は斜め)。
③人が乗るキャビン部の天井の後ろ側の斜面が膨れすぎている。
④ミサイル発射口の楕円がなんとなく小さい。
以上の項目を修正すればグッとイメージは近づきそう。

↓船体上下の詰めについては前の方を特に薄くしたいので真ん中辺りから
前に行くにつれ貼り合わせ面を大きく削った。
写真で「この辺りから後は削り量ゼロ」と書いてるけどこの後の横腹に
開いた大きな穴までは多少削ったと思う。

↓難しかったのは窓の縮小。
先ず垂直に立ったピラーを切り飛ばしてしまい、窓の上下幅も狭くする為
1.2mm厚プラ板をへし曲げたものを中に挿入。
斜めピラーの位置を割り出し、正確な場所に来させるのに手間取ったのだ。
変に面の角度が狂った所は削って調整した。
尚、天井の後の膨れをなだらかにするのとミサイル発射口の楕円の拡大は
パテを裏打ちして削る方法を取った。

↓キャビン周りはすごく良くなった。
で、艦首の厚みを詰めたらイヤに先端が尖がってしまったのでそれを丸めるのに
またパテを盛って整えたりした。写真中央に付いた潜舵はオリジナル部品が小さかったので自作。

↓艦尾に付いた、尾翼、と言うかこのはね上がった2枚のヒレの
間隔が狭い感じだったので根元を火で炙り曲げ、無理やり広げる、みたいな事をした。
溶けて少々うねってしまった面はパテで修正。
更にキット内容には無かった最後部のステー(左右を繋ぐ板)を追加。
キットはスクリューで水中を進む仕様だったのでココはだいぶ形が違ってたのな。

↓食玩のスティングレーと比較。…お。随分良くなった。
結構こだわったのはこのキャビン上に付いてる前後に長い2枚の羽根。
キットの部品は後斜め上に向って立ちすぎた感じで短く、
本当は写真のように上端が滑らかなS字を描き、高さはキャビンの屋根から
僅かに上に出るくらい。又、その先端は推進器の上に達するくらい長い。
こうするとかなりスラッとスマートに見えるようになる。

↓でこのキット、最大の問題がコレ。
写真の推進器部分(透明の部分)、キットの部品は透明じゃない。
放映当時、子供ながらに番組を観ていて不思議に思いセンスを感じた
クリスタルの回転部分。「なんで透明なんだろう、でもかっちょいい」
と衝撃を受けた部分がなんとプラモデルでは透明になっていない。
これはヘタすると窓が透明でなかったよりショックかもしれない(笑)。
当時はともかくとして、今回ここまで形を修正しておいてココがそのままでは
カッコがつかないので、あれこれ考えた。
で、一番手軽に似た形に作れそうな素材を模索した結果、
“養命酒”に付いているプラコップに目をつけた。
養命酒はウチでもよく飲んでたのでその時も台所に置いてあった。
「コップが無くてもオチョコで飲めるし…」とくすねてくると
これがまたサイズがデカ過ぎる。…でその路線で考えると次に浮かんだのが
風邪薬“ブロン”のコップ。ブロンも常備薬として置いてたので薬箱にある。
これはジャストサイズだった。
これに透明プラ板やアクリル素材を美透明接着剤で貼り付けてそれらしくデコレーション。
結果写真のような仕上がりに。少々テーパーが少ないがまあまあいい感じだ。 一件落着。

↓写真白矢印は海底に着艇させる際のスキッド。普段は艦底と面一っぽい感じになってる。
黄矢印は潜望鏡?かアンテナかの形。赤矢印は潜舵の下に付いた円筒。設定は詳しく知らず。
で何れも自作。 大き目のオーバル形状の木製デコパに艦船用のブラス支柱で固定。
本格的な艦船モケイらしい感じを狙った。

↓形は大方完成。欲を言うとまだ細かい部分がアチコチ違うんだけど、技術が足りないと
言うかテンションが持たないというか…。ここまで近付いたらヨシとした。

後編に続く…。
コメント (2)
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「モデラーズフェスティバル2022」「第11回艦船模型合同展」

2022年11月03日 | イベントなど

去る10月29日~30日にかけて大阪南港ATCで
「モデラーズフェスティバル2021」
&「第11回艦船模型合同展」が開催されました。
今回は我がAPCも手分けて双方に参加して楽しんできました。
例によって写真も撮ったので抜粋で幾つかご紹介。

↑最初にモデフェス側のAPCの展示卓。
今回はウクライナ侵攻のあおりでスケール物のミリタリーの展示が無く、
ウチはほぼキャラクター物ばかりになりました。

↑先日完成したばかりの「ジェットブルドーザー」も展示させてもらいましたヨ。

↑これは会員のガソマニア氏の「バッカスⅢ世」。
レトロキットのDU作品で、これも本イベントに滑り込み完成でした。
今回はテーブルクロスが白いのでシルエットが溶け込み気味ですが。

↑同じく会員ちょうぎ氏の「レイザークレスト」。ベアメタルが美しい。
このヒトはほぼ必ず電飾するので撮影プロップみたいです。

↑お隣さんはSOLさんの卓。
今回は「サンダーバード」の電動ジオラマが2作。
アクションに見応えがあり毎度ながら人だかりが絶えません。

↑スイマセン、何処の卓で撮影したか分からなくなったんですが
3機の「タイムボカン」のマシンをキレイに仕上げてあったので撮らせてもらいました。
自分は最初の番組放映時の頃に発売してた「メカブトン」を作った記憶が。

↑これも卓名を見落としてしまっています。
「サボイアS21」のヴィネットとしては珍しい仕上がりだったので…。
「プロペラに近寄っちゃダメ!」「ン何?オシッコ? その辺でしなさい」(笑)

↑まつおーじさん卓の「ウサビッチ」のジオラマ。
動画のイメージそのまま過ぎてめちゃくちゃソックリ。塗装が絶妙。

↑「イデオン祭り」と題されたブース。
このマジョーラカラーの塗り方が強烈なインパクトで、リアルとは言えないに
しても物体的に見応えありで好きです。…いや、“地球外物質的”と考えると
逆にリアルなのかもf(^^。

↑同、「イデオン祭り」さんの通路側に置かれた巨大なイデオン胸像。

↑「あーっ! なんか見たことある!」と思ったのは
“SLOWHAND”さんの卓に展示されてた「ブルガンダー」。
そうそう「電人ザボーガー」に出てきたんですよね。
改造のベースになった車体までなんなのか判明してしまう。

↑世界ブラックマント同盟さん卓の「タックコム」。
これは最近発売されたキットだと思いますが
「メガフォース」って何年前の映画? 自分は多分学生でした。
後の方に「レインボーマン」の“ヨガの眠りに入ったタケシ”置いてあるしで。

↑癒模豪組さんの卓で見たパラボラアンテナの模型。
こんなの個人的に好きだなあ。3Dプリントだそうです。

↑次に艦船模型合同展でのAPCの展示卓。
場所は同一建物ですがモデフェスとは階が違う部屋でした。
APC会員の座談会。

↑自分は過去作を5作用意しました。
潜水艦ばっかりです。左手前の「ヤーセン型原潜」は
つい最近当ブログで紹介した作品です。

↑APC会員SHIGE氏の「重巡 利根」。
このヒトもパテ工作大好き人です。海面の造形を見ていると
何時ぞやに当ブログで紹介した「魚雷ゲーム」のジオラマを思い出します。

↑同会員 河内的周潤發(かわちのチュウユンファ)氏の
大和型戦艦の計画艦? 未完成ではありますが全長が伸びてて主砲塔が多いです。
奥にあるのは同会員たかやま氏の「潜水母艦 大鯨」。フルスクラッチです。

↑艦船模型合同展も一通り見学しました。
松長 伸さん卓の「護衛艦かが」。一般公開してて航空甲板に民間ギャラリーがいます。
自分も「ひゅうが」の甲板に上った事がありますが正にこんな雰囲気。

↑金子雅春さん卓にあった「ブラックパール号」。
「パイレーツオブカリビアン」の船ですよね。
自分も昔は帆船のモケイに憧れて買ったには買ったんですが
この“張り線地獄”にギブアップしました(^^A。

↑一角でこんな展示もありました。
これは菅野泰紀さんの艦船画の数々。
鉛筆による精密画です。波とか煙の感じがまるで写真のよう。
話しを聞いてると時代考証もされた内容になってるとか。いいもの見せてもらいました。

勿論、艦船モケイも凄い数だったんですが写真のアップはこれくらいで
カンベンさせてもらって軽くレポートに代えさせていただきます。

…今回も楽しい2日間でした。
それぞれのイベント主催の方始め、参加者の皆さん、
覗きに来てくれた皆さんお疲れ様でした。
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