カシメルマンはBARにおるんちゃうか

≪スケールモデルからアニメキャラクターまで、
幅広い分野の模型製作を詳しく解説!≫
(小さい写真はクリックで拡大)

「震電《八》」

2018年08月29日 | 製作日記 震電
↓塗装の剥げ剥げを表現。
まあでもこの機体をあんまり使い込んだ感じにすると
「いつまで太平洋戦争やっとんねん」ってなるけど。
使ってる金属ももう鍋やヤカンの再利用どころでは済まん状態かもなあ(^^A。

↓舷灯は片側で3ヶ所あり(矢印部)。
右側クリアーブルー、左側クリアーレッド。
理由は判らないけど、他の機体にもこんなに付いてたっけか?

↓搭乗員に着色ー。
よく見たらこのヒト、ゴーグルをオデコに上げてるなあ。
どっちかというと目に装着してて欲しかった。
そしたらオデコに「必○勝」とか書いた風な布をつけたのに。
最初にも書いたけどマスクはしてるので高高度戦闘機らしくてグッジョブ。

↓矢印は震電量産型に搭載されていた筈と思われる“四式射爆照準器”。
後ろの透明が照準の反射板で、前側のオレンジっぽいのは出し入れできる
遮光フィルターだそうである。

↓例の造形村製の細かく再現してあるモデルを見ると矢印の4ヵ所が
どうやらエグゾーストらしい。なので煤け汚れをつけた。

↓デコパの上に回転プロペラと雲で連結して完成ー!

↓デコパはこんな具合。ニスは塗らない方が和風でいいかなと。
ネームはPCプリントで済ませた。うーん、あえて「十八試…」と書いたけど
この場合「震電11型」とすべきなのかも。
因みに帝国海軍の局地戦闘機は「紫電」「雷電」「震電」などみんな名前に“電”がつき、
特攻目的の機体は「橘花」「桜花」「藤花」とみんな“花”の名がついたそうである。

↓アンテナ線(矢印)は「紅の豚」ん時買ってきた0.2mm真鍮線でやった。
ちょっと太目だけどもう気にしない。

↓回転プロペラも思ったよりリアルで一応自己満足。
写真では分らないけど塗ってない所の光の反射がややうっとうしいかな。
でもフラットクリアーを吹くともっと白くなって透明感がなくなる気がして…。
こんくらいでやめとこう。




今夜はまた冷酒の肴にしてます。
今回は太平洋戦争時代では珍しいエンテ型のヒコーキを作ったワケだけど
もしこの飛行機が実戦に投入されていたらB‐29にとってはもの凄い脅威になっていた?筈である。
本当に高度10000m位を飛んでくる敵機をうまく迎撃出来たのだろうか。

攻撃方法としては先ずB‐29より高い高度まで上昇しておいて、
上から30mm機関砲で襲い掛かる。編隊を通過したところでもう一回大回りに
旋回しながらまた高度を上げて同じ攻撃。でもその2回くらいが限度らしい。
機銃弾も一丁に対し60発しか積んでないので合わせて10秒くらいしか発射できないのだ。
でこの間、敵のP‐47かなんかにケツに着かれるとマズイ。
震電は爆撃機の迎撃専用設計なので空中戦には向かないのだ。何がネックかって
旋回半径が大きくて振り切れない。まあそもそも通過速度が速いので敵はケツに着けないかもだけど。
とにかく敵の護衛機は四式戦とかに蹴散らしてもらって自分は爆撃機に専念しなくてはいけないのだ。
だから常にフツーの戦闘機隊とコラボして行動するのが基本運用だった筈だ。
もう少し早めに実戦投入されてたら民間人の犠牲者ももうちょっと少なかっただろうし、
味のある古い建物ももうちょっとあちこちに残ってただろうなあ…。

このカタチはその後に架空戦記やアニメなんかにも多少姿を変えて登場するのを見かけた。
荒巻義雄氏の「紺碧の艦隊」では後継機の“蒼莱(そうらい)”がそれ。
ここではプロペラが二重反転式になってる。で武装が凄くて57mm機関砲2門搭載。
57mmって…(^^A もしかして当時の陸軍の戦車砲より口径でっかいね(笑)。
犬村小六氏の小説「とある飛空士への追憶」では“真電”っていう字が違うだけの名前で登場。
プロペラも同じ二重反転式で、なんと主翼が逆ガル形になっててスタイリッシュ。
…もうなんだかSFに出てくる宇宙戦闘機っぽい感じがしたりと。
震電ってインパクト濃かったんだなー。
コメント (2)
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「震電《七》」

2018年08月21日 | 製作日記 震電
↓三十粍機銃は機体色と異質感を出したいので
少しゴールドを混ぜた黒鉄色で塗装。

↓スミイレは基本Mr.ウェザリングカラーのマルチブラック使用。
ここで後付けのリベット穴がくっきりしてきてエエ感じ(^^。
実際よりピッチはだいぶ荒いんだけどな。

↓次にデカール貼り。
この辺りの細いデカールはニスで一体になってるので透明部分がめっちゃ広い。
空気が抜けずに乾いたあとで白くなるのを避ける為、小さく切り離すのがよさそうだ。

↓…それでも残ったニス部分が目ざとく白くなるなー(xx)。
赤線の太さ的に透明部分全くナシは辛いのだ。
サイズ的にどうしてもスジ彫りの上にのっかる部分があったりして、
マークソフターでも入り込まない。ちょっと失敗。

↓ンでハセガワさんの日の丸はなんとなくピンクっぽく見えるのが気になる。
タミヤの紫電のヤツはもっと“あずき色”っぽかった。
どっちが正確なのかは知らないけど前者は濃緑色の上では結構浮いた感じに見えるんだ。
…で、付いてたデカール以外にもいろんな所から流用(矢印部)。
“17”は「シュコダPAⅡ」から、“341S”は「紫電11型」から。
量産機っぽい演出のつもりで。

↓プロペラの黄色いマーキングは塗装で処理。
どうせ回転中の方にも同色を塗らないとイカンので。

↓ああ、遂に来た(笑)、風防のマスキング。
まぁ今回は“閉じたまま”作っちゃっていいし窓枠の数も紫電のそれより少ない。

↓まず下地にフラットブラックを吹いておいて上からシルバーをかける。

↓こうすると内側が黒くなって外がシルバーになる。
他作例で誰かがやってたのをパクったってのはココだけのハナシ(^^;。

↓…まあまあエエ感じだね。



あと一踏ん張りくらいまで来たな。
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「震電《六》」

2018年08月16日 | 製作日記 震電
「この世界の片隅に」というアニメーション作品を観ました。
昨日はちょうど終戦記念日。…っていうか、わざわざこの時期を狙って鑑賞したのでした。
なんだか自分も“すずさん”と一緒にあの時代を体験したような気分になりました。

↓矢印部の塗り分けをしました。

↓着陸脚も塗装。ありゃ、よく見るとタイヤにエジェクターピン跡が(矢印)。
ま、翼に引き込みかけの位置だから判らないかー(^^;。
もうブレーキチューブとか追加する気もなし。

↓胴体最後部。おお、強制冷却ファンのモールドもついとる
(カウリングの内側で一番外側のねじれたブレード)。

↓あ、そうやプロペラ塗る前に作っとかないといけないモノが。
これは0.5mm厚の透明プラ板。プロペラ径と同サイズに切り出してと。

↓左、オリジナルの部品。右、自作の回転中のヤツ。

↓透明プラ板には、ややこしいけどこんな具合のマスキングをする。

↓塗料の量の強弱を意識しながら吹きつけるとこんな感じだ。
…回転してるみたいに見える?

↓後ろに引いた雲にも塗装。
黄色矢印部が斜めにカットしてあるのでデコパージュの上に立つ角度が判る。
なので白矢印の側にホワイトを吹き、反対側はややグレーに濁った色を吹く。
雲に陰影をつけたわけだ。

↓組み立てるとこんな。
自分はモーターで回転させるより、こんな表現方法のほうが好きなんである。
いかにもヴィネットっぽい。しかし塗料がふわっとかかった部分がなんとなく
白くなっちゃうのが残念ななー。フラットベース混ぜ過ぎが原因か。



実は震電のプロペラは試作機の6枚羽根だと中の歯車類やらの配置が苦しくて、
量産計画では4枚にして羽根あたりの面積を増やして推力を稼ごうと考えてたらしい。
だから量産型を想定して作ると本当は4枚ペラの方が現実っぽいのだ。
…まあでもやっぱり“6枚”の方が力強い印象だよなあ。
ジェットエンジンが出来上がってたらそっちを搭載するのが一番だったんだろうけどね。
コメント (2)
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「震電《伍》」

2018年08月10日 | 製作日記 震電
以前、「ロックギター時代」と題した記事で書いてたユニバーサル映画、
ソフトは発売になって間もなく、で音楽がよかったので先日CDと
まんまとディスク2枚買ってしまいました(^^A。洋楽好きな人にはオススメの作品です。


↓震電にサフブキーノ。

↓先ず機体下面から塗っていきます。
ストック塗料に明灰白色の瓶発見。紫電作った時はなんか他の色で誤魔化したけど、
ここにあるやんけ(笑)。でも結構古いねこのラベル。生きてるかー

↓生きてました。シンナー混ぜたら全然OK。
グラデーションも施しながらこんな風に吹きつけ。

↓次に機体上面色。
今回は紫電のときよりライトグリーンを混ぜて若干明るめの色にした。

↓例によって筋彫り中心の吹きつけ方。パネル中心部に退色表現もしておきます。
…企みあって前半分は塗装してないのな。量産機の設定となるので当然史実に則った
色にしなくていいワケで、またややオリジナル感のでた、というか“オラ震電”っぽい
事をやってやろうと。

↓よく見かける機体塗装では濃緑色パターンと全体が素材そのままのベアメタル状態がある。
後者では風防前に反射避けの黒塗装がなされているのがカッコイイのだ。
どっちもやりたいので前半分をベアメタル、後ろ半分を濃緑色にしてやろうと考えた。
とり合えず反射避け辺りをフラットブラックに塗ってと…。

↓黒く残す部分にマスキングする(矢印部)。
後ろ半分も隠しておいてシルバー吹きつけ。

↓パネルによってビミョーな明暗を付けるもよし。

↓…こんな具合になった。
ま、当時の日本人にこんなセンスがあったかどうかはさて置いて、インパクトは大。

作風的に欲張りで贅沢な雰囲気ではある(^^)。
キカイダーみたいに左右で半々はあんまりやろーと(爆)。


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「震電《四》」

2018年08月03日 | 製作日記 震電
暑中御見舞い申し上げます。

↓着陸脚周りをちんたらやってます。
飛行状態ということで前側の脚格納庫から蓋をしていこうと。
単純な形なのでこれはもう付属部品は使わずプラ板でやっちゃいます。
その方が綺麗になるかと…。矢印2箇所は陥没防止の“ゲタ”である。

↓なんと!? 後部脚の蓋は翼の穴と形が合わない(xx)。
飛行状態とのコンパチにはなっていないようだ。…まあそうなのかな~

↓蓋を削り調整して嵌まるようにしたけど、なんとなくスキマが出来てしまった。
蓋の方が大きかったのが幸い。逆だともっと面倒だったな。

↓蓋にモールドが無いので詳細な形を付けて、ここも“ゲタ”を噛ませて接着。

↓もう片方の形状調整が面倒なので、というかココで突発的なアイデアを思いついた。
“片側は引き込み切っていない”ってのも面白いんじゃないかと企てる。
機体を上に向けてディスプレイすることもあり、下面も手が抜けないので適当に
ディテールアップしておいて…。

↓…こんな具合にしてやろうと。まあ、蓋の形状調整と中のディテールアップ、
どっちが面倒くさいねん、というと後者の方がダンゼン手がかかる事になったけど。

↓この頃の戦闘機の飛び立つ動画を観ると必ず左右の脚で少し時間がズレて収納してるんだよな。
多分、油圧出力の加減で片方ずつ圧を配したほうが効率いいからなのかなと思っているけど。
だからこの片側だけちょっと出てるのがかえってリアルなのだ。
えーで、ここの(矢印部)ちっさい蓋は紛失しそうなので後まわし。

↓ディスプレイ状態じゃ使わないけどキット付属のプロペラも組んだ。
吸気ダクト周り(矢印部)も仮付けしてみる。

↓…おぁー、震電。
“引き込み中の脚”も完全に引き込んだ状態より絵になると思うし。


↓別件、付録カレンダー、一応8、9月分貼っときますネ。
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