カシメルマンはBARにおるんちゃうか

≪スケールモデルからアニメキャラクターまで、
幅広い分野の模型製作を詳しく解説!≫
(小さい写真はクリックで拡大)

「ザンジバル 其の8」

2013年11月28日 | 製作日記「ザンジバル」
↓筆を使って細部の着色。追加したファンブレードにはチタニウム色を塗装。
これはシルバーとゴールドとブラックを混ぜた色で自分でも気に入っていて最近よく作ります。
フェアリングを被せてみても反射色なので正面から光が入ればなんとかチラチラ見えますね。

↓インターネットで画像検索するとノズルの中が赤く塗ってある絵を見かけました。
ゲロゲロ、ドギツイ色。…ガンダム世界の設定にはこんなん多いよな。スケールモデルやる人は
まず塗らない色だ。でもロシアのソユーズロケットのノズルは赤かったなあ。
一発噴かしたが最後、ススで真っ黒になるんとちゃうか?

↓続いてスミ入れ。やっぱ最近は“ガンダムマーカー”でいくでしょ。てっとり早いもんな。
「よい子の皆んなはコレでいく!」…みたいな。でも油性なので失敗すると修正がきかないのな。
そこで自分はだいたい水性の極細ペンでやってしまうのだ。

↓スジ彫りとか小さい穴関連はコイツでグキグキ真っ黒にして、暫く乾かしてから綿棒で軽く擦ると奥の方
だけキレイに残る。ガンダムマーカーだと無理なんだ(水性もあったっけか)。但しあまり触らず置いといて、
後でクリアーコーティングが必要。つや消し塗装上にやると絶妙な汚しもかかったりするので一石二鳥だっ
たりとか。

↓左は塗装のみ、右がスミ入れ後。ブリッジの窓は予めオレンジを塗り込んでおいて水性ペンで縁を
黒くしてやるとけっこう奥行感がでる。おそらくブリッジ内は赤いライティングなのかな。

↓スミ入れが終わると一気に各部のメリハリがつくので、いつもこの瞬間にかなりの満足感がありますね。

↓なにかの区切りで取りあえず部品を組み立ててみて、眺めて嬉しがる(笑)。これで部品全部付いた状態。
ちょっとブースターの色が色なのに加え、スジ彫りが太いので黒いスミがキツ過ぎる感じだね。
スス汚しかけたらマシになるかなー。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ザンジバル 其の7」

2013年11月26日 | 製作日記「ザンジバル」
↓各部の基本色を塗装しました。艦体外装色は説明書に“オリーブドラブ”とあったので
ストックにあったクレオスの“オリーブドラブ2”を塗ろうとしたところ、緑気が足りないように
感じたので“ロシアングリーン”を半々くらいで混ぜた色でやりました。

↓別の色に移る前に、艦体色のやや薄い色で適当にパネルラインを出したり、
やや濃い色でグラデーションをつけたりして巨大感や色あせの表現をしてしまう。
マスキングテープをスジ彫りに沿わせて貼ったり、デッチアゲに四角く残して貼ったりと細々した作業が
からんできますが、ただブラシでモールドにあわせて陰影をつけるより繊細な感じになったりします。
主翼と尾翼、それにカナード翼の前縁をかなり明るい色で塗り分けるとカッコイイのだ(矢印部)。

↓ブリッジのバルジは“ミドルストーン”という指定となっているところ、オリーブドラブがグリーンを
混ぜたことで明るめの色になったので、こちらも若干白を混ぜて明るい色にしました。
巨大感を出すには「空気遠近法」(遠くは近くより白っぽい色に見える)が有効なのでいい方向だな。

↓側面の逆噴射口みたいなところは“赤”指定なんだけどパケアートからしてもっとオレンジに
近い方がいい感じがするので赤とオレンジ半々くらいに混ぜた。つまり“朱色”っぽいのかな。
噴射口の中は黒くしたいのでちょっとヘンなマスキングになったけど。
例のコーン形状は設定画に倣ってブリッジ部と同じミドルストーン色とした。

↓基本色塗装終了後。今ちょっとカナード翼と火器が付いてないですが。
…言うほど“巨大感”なんて出てないけどな(笑)。

↓ブースターは単色塗装でやや濃い色で陰影つけただけ(^^)。後でスス汚れくらい着ける予定。

…次回は細部塗装だよ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ザンジバル 其の6」

2013年11月19日 | 製作日記「ザンジバル」
↓サフ吹キーノ。こうして全体を同じ色にすると改造した部分とか、変な凸凹がないかチェックできる。
案外接着剤のはみ出たのが目立ったりとかするよな。
次は塗装、といくところ、この辺でディスプレイ方法を考えておかないと。

↓付属のディスプレイスタンドは使用せず、ブースターを効果的に利用したい。
そこでプラ板と真鍮線を使ってこんなスタンドを工作。見てすぐピンときた人、それ正解。

↓「成層圏離脱中」、みたいなこんなディスプレイを企んだぞ。
2本の真鍮線はノズルの奥に開けた穴に差し込む形だ。これは絶対見ごたえある、としたものの
問題は噴射煙だ。出来るだけその部分を小さく設定したものの高価なエポキシパテで
この体積は勿体無い。そこで持ち出したのが…。

↓…「石粉ねんど」。百円均一で売ってるヤツですわ。これならかなりの塊でもコストを気にせず
工作できる。ただ水分が抜けてくると随分収縮して所々ヒビが入ってくるのが難点なんだ。
そのへんは乾ききってからフツーのパテで埋めてしまうのだ。
塊が大きい程乾燥も時間がかかるので芯辺りと外側の形状部分、2回に分けて成形しました。
エンジンが6基あるのでノズルぎりぎりの所は6つに分けて、噴射してるように見せられないかと。

↓最終形としてはこんな感じ。…ヴィネットっぽい。
木製デコパの上に載せると高さ的にも1/100のMSくらいあるので水平に飾るより大きく見えるよ。
付属のスタンドを着ける穴は埋め込んでしまった。

↓うーん。ヘンな煙(苦)。石垣みたいにも見えてくる。
もひとつ噴射の勢いを感じないし。「ぼふー…」みたいな(笑)。
実際のロケット打ち上げの写真からするともっと炎の部分がデカイけど、大きさが大きさなんで
だいぶ寸詰まりに成形した格好だよ。でもこのスケールからして“モクモク”のキメはもっと細かい方が
よかったのかなとか反省点はある。造形が下手なところを塗装でどう誤魔化すのかが課題だなあ(^^)。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「絶滅危惧種、町のプラモ屋さん」

2013年11月14日 | 昔回想

自分は子供ん時、もらったお金を手にしてよくプラモを買いに行ったのは近所の文房具店だった。
ノートやら消しゴムやらが並んだ棚とは別に、店の端一角にプラモデルを置いた小規模な棚が
あったのだ。数的には30~40箱くらいだったかなー、種類はいくらもない。
それも当時100円~250円程度の比較的安物が殆どで、棚の上の方に
1000円位するおっきいのが2~3箱くらいあったかも。
もらうお金は100円とか200円なんで、そんな高級品は無視するしかなかったけど。
でもその頃はヘンな模型がいっぱいあったぜ。ゼンマイで動く「カミキリ虫」とか
「てんとう虫」とか。カミキリ虫は6本の足が動いてリアルだけど、てんとう虫は
車輪で動くんだ(笑)。“お化けネタ”とかも多かったな、「歩く手首」やら「歩く生首」…とか。
パッケージアートが凝っててなかなか恐かった。中のパーツ見るとギャップの差に笑ってしまうけど。
楽器のドラムスとか、エレキギターもタマに見かけた。
よく買ったのはヒコーキ、潜水艦系だった。型が何、とは言えない、ワケの解からない
メーカーオリジナルが殆どだけど。オバチャンに見せると「はい、100円。ありがとね」みたいな。
買ったらその日の内に作って、すぐ近所の友達に見せびらかしに飛んでく。…嫌な子供だなぁ。
広場あたりに持ってくと、たいがい自動的に知ったヤツらに目撃されるんだ。
家の裏に住んでた、年下の鼻垂れたヤツがこっちを見ながら、
「…なーんや、こんなんか…」とけなすように言ってたっけ。ところが自分はやたら嬉しかった。
何故かというと“確実にうらやましがっている顔”だったからだ。…やっぱスゲエ嫌な子供だったかな。

それで当時は近所に変わったプラモ屋がいっぱいあったぞ。
とりあえず、自宅から半径500メートル内に4~5件プラモ売ってる店があった。
ちゃんとした「おもちゃ屋」的なものは1件くらいなのだけど、さっきの文房具店とか、
駄菓子屋の隅っこにも置いてるとか、まだまだそれとは別に今思うと「反則なんじゃないか?」
と思う店があったりする。市場の外れの「米屋」にも、一角にプラモを積み上げて売ってたよ。
当然そこでもよくプラモ買った。店は幅一間くらいの狭い場所で、真ん中にシャンシャンシャン…
という音を立ててる精米機だかなんだかの機械があり、その横にオッサンが座ってて、更に手前右端、
つまり店の道路沿いギリギリの場所にダンボールが積みあがっていて中にぎっしりプラモが詰まってるんだ。
プラモを選ぶ際はその横にしゃがんで吟味する。オッサンの目の前なんだよ。
無口でちょっとコワモテのオッサンなので早く選ばないと冷や汗がでる感じだったね。
後に知った事だけど、その人は兄貴がプラモ屋なんでチョットだけ自分トコでも捌いてたというワケだ。
友達は皆この店を知ってるので「それ(プラモ)どこで買うたん?」「これ米屋」「あ米屋か」
という会話が何の説明もなく成立する。 その米屋も今はなくなってしまったなー。

凄腕モデラーオバチャンの店もあった。
店頭の陳列に、超上手く作ってある模型が並べてあって、家からは遠かったけど
この完成品見たさにわざわざ行ったりしてたんだ。店内に入るとカウンター内に居るのは
初老のオバチャンで、あろう事かそのオバチャンがそこでプラモ作ってるんだ。
…オッチャンじゃあないよ、オバチャンだ。
で、作ってるのが1/48のF-15とかむっちゃ渋いアイテム。勿論キレイに塗装してるし。
箱を持っていき「これなんぼ?」とか聞きにいくと塗ってた部品を置いて、
メガネをオデコに上げて「えーこれはー850円。」とか答える。
陳列の1/48アブロランカスター爆撃機もこのオバチャンなのか(汗)と思うと
顔が引き攣った。

近年は量販店の勢いに負けてこんな「町のプラモ屋」さんがどんどん無くなってきた。
「あっ、ダークイエロー無い!」とかなるともうバスに乗って都心へ出ないと買えないのな。
若手のモデラー減ってきてるのもこんな事が関係してるのかもなあ…。

(卓上のモデルは“アトミックアストロボート”「宇宙大怪獣ギララ」より)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ザンジバル 其の5」

2013年11月11日 | 製作日記「ザンジバル」
↓今回はスジ彫り作業から。
翼パーツは表面モールドが少なくつるつるなイメージなのでスジ彫りを入れました。
何か、くにゃくにゃしたプラスチック板に両面テープを貼ったモノ等を貼り付けて
サシ代わりにすれば曲面上でもなんでもケガく事ができるのだ。
凝っている人は幅を選んで使える高価な“けがきタガネ”を使うのだけど、
自分はデザインナイフ一本でガリガリやっちゃいます(笑)やっぱり乱暴なモデリングだよ(^^;。
スジ彫りは面倒臭いイメージもあるけど、やりだすと面白くてやたらにケガきたくなります。
やりすぎ注意。…ヒコーキの翼のモールド知ってる人は「ここがスラット、ここエアーブレーキな。…」
とか考えながらやるのが楽しいかも。精密な設定資料があれば当然それに則るべし。

↓翼をつけると一気にシャトルらしくなります。 おお、ザンジバル。
…よく見るとカッコいいデザインだな、と今さら思ったりする。

↓でも裏返すとやっぱりつるつるなイメージなので写真のような整流キール風なものとか
翼の裏にパイロン風なものとかデッチ上げてみた。 …ちょっとヒツコイかなー。
矢印部は元々設定にあるMSの発着口。成形金型の関係でコレさえモールドが無かったのだ。

↓ザンジバル本体のノズルは厚みの面が目立っているのでリューターで内側の肉を削りとって
あげる。2枚目の写真は切削後。右の二つはオリジナルの形。この辺りは皆んなマストに
やってるだろうけど。

↓後面。ココもまた、ノズルの間から殺風景な面が見えていて気になるので
こんな様なごちゃごちゃを付けて無理くり複雑なように見せる(^^)。

まだまだ次回へ続く…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ザンジバル 其の4」

2013年11月08日 | 製作日記「ザンジバル」
↓大きな部品から攻めていくとするとこの辺で「ブースター」いってみます。
これは最後部のブースターノズル。設定の形とか詳しくは知りませんがこの真ん中のヤボったい
凸モールドをもう少し芸コマなものにしてみようと。
おそらく排熱口っぽくスリットみたいなのを設定したと思われるので…。

↓思いついたのはウェーヴの「モールド・プレート(1)」というお助けパーツ。
これを写真のように加工して真ん中に取り付けました。その際一段掘り込みを付けてから嵌め込むと
“とって着けたような感じ”は緩和されます。周囲のノズル内にも“お助けノズル”をつけると
ちょっと複雑になっていい雰囲気に。

↓えーと、これは反対に前端部、つまりザンジバル本体にくっつく側のモールド。
ブースターを取り付けてしまうと見えないところなんですがこの辺にも少し小細工を。

↓こんな具合にテキトーなパイピングを付けるとメカらしくなります。
自分は「アポロ機械船」の前端のイメージでこんな風にしました。
因みに材料は1.2mmプラ板とプラストラクト製φ0.8プラ棒。

↓組み立てた後、他にも思いついたディテールアップをちらほらと…。
コレ(ブースター)だけでも80メートルくらい長さがあるようなので、
この“つっかい棒”みたいなのはデカさの演出になってよいのだ。

↓ブースターはザンジバル本体に接着するか否かのコンパチ方式だったので
0.5mmの真鍮線を差し込み式で脱着出来るようにしました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「走行プラモ時代」~形よりギミックが優先された時代~

2013年11月01日 | 昔回想

その昔、昭和30年代~40年代くらいは、特にキャラクター系のプラモデルは皆、
“幼児向け”だった。「模型」という概念ではなく、「おもちゃ」だったのだ。
それを裏付けるのが、ヒコーキだろうが船だろうが全てゼンマイか何かで
“走行する”ようになっていたのである。 …自動車や戦車模型がそうなっているのは解る。
でも飛行機や宇宙船にも物々しい大きさのタイヤが付いてて地面を走行するなんてどうよ。
幼児は手にもって遊んだり自走するのを見て喜ぶもので、しみじみ形を見て楽しむ、
なんて事はしないだろうというメーカー側の考えからだ。
でも自分は幼児の頃からテレビで見たのと形が違っている事に異議があった。
「ジェットヴィートルって、こんなタイヤなんかないでー」
とか思っていた、嫌にマセたメーカー泣かせのクソガキだったのだ。

小学高学年になったくらいで「宇宙戦艦ヤマト」がテレビで始まり、
他のアニメより細かな表現とセンスにたちまち自分も夢中になっていった。
まもなく「ヤマト」もプラモデルが発売され、例にもれず買ってもらう。
それはもう嬉しい限りである。
自分がヤマトのデザインで至高のセンスを感じたのは艦底に“第3艦橋”があったところだ。
ところが箱を開けて愕然。これも“走行仕様”だったのだ。
艦底にはゼンマイとでっかいタイヤを着ける為のおぞましい程巨大な箱形状が出っ張っていて、
期待していた第3艦橋なんか何処にもない。泣くに泣けない状態だ。
仕方ないから喫水線から上の形だけ見て楽しむことにした。勿論タイヤは付けずじまいだったっけ。
そもそもこんな壊れやすい形のプラモを走らせて遊ばせるなんて「早く壊して次を買ってくれ」と
言わんばかりじゃないか。このネコもシャクシも自走するプラモの数々に自分はほとほと不満だった。

自分達がミリタリー模型にハマっていた頃になって、「機動戦士ガンダム」のプラモが発売しだされ、
これがキャラクター物にもかかわらず“ディスプレイモデル仕様”になっていたんだ。
モビルスーツはともかく「ホワイトベース」に走行タイヤが無く鑑底の形がパーフェクトに
再現されていたのにはたいそう感動した。「下の形がちゃんとあるっっっつ!!!」
長年のイライラがふっとんだようで、それは見ていて気持ちのいい光景だったんだよな。
「ガンプラ」は大ヒットで、自分も店頭に並んで随分買ったけど…。
第3艦橋の付いたヤマトが出てきたのもこの辺りからだったかなあ。

(写真の「謎の円盤UFO」に登場のこの艦のプラモも元は走行仕様でした)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする