バイデン大統領が大統領選から撤退し、代わりに副大統領のハリスが候補者として登場した途端にアメリカ大統領選の流れが変わりました。アメリカ国民が一気にハリス支持に転じたようで驚きました。ハリスは人気がないのでトランプの銃撃事件以降に一気に上がった人気には勝てないのではないかという読みが覆り、あっという間に形勢が逆転してしまったようです。トランプは短時間で上がった人気は短時間で暴落する典型的な例となりました。
トランプはバイデンへの高齢批判を執拗に繰り返してきただけに、ハリスが出てきたことで完全に自分自身へブーメランとなってその批判が返ってきてしまいました。まるでオセロのように見事なまでに色がひっくり返っていきます。しかもハリスは若いだけではなく女性で、しかも父親は黒人で母親はインド系という有色だけに支持層がグッと広がりました。トランプが食い込めない若者、女性、有色というところの支持層が揃っているのです。どうやらハリスがこれまで不人気だったのは、ボスのバイデンの不人気のせいだったのかも知れません。
しかもハリスは検事出身だけに議論にも強く、バイデンのようにモゴモゴと喋ることもありません。日本では舌鋒鋭い女性は先の都知事選の蓮舫のようにむしろ嫌われる要因になりますが、アメリカでは当然「しっかりしている」「頼り甲斐がある」として信頼されます。日本でも少なくとも政治の世界ではそうあって欲しいと思います。ハリスはトランプが持っていないものをいくつも兼ね備えています。
今後の注目は副大統領候補です。トランプは「ミニトランプ」を呼ばれるバンスを選びました。若い白人でしかもかなり偏った右派です。問題発言も多く、女性や若者に嫌われるタイプで、なぜこんなトランプに似た人物を副大統領候補にしたのか理解に苦しみます。恐らくバイデン相手なら勝てるから自分に近いタイプの人物を選んだのでしょうが、相手がハリスに変わって完全に裏目に出てしまっています。
ハリスはいま副大統領候補を選択中ですが、恐らく白人男性でそれなりの政治的キャリアがある人物を選ぶことでしょう。ハリスにはないものを持っていて補える人物を選んでバランスを取るはずです。選挙戦はこのままハリスが一気にトランプを突き放していくのではないかと予想しますが、つい先日までトランプの勝利を予想していただけに、まだ先行きどうなるかわかりません。日本の平和と世界の安定のためには、トランプよりもハリスの方がかなりマシだろうとは思っています。そして岸田ではハリスであれトランプであれ、いいようにあしらわれるだけなので、早く交代して欲しいと願っています。
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