幹事クリタのコーカイブログ

テニスをはじめあれこれ好き勝手書いています。「幹事クリタのコーカイ日誌」のブログ版です。

パワハラがわからない人

2024-09-02 23:58:03 | 政治
 斎藤元彦兵庫県知事の百条委員会での受け答えを見ていると、本人は本気で自分のどこが悪いのかと思っているようでした。彼に言わせれば官僚時代の自分の働き方を基準にして、兵庫県の県庁職員にも同じようなことを求めて指導していたと。それがパワハラだとか言われても、自分の中では自分もそうしてきたから同じように指導しているだけだと。心底そう信じている様子がうかがえました。だからあれだけ批判されても辞職するという行動に結びつかないのではないかと思います。

 最近でこそ少なくなりましたが、官僚に限らず民間の企業でも同じような人はたくさんいました。パワハラなんて言葉もなかった頃に若手として育った人間は、理不尽な仕事のやり方や先輩上司の無茶ぶりを我慢して耐えて、ある種の洗脳をされながら仕事や会社での振る舞いを覚えたものです。僕が若手の頃が実際にそういう時代でした。ただ僕は子どもの頃からその手の上からの理不尽に対して必ず抗議し反抗する性格だったので、「扱いにくい」「素直じゃない」「反抗的」と言われ続けてきましたが、そんな僕ですら当時半分くらいは我慢して受け入れていたものです。

 僕の世代が先輩や上司という立場になる頃には世の中にもハラスメントという言葉が浸透しつつあったので、昔と同じようなやり方で若手を教育指導することはNGになってきていました。そんな状況下でも相変わらず昔ながらの「厳しい指導」をする人間もいて、結局彼らはパワハラと指摘されて左遷させられていきました。多分彼らは最後まで自分のどこが悪いのか、心の底では決して納得していなかったことでしょう。

 暴力を振るう親に育てられると自分も子どもに暴力を振るうようになるそうですが、上からパワハラを受けた人間も、放っておけば部下にパワハラをするのです。その負の連鎖を止めるためには、しっかりとハラスメントについて学んで、何が悪いのかを本人が理解する必要がありますが、それは自分の存在やこれまでの経歴を否定するようなことにもなりかねないので、かなり難しい作業だろうと思います。だから組織として手っ取り早いのは、その立場から早く外すことです。斎藤知事はとても更生できそうにないし、これまでの経緯からしても、さっさと辞めさせるべきだと思います。

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