幹事クリタのコーカイブログ

テニスをはじめあれこれ好き勝手書いています。「幹事クリタのコーカイ日誌」のブログ版です。

言葉で意識を変える

2024-08-13 23:59:03 | テレビ・芸能
 最近は芸能人の失言による炎上が目立ちます。フワちゃんもそうですし、和田アキ子もそうでした。フワちゃんは論外ですが、和田アキ子の場合は悪意があっての発言ではないので、そこまで騒ぎ立てる必要はないと思いますが、やはり金メダリストに対して「トドみたい」という表現は今どき炎上しても仕方ありません。

 これが10年前ならスルーされていたと思います。20年前なら面白いことを言うと受けていたでしょう。ちょっと前までは人を侮蔑することで笑いを取るのは通常の手口でした。ビートたけしもダウンタウンもそうやってテレビの前で他人をいじっていたし、それを見て一般の若者も子どもも他人の悪口をネタにして受けを狙っていました。そして今でも多くの人が、まだそういう手法を日常生活の中で使っています。

 しかしすでに多くの芸能人は、そういう悪口やいじりがリスキーであることを熟知していて、悪口芸で売れた有吉弘之やマツコ・デラックスもかなり発言を抑制しています。彼らがそうやってアップデートしているのを見て、一般人も徐々に発言を抑制するようになりました。セクハラ発言をする中年オヤジは昔に比べたら激減していますし、ルッキズムについての理解も浸透しつつあり、安易に人の容姿や身体的特徴に言及することも少なくなりつつあります。

 僕も40年前は今から思えばとんでもない発言を受け狙いでしていましたし、実際にそれで笑いが取れていましたが、今の時代に同じ発言をしたらドン引きされて人間性を疑われてしまいます。40年の間に自分なりに徐々にアップデートを繰り返してきているわけです。内心では「これが言えたら面白いのに」と思うこともありますが、多分それが面白いと思えること自体が、まだアップデートしきれていない証拠です。

 和田アキ子も多分「トドみたい」なんて表現はあまり良くないということくらいは頭ではわかっているのでしょうが、それでも「そう言ったら受けるんちゃうか」という欲が上回ってしまったのではないかと思います。心の底からアップデートするのは年を重ねるほどに難しくなりますが、少なくともTPOで使い分けるくらいの力量はテレビに出る人間なら必要だということでしょう。言葉を変えることで意識も変わってきます。まずは発言にブレーキをかけることからです。自戒も込めて。
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