東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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白鳥4丁目押草団地

東郷町議会議長へのインタビュー記事、内容が記者にちゃんと伝わってなかったそうです(「中日」12月2日

2010年12月31日 | 東郷町議会

「中日」2010年12月2日付1面の「8割が地方議員兼職 東海3県の一部事務組合」 の関連記事「東郷町議会 見直し論議も」(35面)の中に、東郷町議会の菱川和英議長(自民系無所属)のコメントが掲載されています。

 その記事では、東郷町が関係する一部事務組合の現状について説明されています。分かりやすい説明なので引用します。

-----引用-------

 愛知県東郷町議会の定数は二十人。尾三消防、尾三衛生、日東衛生、尾張農業共済、愛知中部水道企業団の五組合に延べ十八人の議員を出している。議長と副議長は、尾三消防、尾三衛生、日東衛生の三組合の議員を兼ねる決まりになっている。さらに二議員が二つの組合議員を兼ねている。
 (中略)
 一部事務組合は、尾張農業の日額七千二百円以外はいずれも年四万五千円。議長と副議長は三組合に属するため、十三万5千円を手にする。

-----いったん引用おわり-------

 省略した部分には東郷町の議員報酬月額が説明されています。
 東郷町がいかに多くの一部事務組合に関係しているかが分かります。また、議長と副議長が3つの組合の議員を兼ねることも、一般にはあまり知られていないと思われます。

 この部分を各議員名を当てはめて説明してみます。

議長 菱川和英議員(自民系無所属) 尾三消防組合、尾三衛生組合、日東衛生組合

副議長 橋本洵子議員(民主党) 尾三消防組合、尾三衛生組合、日東衛生組合

若園ひでこ議員(無所属) 尾三消防組合

星野靖江議員(自民系無所属) 尾三消防組合

石川正議員(自民系無所属) 尾三衛生組合

柘植三良議員(自民系無所属) 尾三衛生組合、尾張農業共済組合

加藤啓二議員(自民系無所属) 日東衛生組合

有元洋剛議員(無所属) 日東衛生組合

箕浦克巳議員(公明党) 日東衛生組合

石川昌弘議員(自民系無所属) 日東衛生組合、愛知中部水道企業団

井俣憲治議員(自民系無所属) 愛知中部水道企業団

山口洋子議員(無所属) 愛知中部水道企業団

 以上が一部事務組合の議員になっている人です。それ以外の

山田達郎議員(自民系無所属)、水川淳議員(自民系無所属)、山下律子議員(無所属)、近藤鑛治議員(自民系無所属)、中川まさお議員(日本共産党)、近藤秀樹議員(自民系無所属)、そして私かどはら武志(日本共産党)の6人は一部事務組合議員を兼ねていません。

 記事にあるとおり、一人で二つの組合議員を兼ねている例が2つあります。これは、議員同士の話し合いがつかず、議会内で投票による選挙を行った場合、起こりうることです。(5月6日の記事に実際の投票結果等を掲載しています。http://blog.goo.ne.jp/kadoharatakesijcptogo/d/20100506

 東郷町議会では、多数派が自分たちが多くのポストを占められるように動きます。その対象は、議長や委員長など議会内の役職だけでなく、一部事務組合の議席も得ようとします。私は一部事務組合の議員になったとき、問題があれば質疑をし2年前には日東衛生組合で議案への修正案も提出しましたhttp://blog.goo.ne.jp/kadoharatakesijcptogo/d/20090327。一般質問制度がある議会(尾三消防、愛知中部水道)では一般質問を必ず行いました(私は5年前から4年前までにかけて愛知中部水道企業団の議員になりました)。

 一部事務組合の議員になっても全く発言しない議員もいます。そんな議員が、投票で争ってまで一部事務組合の議員になりたいという心理は、私にはよく分かりません。一部事務組合の行政について問題意識を持っている議員が、一部事務組合議員になるような仕組みになっていない現状があります。

 また、議長と副議長が三組合の議員を兼ねることは、東郷町だけでなく日進市でも同様です。これは一部事務組合の規約で決まっていることです。規約の変更には一部事務組合を構成する市町の議会で議決が必要です。

 最近、三組合の議員を兼ねている正副議長のうち、一部事務組合議会で発言したのは、4年前に日本共産党の中川まさお議員が副議長になったときぐらいです。1日に2つの議会を掛け持ちしなければならない状況があります。これではまともな議会準備もできないということでしょうか。こうした「あて職」の制度は、すぐに改めるべきです。

 さて、こうした状況の説明の後、菱川議長のコメントが続きます。

-----引用-------

 (中略)
 菱川和英・東郷町議長は「一組合で年間四万五千円の報酬は、日当に直せば少額では。組合議会の仕事は本来、町政に含まれるかもしれないが、交通費や参考図書代は自腹。組合議会の拘束時間を考えれば、報酬は妥当だと思う。二重取りという批判は当たらない」と反論する。
 ただ「組合を合併させて数を減らすべきかもしれない。消防、衛生組合を一つにして広域連合ができないか、町議会でも検討を始めた」とも話す。

-----引用おわり-------

 さて、なかなか重要なことが書かれています。「一つにして広域連合ができないか、町議会でも検討を始めた」とのこと。残念ながら、私たちは「町議会でも検討を始めた」ことを知らなかったので、私たちも分かるように検討してもらいたいと思いました。そのときの私の感想はツイッターに書いていますのでそちらもご参照を。http://twilog.org/kadohara/date-101202

 そして12月8日に下記の要望書を、共産党の2人と無所属の若園、山口両議員の連名で、議長に提出しました。

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2010年12月8日
東郷町議会議長 菱川和英 殿

一部事務組合のあり方についての議会内の議論について

 12月2日付「中日」35面の記事「東郷町議会見直し論議も」中、菱川議長は「消防、衛生組合を一つにして広域連合でできないか、町議会で検討を始めた」と述べている。議長の発言にある一部事務組合の統合は私たちも以前より求めていた事であり、このような議論を私たちは歓迎するが、いつどのような場で議論があったかを、私たちは知らない。
 ついては私たちも参加する場での議論を12月定例会中に開始するよう求める。併せて以下の項目も議題とされるよう要求する。

  1. 一部事務組合の管理者・議員らの報酬をなくすことについて。
  2. 一部事務組合の議会の議員に正副議長が自動的に就任する「あて職制度」をなくすよう組合規約を改正することについて。
  3. 尾三衛生、尾三消防、日東衛生の3組合議会と管理者らによるいわゆる「3組合合同研修」をなくすことについて。

                       以上

 1、3についてはhttp://blog.goo.ne.jp/kadoharatakesijcptogo/d/20100402をご覧ください。2についてはhttp://blog.goo.ne.jp/kadoharatakesijcptogo/d/20071204
にあるように2007年12月議会の一般質問で取り上げました)

---------------

 議長はさっそく、この要望書を8日の本会議終了後の議員全員参加の会議で取り上げました。

 議長は「新聞に書かれているような議論はないので、この要望書の前提がないので、取り上げられません」ということを述べました。

 議長は、周辺の市の議会(日進市などか?)に働きかけているが反応が良くない、という現状を紹介した上で、「周辺議会に話している、ということを記者が町議会内での議論を間違って受け取って記事にしたのではないかと思う」と述べました。その上で「電話取材だったのでうまく伝わらなかったかもしれない」とも述べました。

 私は「これだけ大きな記事になったから、間違ったコメントを掲載されたら訂正を求めるべきではないか」と議長の対応を求めましたが、議長は「そこまでするつもりはない」と述べました。

 東郷町議会が大きく取り上げられ、改革への議論が進むかと期待しましたが、拍子抜けしました。

 私は、不正確な記事を載せた新聞に抗議でもしようかとも考えましたが、内容は町民の関心を呼び起こす良いものでしたし、不正確なコメントを載せられた当人が対応しないということであれば、それ以上のこともできません。

 問題は、「記事が不正確だった」ことを良いことに、改革議論を進めない議長の姿勢なのか?

 なんとなく釈然としませんが、東郷町議会が大きく取り上げられたのは、間違いなく今年のビッグニュースだったので、ブログでも取り上げてみました。

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