東郷町議会議員 かどはら武志(日本共産党)

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図書館業務への指定管理者導入に慎重意見続出(図書館協議会)

2010年03月27日 | 東郷町政

 今日の昼、図書館協議会があったので、傍聴に行きました。傍聴者は私と山下りつこ議員(無所属)の二人。山下議員は3月議会で図書館への指定管理者制度導入に反対する一般質問をされていました。

 

11月にも図書館協議会では指定管理者制度導入が話し合われました。情報があまりにも不足していた中での話し合いだったので、今回は図書館長(東郷町の課長級の一般職員)たちがまとめた県内での導入状況をもとに話し合われました。

 図書館長が集めた情報は、実施した市町からの聞き取りだったらしく、案の定というか、導入済みの市町についてはメリットばかり強調されていました。

 一方、導入を見送った豊明市と尾張旭市の情報もあり、こちらでは「図書館には指定管理者はなじまないから」といった理由が紹介されていました。

 館長は「導入した所は、行政改革として導入したようだ」と説明しました。挙げられたメリットは「経費節減」と「接客マナーの向上」など。蒲郡市のように「費用の節約より内容を重視した」という所もありますが。

 この後、館長の上司である教育部長から、教育委員たちが常滑市の図書館を視察した状況を報告しました。
 そこで受けた説明の内容を箇条書きすると

  • 指定管理者導入前は人件費で悩んでいた
  • 役場の職員は1~2年で交代するので専門性が弱い
  • 導入後は人件費が安くなった
  • 接客マナーが良くなった(導入前に市が雇っていた臨時職員を指定管理者がそのまま雇った。どうして良くなったかというと「笑顔」。)←役所の指導では良くならないのかな、と教育部長談

 委員から、心配な面についての質問があり、それについて教育部長は「指定管理者制度は期限があり、期限の切り替え時に混乱、館長が変わるかも。企業だから途中の撤退もありうる。町が作った会社なら撤退はないだろうが。」と答えました。

 また教育長は「本の選び方は市が管理しているのか、と質問したら、『指定管理者が本を選んでいるが、それが何か?』という反応だった。全くのお任せでも不都合がないという反応だったがそれが良いのかまだ分からない」と述べました。

 委員からは

  • 1000万円も給料を取る館長はいらないが、指定管理者制度を導入しなくても嘱託とかで常勤の館長を確保できないか。一般公募すれば経費を下げれるのでは。
  • 10%とかの節約ならば無理に導入することはない。
  • 県内で導入する所が増えてから検討してもいいのでは。

などの意見が出されました。

 このほかにも、東郷町の図書館のほっとできる雰囲気を大切にして欲しい、という意見がありました。

 今の東郷町立図書館、決して十分ではありませんが、職員の対応におおむね満足だというのが、委員の皆さんが述べた内容から伺えました。私もその通りだと思います。

 指定管理者制度の導入に慎重さを求める意見が多く出され、また、今の図書館のあり方を大事にしようという意見も多かったと思います。

 思いつきのように提起された「指定管理者導入」でしたが、こうしたことを議論しながら、東郷町の図書館の進むべき方向が示されたとすれば、それなりに意義があったかもしれませんね。

 でもこれ以上は議論を進めないようにお願いします。指定管理者制度を導入する必要は全くないから。

コメント
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