原書 China: a short history. New York: W. W. Norton, New and rev., 1947.
兄妹の共著。分業ははっきりしないが、全体の骨格と大体の論旨は兄の手になるものであろう。訳者や監修者で序文を寄せる平野義太郎も、基本的にオーエン・ラティモアの著と見なしている。いずれにせよ、中国育ちで途中一旦離れるものの居住歴も長いラティモアが、中国には好意的――もしくは平静な――見方を堅持するのに対して、日本と日本人には露骨に感情的であることを再確認した。興味深いことである。双方に中立もしくは好意的というのは難しいのであろうか。
(岩波書店 1950年9月第1刷 1965年10月第25刷改版 1986年9月第50刷)
兄妹の共著。分業ははっきりしないが、全体の骨格と大体の論旨は兄の手になるものであろう。訳者や監修者で序文を寄せる平野義太郎も、基本的にオーエン・ラティモアの著と見なしている。いずれにせよ、中国育ちで途中一旦離れるものの居住歴も長いラティモアが、中国には好意的――もしくは平静な――見方を堅持するのに対して、日本と日本人には露骨に感情的であることを再確認した。興味深いことである。双方に中立もしくは好意的というのは難しいのであろうか。
(岩波書店 1950年9月第1刷 1965年10月第25刷改版 1986年9月第50刷)