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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

「微量放射線はタバコの煙」

2011年10月25日 | 自然科学
▲「池田信夫 blog part.2」2011年10月24日 23:25。
 〈http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51750953.html

 放射線がホットな話題になってから、ますます他人と話しづらくなった。私はどちらかといえば池田氏の意見に近い者であるから。
 大学時代、ESS のディベートセクションに属していたが、原発関連のディベートをやることになってそれなりに調べたことがある。「放射線は危険である」という pro の立場に対するには、「そうではない」という con の側は、「それでは自然放射線はどうなのか。毎日浴びているではないか。何か害が出ているのか」と反論するのが定石であった。「人工放射線と自然放射線はちがう」というのがあちら側からの再反論だが、このあたりにくると、どちらの側をやっていても事実の探求は二の次になってただ負けまいという気持ちばかりが強くなって(問題は質ではなくて量のはずなのに)、おのれの浅ましさが我ながら嫌になった。
 だが、いまにして思えば、もしあの時、「内部被曝に関して言えば、天然の放射性物質の多くについては生物は体内への蓄積を回避するようなしくみを(長年の進化の結果)得ているのだが、それに比して人工の放射性物質については(近年まで生物はそのような物質をほぼ経験したことがないので)蓄積を避けるしくみができておらず、ふたつは生体内では概して挙動が異なっており、結果として、環境中に存在する人工放射性物質は、容易に人体内に蓄積・濃縮される傾向があり、人工放射性物質のほうが強い内部被曝につながりやすく重大な害を及ぼすことが傾向がある」という市川定夫氏の主張を知っていたら、文系でにわか勉強の付け焼き刃の知識でしかなかったとはいえ、もうすこし踏み込んで議論できたかもしれないと、ちょっと心残りである。当時もっと勉強しておけばよかったと後悔しきり。