櫻井よしこ/北村稔編『中国はなぜ「軍拡」「膨張」「恫喝」をやめないのか その侵略的構造を解明する』(文藝春秋 2010年10月)所収(163-206頁)。
再読していてあっと驚いた。文中、パンチェン・ラマ4世と乾隆帝の会見(1780年)の有様について、石濱由美子氏の研究を引いて紹介してあるのだが、両者同じ高さの座席だったという(184頁)。ダライ・ラマ5世が順治帝と会見したときには(1653年)、ダライ・ラマの席のほうが低かったからだ(5世自身の証言。山口瑞鳳『チベット』下、1988年3月、103頁に引用されている)。どういうことなのだろう。チベットにおける地位はいうまでもなくダライ・ラマのほうが高い。
再読していてあっと驚いた。文中、パンチェン・ラマ4世と乾隆帝の会見(1780年)の有様について、石濱由美子氏の研究を引いて紹介してあるのだが、両者同じ高さの座席だったという(184頁)。ダライ・ラマ5世が順治帝と会見したときには(1653年)、ダライ・ラマの席のほうが低かったからだ(5世自身の証言。山口瑞鳳『チベット』下、1988年3月、103頁に引用されている)。どういうことなのだろう。チベットにおける地位はいうまでもなくダライ・ラマのほうが高い。