魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

アカドンコ

2016年01月13日 15時57分24秒 | 魚紹介

最近ダンゴウオやスナビクニンに出会ったのですが、このアカドンコもそれらの魚に近い感じの魚。ダンゴウオの仲間やクサウオの仲間、そしてこのアカドンコが含まれるウラナイカジカの仲間は、可愛い系のものが多いです。

アカドンコは全長30cmを超える種類。体は茶褐色とあまり派手ではありませんが、顔が可愛いです。丸みのある鼻(のようなもの)も。しかしながらこの個体はかなり怒っているようです。この個体は千葉県で水揚げされ、京都へと旅立っていったのですが、結局千葉の横の茨城県に戻らなければならなかったのです。京都の神社・仏閣など訪れることなく帰ることになってしまったのですから・・・。分布域は千葉県銚子以北に多く、熊野灘からも知られています。

今回アカドンコは2個体入手できました。2匹とも全長30cmを超える雌で卵をもっていました。

アカドンコ属は日本近海に2種が分布しています。もう1種、よく似たボウズカジカという種は鹿島灘から足摺岬沖の深海、水深300m以深に生息していて沖合底曳網で漁獲されることがありますが、アカドンコに比べてやや小型、アカドンコは頭部に皮弁があるのに対しボウズカジカではそれがないこと、胸鰭軟条数はアカドンコが22~23前後であるのに対しボウズカジカはやや少なく17~19軟条である点が本種と異なります。

アカドンコは今回から揚げと鍋物にして美味しくいただきました。肉は白身でかなり美味しいです。肝臓は鍋の中に入れると美味です。アンコウの肝の代用品としても使えるでしょう。またほかに胃や皮なども食することができ、捨てる場所も少ないです。

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新年初の磯遊び

2016年01月09日 06時29分26秒 | 魚介類採集(海水)

昨日、1月8日に今年初めての磯遊びに行ってきました。狙いはこれ。


ダンゴウオ!丸くてかわいいこの魚は水族館の人気者で観賞魚ファンにも人気があるのですがあまり長いこと見られない魚。昼間によく潮がひくこの季節に採集されることが多いようです。ということで海へ。


この手のは分からずコミュで教えていただいた「アカクモヒトデ」。

このほかウミウシの類、ヒラムシの類、小型のモエビなど色々な生き物が目につきますが、ウニがゴロゴロと数多く見られ、その影響か海藻などもほとんどない感じ。水温も16℃ほどとややあたたかい。

魚はヒガンフグ、クサフグ、ハオコゼ、サラサカジカ、イソギンポ、アゴハゼ、ダイナンギンポ、カゴカキダイの稚魚などが見られました。肝心のダンゴウオは1尾おりましたが今回はダンゴウオのお持ち帰りはなし。他の方はダンゴウオをかなりたくさん採集しておられました。

私はスナビクニンを何匹か採集して終了~

このほかこのような貝もお持ち帰り。
ミノガイの仲間。

まるでイソギンチャク見たいです。横のメダカラもお持ち帰り。
収穫は少なかったですがとても楽しい夜間採集になりました。

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テンジクハナダイ

2016年01月07日 17時04分35秒 | 魚紹介

前にも書きましたけど、今年は新しい画像だけでなく古い画像も持ち上げてご紹介したいと思います。
テンジクハナダイは、以前もご紹介したと思ったのですが、過去ログを検索してもこの魚を紹介したことはなかったので、ご紹介したいと思います。

テンジクハナダイはハタ科とされていることもありますが、今ではシキシマハナダイ科とされ、ハタ科とは区別されます。ハタ科といえばメーターを超えるタマカイやマハタなどが思い浮かぶでしょうが、サンゴ礁域に群れる華やかなキンギョハナダイやハナゴイなどもこの科に含まれます。この科の魚はハタ科のものとは側線の位置が異なるようです。

シキシマハナダイ

同じシキシマハナダイ科の魚の代表種としてシキシマハナダイがいます。シキシマハナダイは全長30cmほどになるり、縦列鱗数がやや多いことや側線が尾鰭基底にまで達するなどの違いがあります。

テンジクハナダイの尾鰭


シキシマハナダイの尾鰭

尾鰭の形もシキシマハナダイとはだいぶ違うようです。この種類は尾鰭の中央付近の軟条がのび、まるでホウキのようになっています。シキシマハナダイは尾鰭の上と下の軟条がよく伸びています。テンジクハナダイ属はインド‐太平洋に6または7種類が知られているのですが、日本に分布するのはこのテンジクハナダイと、オオメハナダイのみ。オオメハナダイは眼径がやや大きいなどの特徴により本種と区別されますが、日本では小笠原諸島や九州―パラオ海嶺などからしか報告がなく出会うのはかなり難しく運も必要です。

一方でこのテンジクハナダイは、数は少ないのですが日本の太平洋岸(静岡県~鹿児島県)での底曳網漁業などで採集されます。この個体は鹿児島県近海で沖合底曳網により漁獲されたもの。日本以外の分布はあまり明らかになっていませんが、Fishbaseによればニューカレドニアでも採集されているとのこと。タイプ産地は駿河湾、沼津沖だそうです。

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妖怪の執事のその後

2016年01月05日 20時46分38秒 | 魚介類飼育(海水)

昨年の年始に購入した「妖怪の執事」ことウィスp・・・ではなくウィスカーズコーラルさん。明日1月6日で我が家に来てからちょうど1年になるようです。このウィスカーズコーラルはオーストラリアの好日性のキサンゴの仲間。最近はブリードモノが多くて購入しやすくなった種です。飼育はとても容易で、よく増えます。

本日撮影

最初は上の写真のようだったのですが、今ではごらんのように大増殖中~。ポリプも最初は3つくらいしかなかったのですが今では10以上に増えており新たにポリプが出そうなところも数か所あります。もちろん好日のサンゴなのですが、餌をやると増殖するようです。我が家では魚の餌(メガバイトレッド)や冷凍のアミ、コペポーダ、あるいはサンゴ用のプランクトンフードなどを与えています。

上から撮影

少なくとも11個のポリプが確認できます。

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ユメタチモドキ

2016年01月04日 00時57分42秒 | 魚紹介

長いこと紹介するのを伸ばしてきましたが、これが本命の魚でした。

タチウオ科のユメタチモドキです。

ユメタチモドキは以前一度このぶろぐでも写真を掲載していたのだが、今回ようやく詳細をご紹介できそう。ユメタチモドキは大型のタチウオの仲間で全長は2mほどになる。一般に食用になるタチウオには尾鰭がないのだが、このユメタチモドキには小さいながらもちゃんと尾鰭がある。もっともタチウオ科の魚全体でいえば尾鰭があるもののほうが多いようだが。

顔は輪郭が丸いためか、タチウオよりも優しい顔つきに見える。

タチウオの仲間は腹鰭が退化しているようである。この種類も腹鰭は鱗状で目立たない。

ユメタチモドキはタチウオとは若干身の様子が異なっているがそれでも美味しくいただける。今回は塩焼きとお刺身で美味しくいただいた。

ユメタチモドキは日本では千葉県、静岡県、新潟県、愛媛県、高知県などで見つかっているがどこでもまれな種で、このほかに東シナ海や朝鮮半島などで記録がある。今回のユメタチモドキも東シナ海で漁獲されたということであった。石田さんいつもありがとうございます。

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