魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

イエローヘッドジョーフィッシュ

2012年07月23日 21時30分15秒 | 魚紹介

今日紹介するのはイエローヘッドジョーフィッシュOpistognathus aurifrons (Jordan and Thompson)という、アゴアマダイ科の魚です。

前々回の魚が「ブルースポッテッドジョーフィッシュ」という、同じく中米沿岸に生息する種類でしたが、今日のイエローヘッドジョーフィッシュは東岸、大西洋産の種類です。

イエローヘッドジョーフィッシュの特徴はその名の由来となっている黄色の頭部です。体は白っぽく、頭部のみ黄色というわかりやすい色彩。下顎に黒色2つあるのはパーリージョーフィッシュという名前で販売されていますが、イエローヘッドジョーフィッシュと同じ種類とされています。

西部大西洋、カリブ海からも様々な魚が来ますがやはり大型のヤッコ(キンチャクダイ科魚類)や、珍しいチョウチョウウオ、小型のハタ科などが中心です。アゴアマダイ科の魚は本種と、バンデッドジョーフィッシュなど数種が来ています。同海域には20種ほどのアゴアマダイ科がいるのですが、来る種類は少ないのです。

数年前日本にマスタッチジョーフィッシュOpistognathus lonchurus Jordan and Gilbertという種類がきたときは、海外のサイトを含め色々なところで話題となっていました。

 アゴアマダイ科の魚はタナバタウオ科 (写真はタナバタウオPlesiops coeruleolineatus Rüppell) と近縁であるという説が主流です。確かにジョーフィッシュのある種類ににています。アゴアマダイ科の魚は卵を口腔内で保護するのに対し、タナバタウオでは岩に卵を産み付けるなどの違いがあります。

生息場所はアゴアマダイ科の魚はサンゴ礁の砂礫底の孔のなかにすむのに対し、タナバタウオ科では岩の隙間にすむものが多いです。

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ウスコモンサンゴ 2012年7月22日

2012年07月22日 19時26分06秒 | ウスコモン日記

今日は2012年 (平成24年) 7月22日です。

ちょうど10年前のこの日は、その前日に私が当時大好きだった、ミハエル・シューマッハが5回目のチャンピオンを獲得された余韻にふけっていたころと思います。その頃はまだ九州におりまして、砂底混じりの磯でネズッポの仲間や、ホンベラ、クジメなどを追いかけていたと思います。あのころはよく魚を追いかけていたのですが、ことしは未だ海に行けていません。月内に一度行こうと思います

さて、今日の水槽です。

ウスコモンサンゴの調子、状態自体は悪くなさそう。ただ我が家の水槽ではほかのサンゴもそうなのですが、ベテランのアクアリストがいうほど成長していってる感じはしません。夜、ウスコモンサンゴを見るとポリプ?を出しているように見えましたので、やはり悪くはないのかな、と思います

いっぽうウスコモンサンゴの横にはえていた海藻、サボテングサ?は順調に成長をしています。日に日に大きくなっていくのが観察できます。これは昨日に撮影したもの。

本日撮影したもの。右側のほうは昨日よりもボリュームがでてきて、さらに新しく「芽」が出てきています。明日ごろにはまた新しいのができてくるでしょう。その横にある灰褐色のものはカニの鋏。オウギガニの仲間がひと組いるようです。今のところ魚やサンゴ、海藻には無害なので放置してます。

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ブルースポッテッドジョーフィッシュ

2012年07月20日 12時38分48秒 | 魚紹介

今日はフィリピン魚ではありません。

中米太平洋岸に生息するブルースポッテッドジョーフィッシュOpistognathus rosenblatti Allen and Robertsonです。

中米太平洋岸の魚といえば、キングエンゼルフィッシュ、クラリオンエンゼルフィッシュに代表されるキンチャクダイ科魚類、ガリバルディや、ジャイアントダムゼルなど大型化するスズメダイなど、特異な魚種が多いことも知られています。

大型化するのはスズメダイだけでなくアゴアマダイ科のOpistognathus rhomaleus Jordan and Gilbertも大きくなります。アゴアマダイ属は普通10から20cmくらいのが多いのですが、この種は50cmを超えます。巨大なため英名でGiant jawfishとよばれます。

小型種もキャラクターは豊富です。このブルースポッテッドジョーフィッシュも10cm前後の小型種ですが、体側の青い斑点がとても鮮やかな種類です。雄は婚姻色を出すこともあり、その時は体側の中央部の色が白っぽくなります。

アゴアマダイ科の魚は、落ち着けば飼いやすいのが多いのですが、この仲間はどうしても輸送に時間がかかるため着死や、輸送の疲れにより病気になって死亡するケースもあるようです。

とてもきれいでかわいい顔つきをしている種類です。

本種の英名は「ブルースポッテッドジョーフィッシュ」ですが、似たような模様を持つ種類は他にもいます。メキシコよりも南、コスタリカ、パナマの島嶼にはパナマニアンジョーフィッシュOpistognathus panamaensis Allen and Robertsonというのが分布しています。

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フィリピン魚73.ヒルギヌメリテンジクダイ

2012年07月19日 18時58分02秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚は、ヒルギヌメリテンジクダイPseudamia amblyuroptera (Bleeker)です。一見、ハゼの仲間のように見えますが、その標準和名が示しますように、テンジクダイ科の魚です。

ヒルギヌメリテンジクダイは、主として西部太平洋から東部インド洋に生息するテンジクダイ科の魚です。この仲間は沿岸の岩礁域にすむのが多いのですが、本種はマングローブ域にも見られるようです。それが和名の由来でしょう。

頭部の下顎あたりは白っぽくなっています。英名はWhite-jawed cardinalfish  すなわち「白い顎」を意味します。

本種は尾鰭の付け根に大きな黒色斑をもちます。体側には、横帯などは見られず、シマクダリボウズギスモドキと区別できます。

ヌメリテンジクダイ

ヌメリテンジクダイPseudamia gelatinosa Smithはヒルギヌメリテンジクダイにきわめてよく似ている種類です。この種類はまれな種類ではありますが、フィリピンではしばしば採集されています。結構個体数も多く、神奈川県立生命の星・地球博物館の瀬能宏博士のもとに数個体の標本をお送りしました。

瀬能博士にこの2種の区別の方法をお尋ねしました。臀鰭の軟条数の違い(ヌメリテンジクダイで8、ヒルギヌメリテンジクダイで9)、鰓耙の数が違う(ヌメリテンジクダイは1+7、ヒルギヌメリテンジクダイ2+9)とお教えいただきました。ありがとうございました。

鰓耙の様子。上に2本、下に9本の鰓耙がみられ、ヒルギヌメリテンジクダイであると同定できます。

この仲間は観賞魚としてごくごくたまに流通しています。以前瀬戸市の「ラパス」さんにも入っていたそうです。マリンアクアリスト誌には難しいとありましたが、実際どうなのでしょうか・・・?個人的にこの仲間は大変興味をそそられるもので、飼ってみたいものです。

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魚の混泳

2012年07月18日 20時04分35秒 | 魚介類飼育(海水)

水族館のサンゴ礁を模した水槽のように、色鮮やかな魚が泳ぐ様子は見ていてとても美しいもの。ただし、このきらびやかな光景を家庭向けの、幅60cmとか、90cm水槽で再現するのは、難しい場合があります。

一般にアクアリウムの世界ではよく知られているのがハタタテハゼ。ビギナー向けの魚ですがある意味難しい魚なのです。

ハタタテハゼは意外にも混泳に気を使う魚です。同じようなおとなしい魚とはたまに争うことがありますし、気が強い魚とはいっしょに飼育することはできません。また、同属の魚同士では争うこともあります。

ハタタテハゼとアケボノハゼでは、混泳自体は可能です。ただ、両者の中ではアケボノハゼが気が強いといわれます。我が家ではハタタテハゼを飼育していましたが、それにアケボノハゼを追加しましたところ、最初は互いに意識していたものの、その後お互いに無視するようになりました。

その後ハタタテハゼが死亡してしまい、3月にハタタテハゼを再度追加しました。アケボノハゼは水槽の底の砂地付近で最も強い存在となり、新しく追加しましたハタタテハゼは隅のほうに追いやられてしまった感がします。

ハタタテハゼは同属同士では争ったり、競り合ったりしていますが、同じクロユリハゼ科ではあるが別種のオグロクロユリハゼについては全く無視している感じです。形が違いすぎているからでしょうか。

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