スルメイカです。美味しいイカですね。このあたりで松いかと呼ぶのはたいがい本種です。宇和海一帯はイカ類も豊富でこのスルメイカのほかにまだ小ぶりですがアオリイカなどの姿もあります。
イカは焼いても煮ても美味しいですが、内臓のホイル焼きは絶品。私の大好物です。
スルメイカです。美味しいイカですね。このあたりで松いかと呼ぶのはたいがい本種です。宇和海一帯はイカ類も豊富でこのスルメイカのほかにまだ小ぶりですがアオリイカなどの姿もあります。
イカは焼いても煮ても美味しいですが、内臓のホイル焼きは絶品。私の大好物です。
目標の60種達成、ワヌケフウリュウウオMalthopsis annulifera Tanakaで締めましょう。
ワヌケフウリュウウオは以前紹介したアカグツと同様で、アンコウ目アカグツ科に含まれます。両者の違いは、ワヌケフウリュウウオは上から見ると三角形っぽく、アカグツでは丸くなっています。また体色も、ワヌケフウリュウウオは褐色。アカグツでは赤いです。
個体数はトロールでの操業水深では圧倒的にアカグツが多く、ワヌケフウリュウウオは1個体でした。
腹部の様子です。本種には何種か似たものがおり、腹部に小さな瘤状隆起があるかないか、どのあたりまであるのかで区別します。
アカグツの仲間はトロールで漁獲されますが、食用にはなりません。
深海にはこんな変わった形の魚も見られます。この魚はヒシダイAntigonia capros Loweです。
ヒシダイはその姿・形から「ツバメウオ」や「チョウチョウウオ」の類、もしくは「マンボウ」に近縁のように思われますが、この魚はマトウダイ目・ヒシダイ亜目・ヒシダイ科に含まれています。
ただこのあたりの魚種も系統学的問題があるので、将来はまた異なる目に含まれる可能性もあります。
ヒシダイの口は小さく、眼のすぐ前についています。何を食べているのかは定かではないのですが、オキアミ餌の深海釣りで釣れることがあるようで、甲殻類を食べるのではないかとも考えられます。
ヒシダイ科は本邦からは3種が知られており、トロールや深海釣りで漁獲されますが食用にはなっていません。
本日紹介するのは、ウナギ目ウミヘビ科魚類のスソウミヘビOphichthus urolophus (Temminck and Schlegel)です。
ウミヘビと呼ばれるものは爬虫類のウミヘビ(所謂ヘビの仲間)と魚のウミヘビ(ウナギとかアナゴの仲間)の2種がありますが、スソウミヘビはウナギやアナゴに近いものです。スソウミヘビはウミヘビ科魚類の中ではやや太めの体と大きな胸鰭を持つのが特徴です。
やや深い海に多く生息しており、トロール漁業では120~300mまでの多くの場所で漁獲されました。
本種の生態は夜行性と考えられていますが、実際には朝・昼・夜全ての網揚げで入ります。夜間に多いが昼には全く入らなかったアミウツボやギンアナゴとは対照的といえます。
食性は肉食性。甲殻類や魚を捕食し、腐肉も食べます。生命力は抜群でネット内では他の魚に噛み付いて傷をつけるので嫌われます。
数はたくさん取れるのですが、食用にはしないようです。
本日の深海魚はカワビシャHistiopterus typus Temminck and Schlegelです。
カワビシャは南日本太平洋岸、南アフリカ~インドネシアにいたるインド・西部太平洋、紅海、アラビア海と広い範囲に生息する魚です。
本種は一見してチョウチョウウオの仲間によく似ているのですが、背鰭棘数が少なく、体高がかなり高いことで区別できます。体色は茶褐色から灰褐色で、薄い横帯があります。
カワビシャ科魚類は世界で8属14種が知られており、その多くは深海性です。日本には全て異なる属の4種が報告されており、トロールで漁獲されます。その中ではツボダイが多く、本種もかかります。生態は肉食性、産卵期は卵巣の成熟度合いから初夏ごろではないかと思われます。