一斉休漁もおわり、市場も活気を取り戻しています。今日は市場でこんな変わった魚と出会うことができました。アカヤガラFistularia petimba Lacepèdeです。
アカヤガラの体は細長く、一見おいしそうには見えないのですが、近年は高級魚扱いされることが多いです。
これがアカヤガラの刺身です。頂上にある赤い血だまりのようなものは肝を包丁でたたいたものです。肉は白身です。奥にある細長いものは卵巣を塩で似たものです。
いずれもおいしいものでした。刺身はやわらかく、甘みもありました。これを刺身醤油でたべると絶品。
もうひとつ、市場ではじめて見る魚がいました。これがこの魚です。
アオブダイScarus ovifrons Temminck and Schlegel です。
アオブダイはブダイの仲間でも珍しく温帯域に多いものです(ただし琉球列島にもいる)。この個体は額が盛り上がっておらず雌の個体と思われがちですが、本種の場合は雌雄ともに額がもりあがります。
さてさて、この魚なのですが実は有毒なのです。
どこに毒があるのかといえば、肝臓。肝臓には人を殺すほどの毒がある場合があります。沖縄の那覇にある牧志公設市場では、これくださいというと、肝を取り除いてくれます。
この個体は冷凍して標本用に保管しています。
アカヤガラとアオブダイ、2匹あわせて160円(ヤガラ60円、アオブダイ100円)でした。
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