魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ガンコ

2016年12月08日 16時49分29秒 | 魚紹介

このぶろぐにおいてもっとも多く登場しているタイトル。

スズキ目・カジカ亜目・ウラナイカジカ科・ガンコ属のガンコ。ガンコについては過去2回記事を書いているがその時は標本用であり、食するのは今回が初めてとなる。

ガンコの特徴は後頭部にたくさんの棘があること。この特徴により日本に分布するウラナイカジカ科のほかの多くの種と区別することができる。また体も平べったい。異名アンコウカジカは底からきているのだろう。確かにアンコウと間違えられることもある。アンコウよりも深海性が強く水深800mまで見られるが、それよりも浅い深海に生息することが多い。主な漁法は底曳網や刺し網などである。

ガンコには雌雄で差があるという。魚類検索の分類学的付記によれば、雄の背鰭や臀鰭が雌よりも明らかに長く、従来ヒレナガガンコという名前で呼ばれていたようだ。ほかにもいくつかの名前で記載され学名がついたりしているが、現状ではガンコ属は1属1種とするのが妥当なようだ。今回の個体は雌で鰭は長くのびていない。まだ見ぬ雄はどんな鰭のかたちをしているのか気になる。魚類検索で示されているのがそれだろうか。と思ったが、「日本の海水魚」に雄の写真が掲載されていた。

分布域は意外と広く、日本における分布域は太平洋岸は銚子まで、日本海岸では島根県浜田にまで見ることができるという。私は以前兵庫県近海産のガンコをもらったことがある。2010年に今回同様「ガンコ」のタイトルで記事を書いているのがそれだ。ちなみにこのときは背鰭が1基と紹介しているのだがこれは私のうっかりしたミスで、実際には背鰭は2基である。

さきほども書いたが今回のガンコは雌であった。このように赤い大きな粒の卵が多数入っていた。卵は唐揚げでなく煮つけで食べたが美味しかった。

ガンコのよいところは鱗がないこと。だから鍋にそのまま入れて食することができる。しかし今回は唐揚げにして食べてみた、ウラナイカジカ科の魚は唐揚げにしたらいずれの種も美味しく食べられる。ほかには鍋もおすすめ。皮膚が柔軟で鱗もないことが多く、皮も美味である。この仲間はあまり食用として出回ることがない。魚市場などをのぞいて、運良く入手できるような状況にあれば絶対手にしたい魚だ。

今回坂口さんにおくっていただいた北海道産魚の唐揚げ盛り合わせ。左のほうにカレイの仲間も写っている。次はこのカレイについて書こうか、それともまた別の魚のことを書こうか悩むのだ。

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