今日のフィリピン魚は、タカサゴ科のユメウメイロCaesio cuning (Bloch)です。
タカサゴ科の魚はインド・太平洋域、紅海沿岸に生息する魚たちです。本種は体の色がくすんだ青色で、背鰭は薄い黄色です。よくにたウメイロモドキCaesio teres Sealeの色彩は鮮やかな青色、背鰭は鮮やかな黄色となります。
しかし確実に見分けるのであれば、頭部背面の鱗を見るのが確実。本種の場合頭部背面の中央部の鱗域がつながりますが、ウメイロモドキの場合はその中心に鱗がないようです。
このほか臀鰭でも見分けられます。棘数は他の同科魚類も3棘(たまに見えにくい場合があり)ですが、軟条数はウメイロモドキは12に対し、本種では11と少ないです。
タカサゴ科の魚はフエダイ科に近いようで、かつてはフエダイ科のなかに入れられていました。本種は、近縁のウメイロモドキとともに、フエダイ科のウメイロとそっくりです。色、形、名前、すべてそっくり。本種はタカサゴ属に含まれる種類です。しかし、標準和名タカサゴは、別属のクマササハナムロ属のものです。タカサゴ属はやや体高があり (クマササハナムロ属ではやや低い) 、前上顎骨の後方に突起が1つある (クマササハナムロ属では2つある) ことで区別されます。
ウメイロParacaesio xanthura (Bleeker)はフエダイ科の魚です。やや体高があり、頭部の形状もちがって見えます。ウメイロは、またどうしても書きたいネタがあり、今度改めて書こうと思っています。ウメイロの写真はミトさんからお借りしました。ありがとう。
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