魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ガンテンメギス

2023年08月13日 20時05分26秒 | 魚紹介

非常に忙しくぶろぐの更新をさぼっていました。すみません、シーズン中だというのに。でも、台風が来ていますので結局海には出れそうにない。

さて、今回ご紹介するのは2021年に報告されたメギス科・メギス属のガンテンメギスという魚。この種は新種ではなく、従来メギスのシノニム(同物異名)とされたものが復活したというものである。メギス属の魚は日本においては従来はメギス1種とされたが、これで2種目である。

ガンテンメギス

イニシャルフェイズ(IP)は全身が真っ黒で体側に赤色斑が入っている。いっぽうターミナルフェイズ(TP)では、赤い体が特徴であるが、いずれの個体も小さい斑点が体側に並んでいる。これに対してメギスのそれはIPでもTPでも体の上半分に限られることで見分けられる。なお、私のガンテンメギスの写真はいずれもIPに基いているものである。こちらは上記の個体よりもより小さな個体。

メギス

私は採集・入手した魚のほとんどを写真に撮影しているのだが、メギスは石垣島でも喜界島でも釣れていたのだが、ガンテンメギスの方は沖縄県石垣島でしか確認していない。しかしながらメギスは琉球列島の広い範囲に見られ、ガンテンメギスも沖縄県のほか徳之島、与論島にはいるようなので出てもおかしくはなさそうである。ただメギスは琉球列島のほか、鹿児島県の薩南諸島やトカラ列島、さらに高知県でも採集されており、ガンテンメギスのほうがより南方性という可能性はあろう。

私の釣ったメギスの写真はこれだけ。出来がよろしくない。今年の遠征でもメギス属の魚を釣っていたのだが、写真撮影用の道具がなく、結局逃がしてしまった。

メギス属はメギス科としては大型になるものを含む。この属も近年のPseudochromis属の解体などもあり、属がかなり増えている。もちろん属だけでなく、種も以前よりはだいぶ増えた。色がきれいな魚ではあるが、アクアリウムでの人気は案外低い。理由はこの仲間は動物食性で気性も激しい。したがってほかの魚と一緒に飼育するのは難しいところがあるのだ。もっと小さいクレナイニセスズメやバイカラードティバックなども観賞魚としてよく販売されているが、これらの種もなかなか激しい性格をしているので、小型のハゼの仲間などと一緒に飼育するのには向いていないので、初心者マリンアクアリストの方は注意されたし。


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