魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

イワサキスズメダイ

2016年05月24日 12時53分54秒 | 魚紹介

喜界島の潮だまりで採集したスズメダイの一種、イワサキスズメダイ。

スズメダイの仲間は青や黄色が派手できれいなものが多いが、このイワサキスズメダイは派手ではないものの灰色と薄い緑色という2色が美しいスズメダイの仲間。このような色彩は全身が青いルリスズメダイや青と黄色の2色に分けられているレモンスズメダイが見られる喜界島ではあまり目立たないが、幼魚はもっと青みが強いらしい。

このスズメダイの魅力は色彩のほかにもうひとつ。「顔」である。イワサキスズメダイは眼の上に黒い横帯が入り、まるで「ネコの目」なのだ。色彩だけならもっときれいなスズメダイがいるが、こんなにかわいいスズメダイはほかにいないだろう。

分布域は広く、アフリカの東海岸からハワイ諸島にまで分布している。ただしマルケサス諸島やイースター島には生息していない模様。日本においては琉球列島や小笠原諸島で見られる。八丈島や高知県にも生息しているらしいが、まだ見たことはない。

数は少ないと思ったが書籍「与論島の魚類」によれば与論島では数が多くふつうに見られるらしい。少なく感じられる理由は生息地にあるのかもしれない。イワサキスズメダイの生息地は礁湖の中というよりも波が強く当たるサンゴ礁域のごく浅いタイドプールのような場所である。このような場所ではスズメダイの仲間に限らずイソギンポの仲間も、礁湖の中のものとは別の種類が採集できた。これについてはまた次回書くとする。イソギンポの仲間と同様に自然界では基本的に藻類を捕食しているようだが、水槽内では配合飼料もよく食べる。

イワサキスズメダイはイシガキスズメダイ属というグループのスズメダイ科魚類である。インド洋から中央太平洋にかけて分布するグループで、10種類が知られている。そのうち日本産は6種。その中ではハクセンスズメダイが最も一般的に知られているかもしれない。茶褐色の体に太い白色横帯があるスズメダイだ。ハクセンスズメダイはこのぶろぐをはじめたころにすこし書いた。千葉県~宮崎県までの太平洋岸から琉球列島、小笠原諸島と広い範囲に生息する種。喜界島では幼魚をよく見かける。ルリホシスズメダイも喜界島で釣れた個体の写真を見せてもらったことがある。

後はルリメイシガキスズメダイ、イシガキスズメダイ、フェニックススズメダイの3種でルリメイシガキスズメダイをのぞき浅いタイドプールで見られるということなので、これらの魚も採集してみたいところである。

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