喜界島のタイドプールにて採集したタスジイシモチを飼育中。体側の3本の縦縞(背鰭基底付近と腹部縁辺のはのぞく)のうち、真ん中のものはちょっと膨らんでいるという変わった形をしているのが特徴。また顔つきも同じく飼育しているミスジテンジクダイと比べてとがっているのも特徴的。さらにタスジイシモチだと下顎にも特徴的な模様が入るが、ミスジテンジクダイでは見られない。琉球列島のタイドプールではほとんどどこでも見られる普通種だが、格好良くて美しい。なお、タスジイシモチの飼育は今回がはじめてではなく、10年以上前に飼育した経験がある。
タスジイシモチなどテンジクダイ類は輸送に弱い。ブクブク(エアポンプ)で空気を送ってやればよい、と思う方もいるようだが、エアストーンなどで送ると水がただ動いているだけになり、汚れが散らばって水質悪化を招いたりする。そのため「水作エイト」などの投げ込みろ過器なども使用するべきだが、泡でスレるなんてこともあるようで、その場合は熱帯魚屋さんでやっているように、大きな袋に新鮮な海水と酸素を吹き込ませるほうが確実である。今回のタスジイシモチはそのおかげで長旅でも問題なく我が家に到着。その状態は、当日でも餌を食いそうなレベルで、実際に翌日には前からいたかのように餌をたべていた。
こういうテンジクダイも観賞用として飼育するのは面白いのだが、販売されることはない。飼いたいなら自分で採集してくるしかない。