深海にすむ色鮮やかな魚、シキシマハナダイCallanthias japonicus Franzです。
シキシマハナダイは、「ハナダイ」の名がありますがハタ科ではなく、シキシマハナダイ科に分類されています。ハタ科魚類との見分け方としてはいくつかありますが最も簡単なものとしては側線の位置があげられています。本科魚類では側線は背鰭基底のすぐ下を通るのに対し、ハタ科では体側中央よりすこし上方にあるということで区別できます。
シキシマハナダイ科魚種は3属14種からなり、うち2属3種が本邦から知られています。本種をふくむシキシマハナダイ属は本種のみが本邦より知られています。
シキシマハナダイの雌雄差ははっきりしていません。これもシキシマハナダイと同定された個体なのですが、上の個体とはまるで別の魚のようです。これは雌雄差といえるのかも知れません。
シキシマハナダイはやや深い岩礁域や砂底に生息し、水深200mの深海からもトロールなどで漁獲されます。食味はまあまあで、塩焼きなどにして食べられます。