今日の魚 2006.8.8
カワハギ Stephanolepis cirrhifer (Temminck and Schlegel )
今日はメジャーな魚を紹介します。日本各地にいるおちょぼ口の魚、カワハギです。カワハギはフグの仲間ですが、肉にも、内臓にも毒はありません。非常に美味しい魚として知られています。お魚屋さんでは厚い皮を剥いで売られていることが多いです。
2006年8月、高知県で釣り採集。
●餌盗り名人
カワハギは餌盗り名人としても有名です。そのおちょぼ口で餌だけをうまく突っついて食べるのでなかなか針に掛かりません。比較的釣りにくい魚ですが、美味しいのでファンも多いです。餌はアサリの剥き身が多く使われますが、オキアミやイガイ、ゴカイなどさまざまな餌を食べます。サビキでも釣ることができます。
●食する
前にも述べましたがカワハギはフグ目に属するのですが、フグと異なり毒をもちません。そのため魚屋さんでも良く売られています。皮が剥ぎやすく、剥いでから売っていることも多いです。肉は白身で身はややコリコリして美味しい。しかし肝はもっとうまい!!
カワハギの肝(手前の小鉢)と刺身(皿の奥)。皿の手前にある刺身はヒメジ科のヨメヒメジの刺身。
●カワハギ採集
カワハギは玄界灘でもポピュラーな魚の1つ。福津市・玄界灘沿岸では盛夏~晩夏に全長4~10cmくらいの幼魚を採集できました(2005年)。今年もすでにカワハギ幼魚を福津市の沿岸で採集しています(写真)。
カワハギ 2006年7月下旬、福岡県にて採集
●仲間
Fishbaseによると、カワハギ科には全世界で107種類がいるとしています。カワハギの含まれるカワハギ属魚種は5種類からなりますが、日本にはカワハギ1種のみが知られています。
●飼育
カワハギは温帯に住むので高水温に弱いです。また水質悪化にも弱いので注意しましょう。クーラーの設置、こまめな水換え、単独飼育が長期飼育のコツです。