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魚のぶろぐ

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シマヨシノボリ

2017年05月25日 11時31分51秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

この間の採集では前回ご紹介したように、採集出来た魚は少なかったのですが、この魚は前回も、今回も網に入ってくれました。スズキ目・ハゼ科・ゴビオネルス亜科・ヨシノボリ属のシマヨシノボリです。

シマヨシノボリといえば短い河川の下流に多い印象で、福岡、愛媛、静岡、あちこちに生息している魚という感じが強いです。平野部の大きめの河川には少ないということですが 、ほかの種との競合もあるのでしょうか。たしかに愛知県や岐阜県の濃尾平野では採集したことがありません 。奄美大島などでは南方の個体群を採集できますが、頬の色など、明らかに本州のシマヨシノボリとは別のものだと思わせます。

日本産ヨシノボリ属のほかの種とは、頬にミミズ状の斑紋が出ているので見分けは簡単ですが、小さい個体はそれがでていないこともあり、なかなか悩まされます。

シマヨシノボリの産卵期は6月前後のようで、雄の腹部はこのように青くなります。「あおばら」ともよばれるきれいな種なのですが、沖縄本島には「アオバラヨシノボリ」とよばれるまた別の種も生息しています。本種は学名がついているヨシノボリの仲間としては広い範囲に見られ、本種と遊ぶことができる河川も多いです。

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ドジョウ

2017年05月24日 15時36分46秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

先週の金曜日に採集へ出かけました。1月にもでかけた場所でした。前回採集したタモロコやヤリタナゴはほとんど採集することができませんでした(タモロコは1匹採集しただけ)。昆虫類は多く、写真のモンキアゲハなど数多く見られました。

採集して写真を撮った魚はたったの2種類。そのうちの1種がこのドジョウ。ドジョウは北海道~九州までの広い範囲に見られるようですが、残念ながらどこまでが在来でどこまでが移入かははっきりしないよう。特に北海道や北日本、琉球列島のドジョウ類はドジョウとは別種とされます。最近になって、以前このぶろぐでもご紹介した「日本のドジョウ」で和名が提唱されました。ドジョウは北海道にも生息しているようですが、それは外来の集団である可能性が強いそうです。

髭が長くカラドジョウかと思いましたが、ドジョウのようです。カラドジョウとドジョウは日本産淡水魚類愛護会のHPに見分け方が掲載されておりまして、それを参考にするとよいでしょう。雄の胸鰭の骨質板で見分けるのが確実といわれますが、雌ではこれは同定形質としては使えません。

 

尾柄の膜鰭部がよく発達しています。これもカラドジョウではないか、とおもった根拠のひとつです。もっとも、今では「ドジョウとカラドジョウの交雑個体」なんていうのもいるようですが...ドジョウは同様にもその名前が登場し、各地で愛されてきた魚です。しかし近年はドジョウの生息地が埋め立てや開発などで消失、食用とする文化は外国産ドジョウの輸入で生き永らえた感がします。現在はそれらの放流により、あらたなる危機が到来しているといえます。放流は慎まなければなりません。

こちらは7年ほど前に岐阜県で採集したドジョウ。明らかに上のドジョウよりも尾柄が低い感じがします。今年岐阜県でふたたびこのタイプのドジョウを採集しましたが、その時は写真も撮影せず、リリースしてしまいました。

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トウカイコガタスジシマドジョウ

2017年03月02日 09時35分21秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

早いもので2017年も1/6が終わってしまいました。

2月18日はちょっとばかり納豆ランドを離れて遠征。圏央道~東名~名神と数100km、高速道路を走って小魚採集。その狙いは、この魚!

トウカイコガタスジシマドジョウでした。

コガタスジシマドジョウの亜種のひとつ(基亜種はサンヨウコガタスジシマドジョウ)。ほかにコガタスジシマドジョウの亜種にはサンインコガタスジシマドジョウ、ビワコガタスジシマドジョウ、ヨドコガタスジシマドジョウといったものが知られているが、その中でもトウカイコガタスジシマドジョウは最も健全な状態を保っているといえるかもしれない。

トウカイコガタスジシマドジョウの斑紋にはバリエーションがある。こんな感じで明瞭な2列の点になっているもの。線と点のもの。完全に線のようなもので、雄と雌でも斑紋がことなる。自分の気に入った模様のものを何個体かお持ち帰り。

近年は全国的に河川改修という名前の改悪が行われており、このコガタスジシマドジョウたちの未来も明るくはない。とくにヨドコガタスジシマドジョウについてはもう絶えてしまった可能性が高いのだという。今回採集を行った場所は護岸はされていたところもあるが、やわらかい泥の中に、大きい個体から小さい個体まで多数のトウカイコガタスジシマドジョウを見ることができた。同じ場所にはドジョウ、ゼゼラ、タイリクバラタナゴ、タモロコ、種不明のフナ、そして大量のミナミメダカが生息していたが、前回多数いた謎のヨシノボリについては1個体しか見ることができなかった。しかし、長いこと行けていなかった淡水魚の採集ということで、いいリハビリになった。

2月はぶろぐをあまり更新できなかった。やらなければいけない仕事もあり、それを終わらせるのにかなり時間がかかってしまったからである。

3月はおそらく、全力を四国と九州にかけるだろう。瀬戸内に多いあの魚や、九州特産のあのナマズ、あのドジョウに出会えるだろうか。しかしあのドジョウやあのナマズの生息地も某サイトやTwitterを見たら工事などによりだいぶ荒らされてしまった様子。環境省()は飼育者や採集者、あるいは業者よりもこういうところを取り締まってほしいものである。大浦湾や那覇空港界隈の埋め立てなども色々ニュースになっているが、あそこもなんとかならないだろうか。一度破壊されたサンゴ礁はもう二度ともとにはもどらない。

 

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タモロコ

2017年01月10日 14時20分26秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

この間採集したタモロコ。野外撮影の分だけでもかなり撮影していて、前回アップしたようなおもしろいポーズの写真も撮影できていた。タモロコは食用としてもよく利用されているが、霞ヶ浦水系ではよく食べているものの、この地域のタモロコはどうなのだろう。

淡水魚を専用の撮影ケースで撮影した後に加工するのだが、1枚目の個体は眼の下付近に傷がはっきりと写ってしまっている。新しいケースを作成したいものだ。

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今年の初採集

2017年01月09日 16時56分52秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

2017年のシーズンもスタートしました。昨日はちょっと遠いところへ高速に乗って、行ってきました。

まず最初のポイントで網を入れてみました。入ったのは・・・

タモロコでした。

立派なひげがあります。タモロコは今年はじめてカメラにおさめた野生の魚。ただし今年初めて採集したのはこのタモロコではなく、モツゴ。モツゴはバケツを置いた場所から遠かったので逃がしてしまいました。

こちらはオイカワの幼魚。この種は今回網を入れた河川ではどの場所でも見ることができました。もっとも、水温が低かったのでじーっとしていましたが。

カワムツです。側線上方横列鱗数の数からカワムツとしてよさそうです。本来は中部地方以西の本州、四国、九州に生息しているものだが、現在では関東地方でも大量に見られるよう。山渓の「日本の淡水魚」によれば、琵琶湖産アユの放流に伴い広まったものとされ、食用魚の放流の弊害といえるかもしれません。

その後はいくつかの川や溝を訪問するがあまり魚の姿を見ることができず。最後にシマヨシノボリとヤリタナゴ。そして大きなタモロコを採集し、今日はこれでおしまい^^。ヤリタナゴの採集は久しぶりだったのでうれしい。シマヨシノボリも飼育するのは4年ぶりくらいで、シマヨシノボリはクロダハゼとならび個人的に大好きなヨシノボリ類だったのでうれしいです。次は月内にもう1回。今度はかなり遠出をしたいと思います。

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