2024/10/25放送
「世の光」の時間です。愛知県春日井市にあります春日井聖書教会協力牧師の水谷 潔です。
「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」 これは、努力の大切さを教えるトーマス・エジソンの名言とされているようです。しかしこの名言が広く知られるようになった後で、エジソン本人がある会見でこう語ったそうです。
「私は『1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄になる』と言ったのだ。なのに世間は勝手に美談に仕立て上げ、私を『努力の人』と美化し、努力の重要性だけを成功の秘訣と勘違いさせている。」
どうもこの名言の真意は、努力を実りあるものとする「ひらめきの大切さ」にあったようです。
「努力は裏切らない」と言います。しかし積み上げてきた努力が無に帰する現実があります。自分なりの努力が的外れとわかり、徒労感や虚しさに襲われることもあります。
そう考えると、目的達成につながる努力、実りある努力をすることが大切なのではないでしょうか。
実は意外なことに聖書には努力の虚しさを嘆くようなことばが記されています。旧約聖書 伝道者の書の冒頭にあたります1章の2節と3節には、こう書かれています。
「空の空。伝道者は言う。空の空。すべては空。日の下でどんなに労苦しても、それが人に何の益になるだろうか。」
この伝道者の書は、かなり多くの紙面を割いてその虚しさを突き詰めるように考えてゆきます。
そして最後に伝道者は結論をこう記しています。伝道者の書12章13節をお読みします。
「結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。」
全てが空しく思えてしまうのは、神様を恐れず、神様の命令を守らず、神様に背を向けて生きているからだ、と伝道者は結論づけます。人間の本分は、神様を神様として崇め礼拝し、神様のことばを指針にして生きることです。その本分に生きることが、エジソンの言う1%のひらめきのように私たちの努力に意味を与え、実りあるものにするのだ、と聖書は私たちに語りかけます。
虚しさを覚えるとき、徒労感に苛まれたとき、この聖書の語りかけに耳を傾けてみてはどうでしょう。
( PBA制作「世の光」 2024.10.25放送でのお話しより )
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