1949年公開の「第三の男」。あまりにも有名なこの作品。ご覧になった方が多いと思います。まだの方は大変幸せな方です。この機会に是非ご覧ください。キャロル・リード監督が現地で見つけたアントン・カラスのツィター演奏で、この映画は始まります。
当時オーストリアのウィーンは、第二次世界大戦が終わり英米仏ソの四つの国が統治していました。混乱収まらぬ不穏な空気に包まれた古き都。この雰囲気がとてもよく出ています。
アメリカの売れない西部劇作家のホリー・マーチンス(ジョゼフ・コットン)は、ウィーンに住む友人ハリー・ライム(オーソン・ウェルズ)から「良い仕事があるから来いよ」とウィーンへ呼ばれます。ところがハリーは交通事故で死んだばかり。埋葬の場に立ち会ったホリーは、ハリーと恋仲であった魅力的な女アンナ・シュミット(アリダ・ヴァリ)をそこで知ります。
彼女に惹かれていくホリー。二人に付きまとう刑事。犯罪の匂いが深まる中、第三の謎の男ハリー・ライムの裏の顔が現れてきます。
ウィーンの夜に光る街路、そこに立つ広告塔、広大な地下の下水道、大観覧車、そして枯葉の長い道を歩いてくるアンナ。モノクロだから出来た光と影の芸術です。
“第三の男”。11月27日(金)午後6時より、スワセントラルパーキング2階会議室で上映させていただきます。入場無料。今、もう一度“第三の男”をお楽しみください。
今回も三重視聴覚ライブラリーさんのご協力で開催させていただきます。ありがとうございます