新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

平凡をこそ!

2009年04月03日 07時30分49秒 | 写真俳句・エッセー

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 花は目立とうと努めている。昆虫の力を借りて、子孫を残すためだ。

 昆虫は目立つまいとして保護色をつけている。外敵から身を守るためだ。

 オオイヌノフグリは鮮やかなブルー。小さい花だが、見つけやすい色だ。

 花弁に取りついて蜜を吸っている蝶は、周囲の色に溶けこんでいて見にくい。

(もっとも、写真は撮影技術の問題もあるが・・・)

 私も同じだ。

 存在を目立たせるため、大袈裟に行動した時代もあった。生存するために目立つ必要があったからだ。少なくともそのように思い込んでいた。

 危険を承知の行動もあった。生きるための賭けだった。若かったからできた。

 もちろん、年齢的にも、闘うべき時季にあったのだ。

 家庭を守り子供を育てなければならない。社会での責任も果たす責務があった。

 身を潜めてばかりもいられなかった。

 加齢と共に、役割も変わってきた。

 いつの間にか、目立たない努力をするようになっていた。その方が身を守りやすかった。努力も少なくてよかった。

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 そんな役割を負っていたとは言え、目立とうとした努力を、虚しく思い返したりしている。

 意味のない力みだったのだろうか。

 薺(別名ペンペン草)の平凡さに、強く惹かれている昨今だ。

    平凡な日が過ぎてをり薺咲く   鵯 一平

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コメント (10)
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