新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

さあ、どうしてくれる!

2009年03月14日 06時35分17秒 | 身辺雑記

 私が育ったころは、滅私奉公が喜ばれた。

 極端な例は軍人社会。兵隊さんは滅私奉公だ。

 軍人でなくとも、滅私奉公が社会の規範だった。教育ばかりでなく、空気がそうだった。

 戦争に負けて、軍国主義が姿を消した。

 しかし、社会は滅私奉公を望んだ。

 産業戦士とおだてられ、わき目もふらずに働いた。イヤ、少しはわき目もした。

 戦後の荒廃から復興を遂げ、東京オリンピック前後から経済成長が始まった。

 日本経済はどんどん伸びた。経済大国と言われた。みんなが鼻高々だった。

 ハワイの土地を買ったり、ハリウッドの映画会社にまで手を延ばした。

「とんでもない日本人。アメリカの文化にまで手をつけ始めた!」 と、非難された。

 非難されても構わない。行け行けドンドンだった。

 そんな中で、ドカンとバブルが弾けた。

 高度成長という言葉が消え、安定成長という言葉に置き換えられた。

「ゆとり教育」とやら、妙な言葉も流行った。

 脇の人など見ないでいい。個性が大事だと言いふらされた。なんと個性人の増えたことか。

 当然、滅私奉公も邪道に落ちた。

 そんなところへ市場優先主義が入り込んだ。知恵が金を生み、金が金を生んだ。

 自己責任という言葉も流行ったなあ。

 当然なことだが、格差がどんどん大きくなった。

 アメリカのバブルが弾け、全世界が金融不況となった。

 実質経済も不況のどん底。世界中が喘いでいる。

 政府は何をやっている!みんな声高に叫んでいる。私も小声で叫んでいる。

 さあ、どうしてくれるンだ! 

 さあ、どうしてくれるのサ!

 働くことを美徳と思わない。しかし、裕福は美徳で格差は悪徳。

 子供たちにどんな教育をするのだろうか。

「社会の役に立つ人間になれ!」  そんな言葉は、もう通用しない。

 もちろん、滅私奉公は死語になって久しい。

 別館として、写真と俳句のブログ「いのちの囁き」を開いています。

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コメント (18)
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