農を語る

自然にやさしい不耕起栽培

滋賀・福井訪問記(4)

2008-07-02 17:04:25 | 日本不耕起栽培普及会

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 新車では一台も買えないが軽トラックから乗用車まで回りまわって譲ってもらった車で済ます。地域の人とのつながりを大事にし、自分で生産した米の販路も大阪とかに知人をつてに広がりをみせている。保育園や助産師の方々のあいだでも美味しい米として評価を受けている。田植えの時にも体験田として今年35人もの応援を受けイベントとして楽しく実施できた。無農薬の不耕起水田にはイモリが顔を出し、秋に水をはたいて生き延びるか心配されたメダカが気がついてみると稚魚で一杯になっていた。保志さん自身感動の一瞬であった。

 イネの生長は7枚半2号分げつまで進んでいた。7枚目の葉は他の葉を押し退け突き抜けて伸びあがっていた。扇型に生長することを約束しているようであった。

 昨夜9時過ぎホタルの乱舞する保志さんの不耕起水田の周辺を散策する。所々シカやイノシシよけの網が張りめぐらしてあるが足もとで数匹のヘイケボタルが力つきたように歩き回る。ホタルの残照は心に寂しさを与えるものである。千葉のホタルは観客が沢山いたが小浜のホタルは保志さんと2人だけであった。鹿の食害を受けたイネもあり田面に糞を残していた。不耕起のイネは固く被害は軟らかい慣行水田の方が大きいそうである。近所のお年寄りは保志さんのイネを繁々と観察にやってくる。昔の水苗代のイネを思い出して興味を抱くからだろうか。慣行栽培のコシヒカリと姿や固さが異なるので全く異なる品種ではないかと疑問をもって観察にやってくる。地域の関心を上手に受け入れて貰える関係づくりを保志さんは日夜努力している感じであった。

 半不耕起水田に入るとアキアカネらしいトンボが丁度羽化の真っ最中でよく見ると至る所にトンボがイネの茎にヤゴの脱け殻をくっつけてジーと羽が乾くのを待っている。不耕起水田は1、2年目であるが、雑草は殆どなく日常は水の管理だけで水田の内部に改めて入ることもしなかったというが、生き物豊かな水田の姿は藻類でアオミドロがあり、サヤミドロも発生の時期を待っている様子である。

 体験田にはクログワイ、イボクサ、マツバイ、コナギなどが適度に生えていたが、そろそろ草取りに応援をお願いする時期かなと語っていた。メダカの再生で話題は豊である。 近江高島からの保志さんの案内で5年ほど前に訪れた朽木村の栃の実の入った餅で有名になった朝市のある村であるが、高島市に合併され、道の駅が各地にできるなかでかつての賑わいは失われてしまった。不耕起用の田植え機は置いてあったが半不耕起のレベルで草に負けているようであった。でも朝市があるので野菜類は電柵に囲まれて栽培されていた。写真1アキアカネらしいトンボ2、イネの葉を食べる鹿の糞3、これから発生が予測されるサヤミドロ4、体験田の主イモリ


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