入請舛さんの水田 [熊本県阿蘇郡南阿蘇村の入請舛憲市さん]
小雨のため、イトミミズの検査(1000万匹と多くいた)、苗の様子。
米ヌカ100kg/10a 3年目で今年まで入れる。今年からヘイケボタルが飛来、近所で不耕起湛水をはじめた人もいるが、雑草も多く3~4俵しかとれず、そこにはホタルの発生もみられない。
清流だからといいはなって、棚倉のミネラルも入れてない。それで来年は入さんが、その水田を含め借りうけてホタルの里作りを進める計画である。今年のヘイケボタルの発生は予想外のことで、ゲンジボタルの飼育をしている人たちのグループの人からの情報で知った。10日ほど前からの発生で心の準備がなかったが、不耕起3年目でマニュアルにそった栽培の大切さを痛感している。
夜のホタル探訪は雨のため残念であるが中止とした。1枚だけの水田見学ではあったが、川のほとり、昔はこんもりした木々の回りにゲンジボタルがむらがり、ホタルの光でツリー状であったと言う。そんな夢を地域の人々もおっている。
夜は、山崎、田中さんを含め、入請舛と澤村、鳥井、今井で会食、清風荘、地獄温泉につかる。
6月29日(火)
10:10 ガソリン補給のため、一時車を止める。大雨の状況はかわらず、さらに激しくなる。(スピードは100km/h水俣が右)
瀬戸山さんの水田 [鹿児島県肝属郡東串良町の瀬戸山譲一さん]
1時40分瀬戸山さんと再会、2時5分まで鰻屋昼食、4時10まで水田まわりで会話する。
生きもののチェックを行う。丁度トンボが飛来し、瀬戸山さんの水田を歓迎している。ジャンボタニシがいっぱいいて、除草の手助けを行っている。イトミミズ、ユスリカもいた。500万匹レベルかな。
ヒシクイが数年前から子育てを行っているので、まわりの草刈をしないで子育てを見守っている。メダカもビオトープで育て水田全体に広がりを期待している。2002年自然耕塾1期生として、すでに8年が過ぎた。水田作りは6~7年となり、味の評価、消費者の声も良くなっている。
周辺では畜産農家向けの飼料米作りを減反田に9万円の奨励金で作るのがはやっている。米が安くなっているので希望農家が増えている。畜産農家が5万円、稲作農家が4万円(?)で米価が安くなっているので補助金に期待している。
カエルはヒキガエル、ニホンアマガエルが発生している。ニホンアマガエルは数が減っている。
ホタルの発生は今の所見られない。農薬による空中散布も除外してもらっている。今年の場合、2月24日播種で90g播き、田植えは4月27日4.5葉だった。例年と異なり寒暖の差がはげしく、徒長苗で苗作りに失敗したケースが多かった。
6月28日段階で、すでに出穂している。収量的にはおちると予想される。
地球温暖化の問題で、20年前に正月から暑くて温暖化を肌で感じたが、20年して今度は朝夕の気温が低く、現在では地球温暖化は解消し日温較差が大きくなりイネの栽培にとっては良好になり、白たや死米が減って品質が良くなっている。
☆ジャンボタニシの除草について
◎熊本・菊池市・上野さんの水田・・・ジャンボタニシに苗を食べられ、補植の必要性を問題にしていたが、その後の除草問題はジャンボタニシが食べるのでほとんど問題ないとしている。
◎鹿児島・瀬戸山さんの水田・・・ジャンボタニシをかなり積極的に利用して除草している。瀬戸山さんの場合、生き物をビオトープを作り積極的に水田とビオトープとの往来を考えている。
ドジョウ、アメンボ、ウナギ、ヒキガエル、オタマジャクシ、ニホンアマガエル、トンボ-シオカラ、ヒシクイの産卵
深水になった所ではジャンボタニシのために一部イネを食われて、丁度カモ・ヒシクイの運動場にもなっている可能性もある。
★この2ヶ所の経験から、ジャンボタニシを積極的に利用して除草してみないか。
特に佐渡で1200ha湛水化を進めているが除草で苦労しているケースがあり、ジャンボタニシが寒さには弱い-死ぬが除草に使えるなら養殖してでも使えば農薬なしの米が可能である。
瀬戸山さんの経験ではビオトープを作り、自然生態系に気を使った。