農を語る

自然にやさしい不耕起栽培

南房総市前田さんの湛水田(1)

2008-08-21 14:53:08 | 日本不耕起栽培普及会

不耕起冬期堪水田では雑草が生えない

 南房総市平久里下 前田敬公さんの事例

 水田面積は11枚で1haであるが、これまで50aを無農薬・無化学肥料で栽培していたがそれまではホタルイで一杯で除草が大変であった。不耕起に切り替え、湛水は半分の50aであるが、いづれにしても2年目であるが、雑草が全く水田から消えてしまい、地域の農家の人も不思議がっている。深水で田植えの時ザリガニが大繁殖してイネを切ってしまい補植を繰り返した。山の水や地下水は豊富で水を溜めることには心配ないが、近所の農家の人が水を溜めると水田が乾かないといって苦情がくる。

 前田さんもこれまでの雑草に悩まされた経験を考えると何故拾い草程度で、水田に入らなくてもいい状態というのは何故かと疑問に感じている。

 この話は私の多古の桜宮のコシヒカリの水田でも2年目であるが、それ以前は草だらけでとってもとっても大変な雑草であった。秋から湛水化しただけで草は拾い草に変わってしまった。今はコナギがある。今年の2月2週間ほど雨が降らず、乾かしたのが原因であった。千葉・都賀の谷津田で取り組む大峡昇さんの水田でも、今年の水田では草が全く生えないという。湛水することで畑雑草はまず消える、そして水田に生える多年草は生える、それは気がついたら取るように心掛けることで雑草が種切れになる。耕さないことで土の中にある雑草の種は発芽の条件にないということになる。


長野・高山村園原さん訪問記(4)

2008-08-15 18:04:04 | 日本不耕起栽培普及会

エチレンホルモンの不思議

 成苗5.5葉での田植えで不耕起の固い田の土を破って根を伸ばす時エチレンを誘発して根を太く張り自己保存と子孫繁栄への道を確保していく。エチレンは気体ガスで空気に触れると酸化エチレン(エチレンオキサイド)になる。

 アポロ計画のおり、帰還した宇宙船と飛行機の消毒剤として使用された。大病院での手術用具のガス消毒にも使われている。不耕起水田のイネが病害が少ないのはイネの体内でエチレンオキサイドが作られることと深く係わっている。次回湛水田での雑草問題に入る前にこのエチレン効果は不耕起で土が固いためにイネとコナギの競争で70グラムと薄播にした苗は稲が勝利する。参考にこの後写真を引用する予定です。